鳥飼 茜さんってどんな人?
小学館発行のビッグコミック週刊スピリッツで連載中の漫画「サターンリターン」。これは「30歳になるまでに死ぬ」。こう断言していた友人が、本当に自ら命を絶ってしまったことを知った主人公の小説家が、その死の真相を追うという物語。
リアルな作画と心理描写で人の暗部を掘り下げ、読者から高い支持を得ている。この作品を描く異彩の漫画家が、今回ご紹介する鳥飼茜さん。
−−漫画家になった理由は?
大阪府で生まれ育った鳥飼さんは、高校卒業後、京都の芸術大学に進学。その後、小さい頃の夢だったという漫画家になることを決意。初めての連載が決まったのはデビューから6年後。「実際にいそうな人しか描きたくない」と、ひたすらにリアルな世界を描き続けてきた。
鳥飼 茜さんの「7つのルール」
さて、そんな鳥飼さんが「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…?
■1. 1ページ5コマ以内で描く
鳥飼さんには漫画を描く際のルールが。それは、1ページあたり5コマ以内に収めること。セリフが不要でも読者に伝わるくらい、登場人物のリアルな表情にこだわる。
■2. アシスタントにはざっくり指示する
アシスタントとともに絵をかためていく際、ざっくりと指示するのが鳥飼さん流。自分が思いつかなかったアイデアをアシスタントが加えてくれることがあり、それを見るのが面白いから。(リモートワークで作業を進めている現在は、意思の疎通が難しくなり、普段よりも“細かい”指示出しに努めているそう!)
■3. 1日2回、笑顔の練習をする
気を抜くと無表情になってしまうので、1日2回、鏡の前で笑顔の練習をするのが日課。できるだけ機嫌がよさそうに振る舞うようにしている。
■4. 土曜の夜は3人分の夕食を作る
人気漫画家の夫は自宅近くの作業場をメインに生活。毎日顔を合わせることはないが、土曜日の夜は、夫、元夫との間に生まれた息子と3人で夕食を囲む。この時間が大切なひととき。
■5. 作画はシーンに合う1曲をループ再生
作画中のBGMは、シーンに合う曲を1曲選び、それをループ再生するのがこだわり。その物語を同じテンションで描きたいから、同じ曲を聴き続けるようにしている。
■6. パソコンで描かない
パソコンで描く漫画家も多いなか、鳥飼さんは紙に描くのがポリシー。パソコンで作業をするほうが合理的かもしれないが、自分が楽しんで描けるほうを選んでいる。
■7. 過去の自分を総動員して漫画を描く
「サターンリターン」は、鳥飼さん自身の経験から生まれた物語。不安や怒りなど、いままでに感じたさまざまな感情が作品に込められている。自分の漫画が、困難に立ち向かう誰かの力になるように、現実から目を逸らさない。
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次回の「7ルール」の放送は、6月2日(火)よる11時00分~。主人公は、日本人初の快挙を成し遂げた水中写真家・高橋怜子さん。
Oggi.jpでは、番組を振り返りながら仕事をする女性たちへのヒントを見つけていきます! 次回もぜひチェックしてみてくださいね♡