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2020.10.19

「海外では…」が口癖の男性。この彼と結婚しても大丈夫? 弁護士・堀井先生が回答!<第19回>

浮気もなく優しい彼だけど、何かにつけて「海外では」と学生時代の旅の話を持ち出すため、結婚を迷っている女性からの相談。人間関係トラブルに詳しい人気弁護士・堀井亜生さんが、ダメ男、ダメ上司など、Oggi世代の女性たちがハマってしまったトラブルをスッキリ解決する連載です。

弁護士 堀井亜生

弁護士堀井亜生さんの恋と仕事のスッキリ法律相談 PART19

テレビで人気の弁護士・堀井亜生さん。人間関係トラブルに詳しい堀井さんが、ダメ男、ダメ上司など、Oggi世代の女性たちがハマってしまったトラブルをスッキリ解決する連載です。

第19回目は、伊東志穂さん28歳、マスコミ関係(年収520万円)。

前回記事▶︎彼も彼の母親も良い人だけど… 結婚に踏み切れない。これってワガママ?

これまでの記事はこちら

◆何かにつけ「海外では」が口癖の彼にうんざり… このまま結婚しても大丈夫?

合コンで知り合い、付き合って3年になる公務員の彼がいます。浮気癖もないし仕事も安定していて、時間的に不規則な私の仕事にも文句を言わずにいてくれる優しい人ですが、やめてほしい口癖があって困っています。それは、何かあると二言目には「海外では」と言ってくること。

彼は大学の卒業旅行でバックパッカーとしてインドや東南アジアに行ったことがあるそうで、知り合った時の合コンでも海外旅行の話が面白くて仲良くなりました。その時に聞いたのは、「インドでタクシーに乗ったら、目的地まで200ルピーと言われていたのに、降りる時に200ドル払えとふっかけられたから英語で反論した。おかげで200ルピーしか払わずに済んだ」という話でした。

(c)Shutterstock.com

人生経験の豊富そうな人と思い交際を始めたのですが、それ以来、事あるごとに「海外では」と言って、このタクシーの話をするんです。私が仕事の愚痴を言うと「海外ではそんな考え方じゃやっていけない、俺はインドに行った時にタクシーで…」と言い出すし、食事に行った店で料理に髪の毛が入っていて、ほとんど食べ終わった後で気付いたから別にいいかなと言うと「海外ではこういう時に引き下がっちゃいけない、俺もインドに行った時にタクシーで…」と言ってきます。

いかにも海外経験が豊富そうに話しているのですが、インドのタクシーのことしか言わないので、他に何か経験談はないんだろうかと疑問になります。私も仕事でニューヨークやロスに行ったことがあるのですが、「仕事で海外に行っても大した経験にはならない」「欧米よりアジアだ」と言って、その時の話を聞こうとしてくれません。

(c)Shutterstock.com

それどころか、彼はその旅行以外一度も海外に行ったことがないそうです。デート中に外国の人に道を聞かれたことがありますが、その時も彼は話したがらず、私がジェスチャーで教えてあげたので、英語が堪能なわけでもないようです。いい人ではあるので、結婚も考えていて、お互いの実家にも遊びに行く関係なので、「海外では」と言い出したら適当に相槌を打ってやり過ごしています。このまま彼と結婚しても大丈夫でしょうか?

◆堀井先生のアンサー

海外旅行など、何かの経験をきっかけに価値観が変わる人は少なくありません。特に学生時代にバックパッカーで旅行するととても印象深い体験になるので、「自分はあの旅で価値観が変わった、成長した」と思うようになります。もちろんそれはいいことなのですが、中には「価値観が変わった自分は周りより偉い」と思い込んで、そのまま何の進歩も成長もできなくなってしまう人もいます。

そうなってしまうのは、その後の人生でそれ以上に印象深い体験をしていないからかもしれません。そのため、海外に行った経験を後の人生に生かすのではなく、「海外に行ったから自分は偉い」という認識で止まってしまうのだと思います。

(c)Shutterstock.com

志穂さんの彼は、公務員で優しい性格とのことです。おそらく、彼にとっては学生時代のその海外旅行が人生の中でとても刺激的な経験で、今でも大切な思い出なのでしょう。英語が得意でないのにインドのタクシーで反論してぼったくられずに済んだというのが、人生で指折りの成功体験なのだと思います。だから今でも何かにつけて、そのことを話してしまうのでしょう。

私が相談を受けた中に、事あるごとに学生時代のアルバイトの自慢をしてくるモラハラ夫という事例がありました。夫はファストフードの大手チェーン店でバイトをしていて、妻が何か失敗するたびに、「お前はなんでそんなに出来が悪いんだ、俺はバイトでチェーン店の社員にならないかと誘われたのに」と叱責していました。初めのうちは妻はその話を尊敬して聞いていましたが、何か相談をしても具体的なアドバイスもしてくれずこの話題しか出さない夫にうんざりするようになりました。

(c)Shutterstock.com

その夫はバイト先とは違う会社に就職しましたが、仕事で成果を挙げられていなかったのもあり、逃がした魚が大きい気持ちがあったのだと思います。その結果、夫の中では「大手チェーン店に誘われた」というのが人生で一番の成功体験になってしまい、妻に不満を感じるたびに「俺はあの大手チェーン店の社員になっていたかもしれない人間なんだぞ」という気持ちをぶつけていたのでしょう。

志穂さんの彼については、聞き流せば済む程度の話で、それ以外は優しい人で結婚も考えているということですから、インドのタクシーというたった一つの成功体験を笠に着て志穂さんや他人を見下すような言動はしていないものと思われます。また、彼のたった一つの不満としてこういう点が出てきているということは、志歩さんは彼に対して本当に他に不満がないのだと思います。暴力や浮気をする彼だったら、インドのタクシーの話をされてつらいという感覚にはなりません。

見方を変えると、波乱万丈な人生を送っていて話上手な男性なら、刺激的で楽しいかもしれませんが、浮気をする確率も高いかもしれません。夫も妻もマスコミ関係の仕事をしていて、お互いに武勇伝を語り合って疲れてしまうという夫婦もいますが、彼ぐらい平穏な人生を送っている人の方が一緒に暮らす相手としてはぴったりだったりもします。彼は志穂さんの仕事にも理解があるようですし、他に問題点が見受けられないようなら、私はこのまま結婚してもよいと思います。

(c)Shutterstock.com

おすすめなのは、結婚前に一度彼と旅行に行ってみることです。近場でもリゾートでも、志穂さんと一緒に楽しく過ごして楽しい思い出や笑える失敗談を作ることで、また刺激的で新しい成功体験を得られるかもしれません。そうすれば、インドのタクシーの話はおのずとしなくなるでしょう。

彼が学生時代の旅行の話を繰り返してしまうのは、その後の人生でそれを上書きするような大きな経験をしていないからです。社会人になっても「学生時代に海外に行った自分で止まっている彼の価値観をアップデートできるように、一緒にいろいろな体験をしていくようにしましょう。

取材/前川亜紀 イラスト/チカツネナオ

弁護士 堀井亜生

北海道出身、中央大学法学部卒。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)ほか、各メディア、講演等で活躍。夫婦・男女問題に関するリアルな事例の紹介と解説が好評。著書に『ブラック彼氏 ~恋愛と結婚で失敗しない50のポイント~』(毎日新聞出版)がある。趣味は料理、ピアノ。一児の母。公式サイトはこちら


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