カロリーが高くても、見た目が派手でなくても、やっぱりバターチキンは最高!
カレーブームと言っても良いくらいにカレーが様々なメディアで取り上げられるようになっていますが、現在がブームだとするなら、その牽引役は大阪スパイスカレーであることは間違いないでしょう。
大阪スタイルのスパイスカレーは副菜も多くて見た目にも美しくSNS映えし、小麦粉不使用でヘルシーなこともあって女性人気も高く、多くのカレー女子を増やしました。
しかし、ほんの数年前までカレー好きな女子といえば、「ナンとバターチキンが好き!」という子がほとんどだった印象があります。
昔そう言ってた子達が逆に今は「バターチキンとかもうダサい」なんて言ってたりして衝撃を受けたりしたこともありまして。
バターチキン、ダサくないですよ! 最高に美味しいですから\(^o^)/
スパイスカレーや南インドカレーに人気の集まっている今だからこそ、今回はあえてバターチキン特集をしてみたいと思います。確かにカロリーは高いかもしれません。見た目も派手ではないかもしれません。でもね、最高に美味しいバターチキンを食べた時の幸福感ってとてつもないですから。
バターチキンにも色々ありますが、北インドの本格派から個性派まで、様々なスタイルの美味しいお店を紹介していきましょう!
◆バターチキンといえばまずはここから!「千葉 検見川 シタール」
バターチキンといえばまずはここしかないでしょう。検見川の超人気店シタールです。約1年ほどお店の改装で近くの仮店舗営業をしていたのですが、今月改装終了のリニューアルオープンをしたばかり。新店舗の上品なゴージャスさはわくわくする空間です。
まろやかな中に適度に感じる酸味が、芳醇なチーズを思わせるような美味しさの絶品バターチキン。
▲バターチキンカレー
検見川という小さな駅にありながら毎日大行列なのは、このお店が古くから地元の方に愛されていると同時に地元以外にも根強いファンが多いことを物語っています。僕も家から遠いにも関わらず年に1度は行かずにいられないお店。まずはここで食べておかないとバターチキンは語れませんよ。
◆名門アジャンタの遺伝子「千葉 大神宮下 サールナート」
先に紹介した検見川シタールは、老舗の名店麹町アジャンタで修業された方が開いたお店なのですが、こちらのお店の店主さんも麹町アジャンタで修業、そしてさらに検見川シタールでも修業されたという、いわば兄弟店です。
バタークリームチキンはシタールのバターチキンをさらにまろやかにしたような優しい美味しさ。まろやかでありながらも輪郭はぼやけることなくしっかりとあり、ピシっと決まった美味しさという枠の中に描かれた名作絵画的カレーとも言えましょうか。
もう一品選ぶならマトンがおすすめです。シャープでありながら優しいカレーで、バタークリームとの対比を楽しめます。
▲バタークリームセット(マトン)
◆隠れた名店のこだわり絶品バターチキン!「参宮橋 ラジャ」
最高に美味しいインドカレーが食べることができるお店でありながら、知る人ぞ知る存在であり続けているラジャ。
これは参宮橋という少々マニアックな場所と、営業時間が昼のみという2つの理由でなかなか行きにくいということがその理由だと思っているのですが、このお店が代々木や原宿にあったらとんでもない人気店になっていることと思います。
何を食べても美味しいお店なのですが、こだわりのバターチキンは本当に絶品! シタールやサールナートのような老舗の有名店にも負けない美味しさです。方向性は近いものの、よりシャープさを感じるその味わいは、食べれば虜になってしまいますよ。
▲カリー2種(バターチキン、マトンサグワラ)Bセット
◆スパイス肉バルのイチオシ梅バターチキン「麻布十番 ジンダリ」
スパイスで調理した様々な絶品肉料理を食べることができる麻布十番の知る人ぞ知る名店ジンダリ。
こちらのランチメニュー、そして〆のカレーとして人気なのが梅バターチキンです。この梅バターチキンはご飯に合うようにと考えられて作られたそうで、確かにナンやチャパティよりもご飯に合う美味しさです。梅の適度な酸味が味を引き締め、美味しさのグレードを上げています。
▲梅バターチキンカレー
鶏肉が美味しいというのも肉にこだわったお店だからこそ。お値段は少々張るものの、このクオリティなら文句はないという美味しさなので、特別な日などに是非行ってみて欲しいお店です。
◆サラダと一緒にバターチキン「中目黒 フォレスター」
伝説のカレーショップGHEEの系譜にあるお店フォレスター。GHEEと言えば激辛ビーフが有名ですが、バターチキンも人気メニューなんです。こちらのお店が面白いのは、たっぷりサラダとミニカレーのセットメニューがあるということ。
バターチキンカレーはバターや生クリームをたっぷりと使用することからもカロリーが高いというのはイメージできるかと思います。そんなバターチキンをヘルシーに食べたいなら、こちらのサラダセットがおすすめ。
▲サラダセット(バターチキン)
サラダのドレッシングも美味しくて、もりもりと野菜を食べることができますから。もちろんバターチキンもGHEEに負けず劣らずの美味しさです。
◆恵比寿間借りカレーの新星「恵比寿 カレーカフェカゼ」
恵比寿駅近くの沖縄料理バルで昼間間借り営業をしているカレーカフェです。こちらのカレーは基本、キーマとバターチキンの2種類なのですが、このバターチキンが独特の美味しさ。ヨーグルトとスパイスで漬け込んだモモ肉をココナッツミルクで煮込んだというバターチキン。
▲ディップカレー(バターチキン、キーマ)
カレーライスにしても、パンと一緒に食べるディップカレーにしても、カレーパスタにしても合うような万能選手。実際お店では主食をライス、パン、パスタから選べるという面白さもあります。カレーは同じでも、主食が変わると表情を変えてくるので飽きずに楽しめることでしょう。まだ新しいお店なのですが名店になる可能性を秘めています。
◆チェーン店とあなどるなかれ「ターリー屋」
西新宿に本店を構え、都内を中心に20店舗以上の数があるインドカレーチェーン店ターリー屋。こちらのバターチキンがチェーン店とあなどれない美味しさであることは意外と知られていない事実。
何しろターリー屋は、超人気店ダバインディアなどを手掛ける株式会社チョティワラ出身の方が開いたお店なのです。と言ってもターリー屋ができた当時、ダバインディアもカイバルもありませんでしたから、グルガオンや今は無きハリドワールで培ったノウハウを元に出したお店と言えましょう。
カスリメティが程良くきいた美味しさのバターチキンが安いお値段で味わえます。素直な気持ちで食べれば確実に満足できますよ。
▲バターチキンカレー定食
インド人のお店に見えて、実はネパール人が作っているのは本当によくあることで、「インネパ」という言葉もあるくらい。そのようなお店のバターチキンカレーは不思議と似たり寄ったりの味。それはそれで悪くはありませんし、好きな方もいることかと思います。
しかし、今回紹介したお店のバターチキンを食べてみてください。バターチキンの印象が変わってくることと思います。好きな人はきっともっと好きになれるでしょうし、好きじゃなかった人も好きになれそうなお店ばかり。
今だからこそ逆にバターチキン。良いですよ。カレーの魅力はスパイスカレーだけにあるわけではありませんから。
AKINO LEE カレーおじさん\(^o^)/
ヴォーカリスト、パフォーマーとして自身の活動の他、様々なアイドルの作詞作曲振付プロデュースを担当。ヴォイストレーナーとして後進の育成にも力を注いでいる。
音楽ライターとしても各種雑誌、ムック本などで執筆を担当。また、カレーおじさん\(^o^)/としても知られ、年間平均1000食以上のカレーを食べてきた経験と知識を活かしてTVや雑誌など各種メディアにおいてカレーについて語っている。
http://www.akinolee.tokyo/