定期的にワークショップを開いているDIY FACTORY。その際、お客様からよく聞かれるのは、「壁に便利な収納棚を作りたい」「壁に棚を置いてインテリア小物などを飾りたい」という声。
そこで現役のDIY FACTORYスタッフに、壁に棚を取り付ける際に心がけておきたいポイントを聞いてみました。
【目次】
・【DIY 壁】棚を取り付けるとき際の穴の開け方
・【DIY 壁】補強材をつけてて棚を取り付ける場合
【DIY 壁】棚を取り付けるとき際のポイント
壁に穴を開けて棚を取り付ける場合、気をつけたいのは壁の材質。これを無視して穴を開けてしまうと、穴が大きくなったり、無駄に開けてしまったり、棚の重さに耐えられなくなったりする可能性大です。失敗しないためにも、以下を試してみてくださいね。
いきなり穴あけはNG! 壁の材質の確認方法
STEP1:壁をコンコン叩いてみる
壁掛け棚などは、基本的に壁の裏側の柱にネジやボルトなど取り付けます。まずは、壁の中が詰まっているかどうかを調べましょう。
「ペチペチ」と詰まった音なら柱やコンクリートがあり、「コンコン」と軽い音なら石膏ボードなどが貼ってあって中は空洞。でも、音の聞き分けだけで判断するのはまだ早いですよ。
STEP2:ピンや刺針を刺してみる
思い切って虫ピンや専用の下地探し刺針などを刺してみる方法もあります。ピンが刺さらなければコンクリート、刺して白い粉がつけば石膏ボード、刺さるけど何もつかなければベニヤ板などと判断がつきます。
また石膏ボードやベニヤ板の場合、スカっと奥まで刺ささる場所には、壁とお部屋を支える間柱がありません。壁の厚みを知りたい場合には、間柱のあるところでメモリのついたピンを刺して厚みを測りましょう。
STEP3:下地センサーを使ってみる
壁の裏側のどこに柱があるかをいち早く調べられるのが、下地センサー。商品によっては、対応できる厚みが異なったり、感知できる下地の種類なども違います。必要に応じたものを選ぶようにしてください。
下地センサーは、柱がある場所に来ると音と光で反応します。反応した箇所の裏側には柱があるので、そこなら直接ネジを打ち込んでも大丈夫。
センサーが反応しなかった場所は空洞です。そこに直接ネジを締めて何かを取り付けても、石膏ボードが重さに耐えきれず崩れてしまいます。その場合は「アンカー」を使いましょう!
【DIY 壁】素材別・棚を取り付けるとき際の穴の開け方
■石膏ボード
アンカーとは、石膏ボード壁などの空洞部分にネジを打ちたいときに使用する補強アイテム。
壁の裏側に下地のない石膏ボードにはアンカーをねじこんで、その上からネジをとめる。そうすることで、壁掛けシェルフを取り付けられるようになります。アンカーには下穴を事前に開けておく必要があるものとないものがあるので、種類をよく見て買いましょう。
また、棚を取り外した後は、ネジ穴よりも大きい穴が開くので補修が必要です。穴の空いた部分にメッシュを貼り、パテを塗って埋めるのがおすすめ。その上から同じ壁紙を貼るとより目立たなくなりますよ。
■コンクリート
コンクリートの場合は、ハンマードリル・振動ドリル・インパクト対応のコンクリート用ビットを用意して下穴を開けます。ネジの長さより深い穴が必要になるため、ドリルにビニールテープで印をつけておくのがコツ。
次に、開けた下穴にコンクリート用アンカーをハンマーで叩き入れます。このとき、下穴がまっすぐ開いていないと、アンカーが完全に埋まらないので注意してください。コンクリート用のアンカーにはネジが付属しているものが多いので、それを使って取り付けたいものを設置します。
どちらも、穴開け後は穴に溜まっている粉を掃除することも忘れないでくださいね。粉が邪魔してネジが入りにくくなります。
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元堤理奈子
「DIY FACTORY」ショップスタッフ。
神戸芸術工科大学で家具デザイン・製作を学んだのち、DIY FACTORYのオープニングスタッフとして株式会社 大都に就職。大阪店、二子玉川店に勤務し、現在は主にワークショップのコンテンツ開発や、スタッフへのDIY指導を行っている。
エイ出版社「世田谷ライフ」等、雑誌連載も多数担当。6月より環境省広報誌「エコジン」での連載も開始予定。