出雲大社は神様が集結する月に行くのが正解
心優しく、知恵を授ける縁結びの神様「だいこくさま」
出雲大社は、日本最古の歴史書『古事記』にも登場するほどの古社。「だいこくさま」として親しまれている大国主(おおくにぬし)の大神(おおかみ)をお祀りしている神社です。
昨年だけで、約600万人もの人が参拝に訪れたと言えば、どれほど愛されている神社かがわかるでしょう。日本各地にたくさんある神社の中で、どうしてこんなにも出雲大社が人気なのか? それは、神話の時代から続く壮大な歴史や風土が、平成の今も感じられる場所だからなのです。
では、大国主大神とはどんな神様なのか? その答えは、最もポピュラーな出雲神話『因幡(いなば)のしろうさぎ』が教えてくれます。
「だいこくさま」は、多くの兄弟の末っ子として生まれます。ある日、兄弟たちは隣の因幡国の美しい姫に会いに行こうと出かけ、末っ子の「だいこくさま」は、兄たちの家来のように大きな袋を背負わされ、いちばん後ろからついて行くことになります。
途中、サメに体の皮を剝がされ泣いているウサギに出会うと、兄たちはそのウサギに意地悪をして「海水を浴びて風にあたれば治る」と騙します。傷が余計にひどくなりウサギが苦しんでいると、そこに遅れて通りかかった「だいこくさま」が「真水で体を洗い、がまの花を摘んでその上に寝転ぶとよい」とアドバイス。ウサギがそのとおりにすると、傷が治りすっかり元のしろうさぎに戻ったというお話です。
心優しく、博識な「だいこくさま」は、その後、多くの知恵を活かし国土を開拓します。「だいこくさま」は、男女の縁だけではなく、生活におけるすべての見えないご縁を結んでくれる神様なのです。
▲御本殿でのお参りを終えたら、周囲をぐるりと歩いてみて。広々とした境内と、国宝に指定されている日本最古の神社建築様式の美しさを堪能できるはず。
出雲大社では「二礼・四拍手・一礼」
神社参拝の作法「二礼・二拍手・一礼」として、二度のおじぎ、二回の拍手、最後に一礼するのが一般的ですが、出雲大社では「二礼・四拍手・一礼」と、手を叩く数が違うので注意が必要。鳥居をくぐり、参道を5分ほど歩くと境内が見えてきます。手水舎で手と口を清めたら、心をこめて神様にご挨拶しましょう。
出雲大社の見どころ
神楽殿
ご祈禱や結婚式などに使用される。間近で見るとその迫力に驚きます。
ジレ¥43,000(ベガ) ニット¥7,800(ザ・スーツカンパニー 銀座本店〈ザ・スーツカンパニー〉) パンツ¥28,000(ESSEN.LAUTREAMONT) バッグ¥11,000(T-square Press Room〈フィオレッリ〉) 靴¥14,000(ダイアナ 銀座本店〈ダイアナ〉) 時計¥20,000(ジュエッテ) イヤリング¥3,000・ネックレス¥3,000(ジューシーロック〈JUICY ROCK Original〉)
2017年Oggi11月号「あらゆるご縁の聖地・出雲へ」より。
本誌掲載時スタッフ:撮影/山下陽子 ヘア&メーク/神戸春美 スタイリスト/渡辺智佳 モデル/愛甲千笑美 構成/仲田舞衣、益田史子(本誌) 取材協力/出雲観光協会
再構成:Oggi.jp編集部