小学館の雑誌から各年代の趣向を分析! 最新のテクノロジーでつくられたAIビールを飲んでみた
「人生醸造craft」というビールは、小学館の雑誌、CanCam、Oggi、Domani、DIMEなど過去40年間分の情報を、NECが開発したAIに読み込ませ、今の20~50代の各世代特性を分析。そのデータを元に、日本を代表するクラフトビールメーカー「コエドブルワリー」の職人さんが醸造するという面白い試みのビールです。
ビールを醸造する際の大切なポイントは「色」と「香り」と「味」。各ポイントを年代別に分析し、ビール職人さんが表現しました。
◆ビールの「色」
ビールの色の決め方は、各世代が20代だったころの雑誌からファッション画像をAIが読み込み、当時のトレンドカラーを導きます。その分析された結果から職人さんがクラフトビールの色を表現しているそう。
◆ビールの「香り」
香りは、各世代が20代から現在までの中間の10年間分の雑誌記事から特性を分析。文章上に登場してくる単語の発生割合から、各世代が好きそうな「香り」を特定し、その結果に基づきビールの香りを決定しているのだとか。
◆ビールの「味」
味は、今の各世代向け雑誌の画像を参考に決定しているようです。それぞれの年代の「ファッションテイスト」を関連付けして、味の趣向を分析。各世代を表現する味わいをつくりだしているそう!
4,000冊以上の雑誌を読み込ませて、各世代の思い出や今のトレンドをビールの中に閉じ込める。テクノロジーのハード的な興味深さと、エモーショナルなソフト的な面白さが相混じって、少し夢を感じさせてくれるビールですね。
さて、肝心のお味は? ビール大好きSaccoがお取り寄せして飲んでみたのでレポートしていきます!!
◆20代のビール
爽やかな口当たりの軽めのビールです。ビール独特の苦味は抑えられていて、品の良い甘みと酸味が調和していて甘酸っぱい♡ 原材料にハイビスカスが入っているためか、ほんのりピンク色なのが特徴。
『人生の苦さは知るのは、これからかな?』なんていう妄想ができてしまうようなビールでした。
◆30代のビール
Oggi世代の30代。キリッとした口当たりで、甘みは抑えつつ、苦味を大事にしている味。でも苦さだけが強調されているわけではなく、サッパリとして飲みやすい。色はクチナシで青く染められているため、とっても印象的。
少し社会に揉まれ始め、人生の酸いも甘いも理解し始めたカッコいい女性のような印象を持ちました。
◆40代のビール
人生の複雑さが増す(!?)世代からか、ビールの深みがぐっとくる味。甘さと酸味を抑えながら、マイルドな苦味が楽しめる。また、どことなくウィスキーのような複雑な味わいも感じられ、「THE・大人のビール」という印象。
人生まだまだと思う反面、「もう40代か~」と矛盾した気持ちの表れを表現しているような様々な表情をもつビールでした。
◆50代のビール
味が濃い! 苦くて甘くて、そしてマイルドな舌触り。昼というよりも、夜にゆっくりと時間をかけて飲みたくなる一杯。落ち着きある淑女のような佇まいを感じさせてくれます。
アルコール度数は7%とやや高めだけれども、スルリと喉を通っていってしまう滑らかさがあり、至福のひとときを提供してくれます。
* * *
AIを使った、最先端テクノロジーによるビール醸造。このとても興味深い取り組みは、ビールマニア界隈で話題となり、即座に売り切れという状態に。筆者は、第2リリースを予約してゲットできましたが、今現在は再販の情報はナシです…。
大手ビールメーカーとは違いクラフトビールは少量生産のため、ビールとの出合いは一期一会で刹那的。次に同様の取り組みがあったときは、早めに情報チェックしてゲットしてもらいたい。敏感なアンテナをもつ、Oggi女子は見過ごさないで!
今は残念ながらAIビールの販売はしていませんが、コエドブルワリーのビールは本当に美味しい。ナチュラルローソンやオンラインショップで手軽に手に入れることができるクラフトビールですよ。ぜひ飲んでみて♪
※未成年者の購入や飲酒は禁止されています
ライター sacco
IT企業に勤めるお酒ラブ(特にクラフトビールラブ)、毎晩移住を妄想するくらいオージーラブのOLライター。
お酒を片手にシュールな人間模様の観察と妄想するのが趣味。最近は国内のブルワリー情報収集も日課になりつつあるビアギーク街道まっしぐら!
ときに紛争や平和などに思いを馳せる真面目な一面を覗かせたりも。モットーは「ビールで世界平和!」