■1:「ハンバーグを作ってくれたんですけど、そぼろの塊で…」(34歳/マスコミ)
T郎「この前、彼女が初めて手料理を振舞ってくれたんですけど…。『何食べたい?』って聞いてくれたんで、大好物のハンバーグをリクエストしたら、出てきたのは“そぼろの塊”みたいなシロモノで、驚きました」
編集部「あー、結構あるあるですよ。ハンバーグを作ったことがない彼女だったのかもですね。で、食べました?」
T郎「食べたんですが、味もしないし、ただの“ひき肉の塊”を食べているような感じで、かなりビミョーでした。彼女から『ちょっと失敗しちゃって、ごめん』って言われましたが『ちょっとどころじゃねーよ』って内心思ったのは、内緒です。ちなみに、歴代彼女はみんな普通にハンバーグを作ってくれた子ばかりだったので、ハンバーグって難易度が低い料理なんだと思っちゃってました」
編集部「慣れれば難易度はそこまで高くないほうだとは思うけれど、初めてだと結構大変なメニューかも。黙って“そぼろの塊”を食べ切ったのは、愛ですね!」(T郎さん、このあと微妙な顔に…)
▲ひき肉は、ねばりをだすために塩をいれ、さらにつなぎになるパン粉や卵液を入れてしっかりこねる、小判形にするときにきちんと空気抜きをすることが、焼いたときにハンバーグがバラバラにならないためのポイントです。
■2:「今までにないメシマズな誕生日ディナーを食べました」(39歳/経営)
R太「元カノの話ですけど、その子の家で俺の誕生日を祝ってくれることになり、行ったら手料理が準備されていました」
編集部「ホームメイドの誕生日ディナーって、いいですね。で、どうでした?」
R太「今までに食べたことがないくらい、メシマズなディナーになりました。シチューには生の野菜と塩の塊が入っていて、さらに溶けていないルーまで入っているし、しまいには刺身っぽい魚まで投入されていたんです(驚)」
編集部「え? シチューにお刺身?」
R太「正確には、元刺身ですね。火が入ってましたから。その子に『R太くんの好きなものを全部入れた、スペシャルシチューだよ~』って満面の笑みで言われたんですけど、あんな衝撃的な食べ物はもう二度と食べたくないです」
編集部「それはそれは。記憶に悪残りするバースデーディナーというところでしょうか…」
▲シチューのルーはある程度刻んでから入れるとダマになりにくいですよ。
■3:「釣った魚を持って行ったら、大変なことに」(30歳/IT勤務)
D介「僕は釣りが趣味なんですけど、今の彼女と付き合ったばかりの頃『釣ったばかりの新鮮な魚をさばいてあげる』って言われたので、喜んで釣りのあとに彼女の家に魚を持って行ったんです」
編集部「新鮮なお魚って、美味しいですよね。ところで、そこで何がどうメシマズに?」
D介「よくぞ聞いてくれました! 『魚をさばける』って聞けば、ちゃんと内臓や皮の処理ができると思うじゃないですか? 違ったんですよ! 持って行ったアジの頭だけを落とし、胴体をまんまブツ切りにして『はい! お刺身できたよ』って、お皿に盛り付けてきたんですよね…」
編集部「……随分、斬新!でも、釣りたてだし、お味は良かったのでは…」
D介「内臓を処理しないから血まみれになっているし、皮も付いているし、ウマいわけないじゃないですか! 見た目もホラーみたいな刺身で…そのあとなんかお互い気まずかったし、別れました。できないことを“できる”っていう人とはつきあえないですよ」
▲魚の3枚おろしは、経験が必要。何度でも挑戦すると上達します。
愛を込めた手料理を振舞ったのに、彼から「メシマズだ…」と思われたらガッカリ。
優しい彼ほど、彼女の手料理は文句を言わずに食べてくれるけれど、初めて作るものは手順をしっかり確認してから調理に手をつけたほうが無難です♡
初出:しごとなでしこ