1日に2リットルくらいの水分を摂取するとカラダにいいというのは、本当ですか?
私たちは、毎日、何らかの水分を補給しながら生活していますが、いったいどのくらいの量を摂取するのが理想的なのでしょう?
今回は、「最強の医師団が教える 長生きできる方法」(アスコム)の著者の一員でもあり、前立腺がん腹腔鏡下手術の世界的権威である頴川 晋先生に聞いてみましょう。
■頴川先生に質問! 1日に2リットルくらいの水分を摂取するとカラダにいいというのは、本当ですか?
頴川先生:本当です。よし悪しの問題以前に、人間の体は1日にだいたい1~2リットルの直接水(口から飲む水分)を必要としています。体にいいから飲むのではなく、毎日それくらいは飲まなければならないということです。
それに加えて、汗をかきやすい夏場、とくに気温が30度を超えるような日は、0.5リットル(500mm)ほどプラスしたほうがいいでしょう。そうでないと、脱水症状を引き起こしかねません。1日に2リットルの水分を摂取したほうがいいというのは、そういう意味なのです。
ただし、これはあくまでも目安であり、絶対的な基準ではありません。
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1日に2リットルくらいの水を、自分の体が必要としているなんて思いもよりませんでしたね。でも、必ず飲まないといけないのか、気になりますね。
■頴川先生に質問! 必ず毎日2リットル飲まないとダメですか?
摂取量については、生真面目な性格の人ほど、1日にペットボトル何本とか、マイルールを決めてしまいがちですが、臨機応変に対処していかないと体調を崩すことにつながってしまいます。
水分を摂取するタイミングも大切で、日中にあまり水を飲まなかったから挽回しようとばかりに、夜にガブガブ飲むのはいただけません。
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自分の体重に気をくばり、マイルルールを決めずに、こまめに摂取するということですね。最後に気になるのが水分の種類。水分ならなんでもいいのか気になりますよね。とりわけお酒好きな方なら、お酒でも良いのか気になるところではないですか?
■頴川先生に質問! 水分だったら、コーラでもお酒でもいいの?
頴川先生:「水分」は、基本的に水と考えてください。必ずしもすべてが水でなくてもよく、一部をスポーツドリンクやお茶で代用しても構いませんが、コーラやお酒を2リットル飲むとなると話は変わってきます。糖分やアルコールの過剰摂取という別の問題が発生するからです。
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なるほど。お酒やコーラは必要な水分の代わりと考えない方が良いということですね。やはり、お水やスポーツ飲料などで、2リットルを目標に摂取することが大事ですね!
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お話を伺ったのは…東京慈恵医科大学泌尿器科主任教授 穎川 晋先生
東京慈恵医科大学泌尿器科主任教授、アジア泌尿器科学会教育委員長も務める”セカイのエガワ”。2017年に、日本人で2人目となる欧州泌尿器科学会名誉会員の称号を賦与される。また、同年アメリカでは、世界の若手ドクターのスキル向上に貢献した成果を称して、日本人として初のグローバルリーダーシップ賞に推載された。