夏はすぐそこ! いますぐできるエアコン節約術
梅雨が明ければ、夏はすぐそこ。そこで気になるのが、エアコンの電気代ではないでしょうか。最近では省エネモード搭載タイプのエアコンが増えてきたものの、やはり一日中使うものなので、その電気代は気になるはず。
そこで今回は、延長保証サービスを提供するテックマークジャパン株式会社の家電スペシャリスト(総合家電エンジニア)に、“知っているようで知らないエアコンの賢い使い方”を教えていただきました!
■あなたのお家は大丈夫? 室外機周りに○○はNG!
ベランダや庭に設置した室外機。その周辺に植木を置いていませんか? または、マンションの通路側に設置された室外機の前に傘をぶら下げたり、自転車、三輪車、ベビーカーなどを置いていませんか?
実は、節電の観点から、室外機のふき出し口周辺をモノでふさぐのはNG。
室外機は周辺の大気を吸い込んで熱交換を行うため、周辺にモノを置くと障害となり熱交換率が下がって効率が悪くなってしまいます。それにより電気代もかさんでしまうため、周辺にモノは置かないようにしましょう!
また、夏場に日差しが直接室外機当たる場合には、影で覆うように工夫するとベスト。室外機周辺の温度を下げて熱交換率をあげることで省エネにつながります。
その際、室外機のふき出し口を塞がないように注意が必要。遮熱フードを利用したり、日傘を差すイメージで影を作ってあげたりすると良いでしょう。
■扇風機よりもサーキュレーター! 28度でも快適にすごすコツ
冷房を使用すると空気の密度が増し、重くなって足元に漂うようになります。その状態で部屋を快適に保つためには、温度や風量を頻繁に切り替える必要があり、結果的に電気代の無駄遣いになるのです。
それを防ぐためには、エアコンの動作を一定に保つことが大切。サーキュレーターを活用し冷たい空気を循環させましょう! 「扇風機でも良い?」という声が聞こえてきそうですが、エアコンの空気循環に向いているのはサーキュレーター。
送風範囲が比較的近距離であり、人に対して涼しい風を起こす扇風機に対し、サーキュレータは強い風を遠くまで送ることができ、エアコンの涼しい風をより効率的に隅々まで行き渡らせることができます。
■お掃除ロボ付きでも定期的なフィルター掃除を!
最近は、フィルターを自動で掃除する機能が搭載されているエアコンが大半なため、ほとんど掃除をしていない 方も多いのではないでしょうか。
しかし実は、定期的なフィルターのお掃除で電気代を下げることができるのです。
フィルター自動掃除機能が搭載されたエアコンであっても、夏場のフル稼働する時期であれば2週間に1回を目安に掃除機でほこりを吸い取ったり、水洗い可能なタイプであれば取扱説明書を確認のうえ水洗いをしたりしましょう!
またフィルターを外すとき、その奥に装着されている熱交換器も確認してみましょう。3年以上フィルターを掃除していない場合は、熱交換器に汚れが溜まっていることも考えられます。カビや異臭の原因にもなりますので、メーカーサービスに内部掃除を依頼するのもおすすめ。
■電力会社の切り替えで年間1万円節約も!
2016年4月に開始された電力自由化により電力供給事業者が増え、各社からお得な料金プランが提示されていますよね。住んでいる地域や電力使用量によって削減できる金額は異なりますが、賢く切り替えることで年間1万円節約することもできるとも言われています。
しかし、一人暮らしやオール電化世帯の場合には切り替えることで割高になることもありますので、HPなどで各社の料金プランを比較してみることをおすすめします。
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教えてくださったのは… テックマークジャパン株式会社 本多宏行(ほんだ・ひろゆき)さん
1999年テックマーク入社。大手自動車ディーラーでのメカニック経験を活かし、自動車から家電、PC、ガス製品を含む住宅設備機器に至るまで、幅広く修理精査業務を手がける。家電製品の専門知識が必要となる「総合家電エンジニア」資格を取得。現在、延長保証の対象製品の修理精査業務を行いながら、故障を未然に防ぐための正しい家電の使い方などを分かりやすく解説するなどの活動も展開している。