松屋も吉野家も最高! クオリティー高のカレーメニュー
2019年4月16日、カレーマニアを騒がせたニュースがありました。松屋の限定メニューとして「ごろごろ煮込みチキンカレー」が復活したのです!
松屋はカレー屋。僕は何年も前からそう公言し続けており、本連載でも松屋のカレーの素晴らしさを過去にご紹介しております。その松屋のカレーの中でも、カレーマニア人気の高いメニューがごろごろ煮込みチキンカレー。既に僕のまわりでも多くの人が食べ、相変わらずの美味しさとお得さに皆喜んでいます。
そしてそのニュースからわずか2日後、気になるニュースが飛び込んできました。吉野家が新メニューとして「チキンスパイシーカレー」をリリースしたのです。これは確実に松屋にぶつけに来ている!
僕にとっては先に述べたように松屋はカレー屋。しかしあくまで吉野家は牛丼屋なのです。個人的な感想としては、牛丼で言えば吉野家の方が好き。しかしカレーは圧倒的に松屋が好き。
今まで吉野家も色々なカレーを出してきたわけですが、正直言うとピンとくるカレーに出会ったことはありません。しかし今回ばかりは松屋の人気メニューに当ててくるだけあって、自信作なのでは!? と考え、早速食べ比べてきました。
◆松屋「ごろごろ煮込みチキンカレー」590円
ボリュームしっかりで食べ応え十分のチキンに、玉葱ベースで辛めのシャバっとしたカレーソースが絡み、ご飯に良く合う美味しいカレーです。カレー専門店にも負けない美味しさは相変わらずで流石のクオリティ。いっそレギュラーメニューにして欲しいとも思うのですが、レギュラーメニューじゃないからこそ食べたくなるという部分もあります。
松屋もそのあたりをわかっていて、限定で出しては終了し、また出しては終了しと、もったいぶって小出しにしているんでしょうね。ニクイなぁ。
そして味噌汁が最初からついてくること。これには賛否両論あるのですが、僕は完全に賛成の立場。なぜならカレーを食べ、味噌汁を飲むと、次に食べるカレーがよりスパイシーに感じられるのです。スパイシーなカレー好きな人には、この食べ方がおすすめ。
逆にスパイシーなのが苦手な方はカレーを全部食べた後で味噌汁を飲んだ方が良いと思いますが、そもそもスパイシーなカレーが苦手な方には松屋のカレーは合わないと言えるかもしれません。一般受けではなく、カレーマニアに人気のあるカレーということは、スパイシーであるということにつながりますから。
◆吉野家「チキンスパイシーカレー」550円
値段は松屋よりも安いです。しかし松屋にはついている味噌汁が吉野家にはついていないので、それを考えれば同じくらいと言えるでしょう。
メニューを見て気づいたのですが、どうやらこのチキンスパイシーカレーは、松屋に対抗して作られたというよりは、カレーのリニューアルにあたって、新トッピングとしてタンドリーチキン風味なチキンが加わり、それを合わせることによって、松屋に対抗する新メニューが出たと感じさせ、話題性を狙ったということなのでしょう。
「まんまとしてやられた。今回のカレーも具無しだし。」と思って食べてみると、これが意外と悪くないんですよ。チキンもタンドリーチキン的な味付けですからスパイスが使われています。
カレーも以前のものより少しスパイス感が増しています。このカレーのスパイスとチキンのスパイスの相乗効果によって味に深みが出ており、今までの吉野家のカレーにあったコク重視ゆえに味がぼやけてしまい、妙に重い感じのカレーではなく感じたのです。
チキンの量もケチっておらず、これで550円なら損はしません。牛丼屋のカレーとしては十分のクオリティだと思います。少なくとも今までの吉野家のカレーの中では一番美味しいと感じました。
どちらが美味しいかは完全に人それぞれ。味覚によって感じ方は変わるでしょう。自分が美味しいと思う方を食べれば良いのです。しかし食わず嫌いはいけません。
せっかくこのように面白い感じに対決状態が生まれているのですから、どちらも食べ比べてみて、自分の好みはこちらと判断するのが良いでしょう。そして、食べ比べた人同士で、ああだのこうだのディスカッションするのもまた楽しい時間。
ごろごろ煮込みチキンカレーの限定期間が終わる前に、是非食べ比べてみてください。それによって売上が上がれば、牛丼屋さんがさらにカレーに力を入れてくれるひとつのきっかけになるかもしれませんから。
AKINO LEE カレーおじさん\(^o^)/
ヴォーカリスト、パフォーマーとして自身の活動の他、様々なアイドルの作詞作曲振付プロデュースを担当。ヴォイストレーナーとして後進の育成にも力を注いでいる。
音楽ライターとしても各種雑誌、ムック本などで執筆を担当。また、カレーおじさん\(^o^)/としても知られ、年間平均1000食以上のカレーを食べてきた経験と知識を活かしてTVや雑誌など各種メディアにおいてカレーについて語っている。
http://www.akinolee.tokyo/