子宮環境を見直して心もカラダもすこやかに!
皆さんは子宮環境が健康に及ぼす影響について、ご存知でしょうか? 子宮環境が悪化すると、日常生活から妊活まで様々な場面に影響が…! 今回は子宮環境が悪化する原因や対策方法についてチェックしてみましょう。
子宮環境が悪化する原因は?
子宮は、脳・卵巣と連携しており、とても繊細に環境が保たれている場所です。子宮の環境をコントロールしているのは卵巣から分泌される女性ホルモン、そして卵巣に女性ホルモンを分泌するよう司令するのが脳、という関係です。これらの連携がうまく結びついていないと、ホルモンバランスが乱れてしまい、子宮環境が悪化している状態となります。
では、ホルモンバランスが乱れると何が起こるのでしょうか。生理不順や不妊といった子宮の機能に関することだけではなく、肌荒れ・むくみ・イライラといった日常生活への影響もでてきます。
近年の女性は特に、子宮環境が悪化しているといわれています。その理由としては、不規則な生活・長時間のデスクワーク・食生活の偏りや欧米化などがあげられます。現代女性はストレスをためやすい環境にあり、それにより脳・卵巣・子宮に悪影響がでてしまうのです。
子宮環境は妊活にも大切なキーワード!
子宮環境が悪化してしまうと、卵巣・子宮の機能が低下してしまい、病気にかかりやすくなってしまいます。代表的な症例としては、子宮内膜症・子宮筋腫などがあげられます。そのほかには卵巣の機能が衰え、排卵が起こらなくなってしまったり、クラミジアなどの性感染症にかかりやすくなってしまったりもします。
こうした病気は、いざ妊活、といったときに大きな壁となって立ちはだかることがあります。子宮環境の悪化によって妊娠しにくいカラダが出来てしまう可能性があるのです。将来子どもを授かるためにも、子宮環境は欠かせないキーワードなのです。
今日から実践! 子宮環境を改善する行動3選
毎日の健康のため、そして将来のために実践して欲しい、子宮環境を改善する3つの対策をご紹介します!
◆子宮環境の改善対策1:生活リズムを「崩さない」
子宮環境を改善させるために、まずは日々の生活習慣を見直してみましょう。十分な睡眠はとれているか、偏った食生活になっていないか、運動不足になっていないかなどです。
寝る前は体を温め、まとまった時間の睡眠をとりましょう。食事は一品ものを避けバランスよく栄養をとるとよいとされています。また、運動不足を避け、デスクワークの合間にストレッチを行ったり、休みの日にウォーキングをしてみたり、少しの時間でも有酸素運動を行うことも子宮環境改善につながります。
◆子宮環境の改善対策2:カラダを「冷やさない」
「冷え」は子宮の大敵です。体を冷やしてしまうと、血流が悪くなり血行が滞るため子宮力がダウンしてしまうのです。そのため夜はシャワーではなく湯船につかるのがおすすめです。また、血行をよくするマッサージなども効果的です。
冷えは食生活の面からも見直すことができます。普段、ファストフードや冷たい飲み物・甘いものなどを摂りすぎてはいませんか? 冷え対策には体が温まる食物を摂ることも大事です。ショウガ、チーズなどの発酵食品、ニンジンなどの地中で育つ野菜などを意識して取るようにしましょう。
◆子宮環境の改善対策3:カラダのサインを「見逃さない」
いつもより生理痛が重い、生理周期が乱れている、いつもより頭や腰などが痛い…といった、ちょっとした体の不調を見逃してはいませんか?
これらの症状もホルモンバランスの乱れやストレスが原因で起こっている可能性があり、もちろん子宮にも悪影響です。これらの症状が見られた場合は症状を和らげるだけでなく、これまでにみてきたように食事・睡眠・運動・冷えなどの生活習慣にも気を配ってみてくださいね。
子宮環境が悪化すると妊活や生理周期・生理痛だけでなく、日々の生活にも影響が出てしまいます。カラダのちょっとしたサインを見逃さず、ご自身の生活習慣を見直してみましょう。きっと心もカラダも健やかになるはずですよ。
毎日の生活のためにも、そして今すぐ妊活ではない方も、将来の「いつか」のために、子宮環境の改善に取り組んでみてくださいね!
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医師 杉山力一
杉山産婦人科院長。不妊治療の名医。日本における生み分け法の権威・杉山四郎医師の孫。
東京医科大学産科婦人科医局では不妊治療・体外受精を専門に研究。その後、1999年より杉山産婦人科勤務。
監修する女性向けアプリ「eggs LAB」では、独自ロジックにより、アプリでの問診で自身の情報を入力することで、これまでにない高い精度での生理日・排卵日予測を実現。不安定な生理周期にも対応した適切なアドバイスや、妊活に関する情報まで、個々の身体の状態にフィットした「あなただけの/あなたのための/今欲しい情報」を発信中。