ペットと一緒に暮らしたいけれど、仕事や住まいの都合で難しい……そんなみなさんに贈るのが、この“疑似飼い主体験”シリーズ。ストーリーの主人公「私」になって楽しんでくださいね。
今回幸せな体験をさせてくれるのは、柴犬のヤンくん。Instagramでも大人気の気弱な骨太男子です。
休日はヤンを助手席に乗せて横浜へドライブ
ヤンは車でお出かけするのが大好き。私が出かける準備をし始めると、敏感にそれを察知してそわそわしだす。そして玄関を開けると扉の隙間を縫うようにダッシュし、自分で車に飛び乗る。最近では歳をとってきたため、私が抱っこしないと車に乗れなくなってしまったけれど、今も昔もアイドル級のスマイルは変わらない。
この笑顔に癒されて、私の休日は始まる。行き先は、お決まりの横浜。私とヤンのお気に入りの街だ。暖かい季節は窓を開けて、潮風を感じながら走る。ヤンも当たり前のようにそうする。うん、今日もいい天気!
友人+友人の愛犬と一緒にのんびりランチ横浜に着くと、まずは仲良しの友人と待ち合わせてランチ。ヤンのお友だち、ポメラニアンのモコちゃんも一緒だ。
行きつけのレストランのテラス席に腰を下ろすと、すぐさまおしゃべりがスタート。最近の仕事のことや、ちょっと気になる彼のこと、それから愛犬の健康管理のこと……時間が許す限りしゃべり倒す。途中でヤンに茹でささみをあげるのも忘れずに。
犬好きな友人と、かわいい愛犬たちと、おいしいランチ。好きなものに囲まれて過ごすこの時間が、私にはかけがえのない幸せだ。ヤンもモコちゃんと話し足りた? 「話長すぎだよ〜」なんて言わないでね。
ヤンの目線の先には……
友人とモコちゃんと別れたら、少しだけ買い物をして、ヤンの大好きな公園へ。買い物でお待たせしたヤンにご褒美をあげなくちゃね。
園内をニコニコしながら歩いていたヤンが、ふと立ち止まる。何事かと目線の先を追うと、ああ、やっぱり。そこには、亡くなった父に似た男性がいた。ヤンを溺愛していた父。ヤンも父が大好きで、今でも父に似た人を見かけると、こうしてじっと見ている。お父さんが聞いたら、「やっぱりヤンは俺が一番好きなんだ」って喜ぶだろうなぁ。
うれしくて温かい気持ちと、ちょっとだけしんみりする気持ちとを抱えたながら、またヤンと歩きだす。そろそろ帰らなくちゃね。
帰宅後はお待ちかねのごはん! そして夢の中へ遠出から帰宅したヤンは、いつもより食べる。普段からごはんは大好きだけれど、食いつきが違う。
早く早くとせがまれながら急いで準備したごはんを光の速さで食べ終えると、もうお眠なご様子。ちょっと舌を出して眠る顔は、私に「今日もいいお休みだったね〜」と言っているみたい。うん、今日もとってもいいお休みだったね。明日からは、また仕事。日曜日の夜は気が重いけれど、私が出勤するときにヤンが見せる情けない顔もこれまた好きなんだよなぁ。
ヤン、大好きだよ。これからも、1日でも長く私のそばにいてね。寝ているヤンをつつくと、ちょっと迷惑そうな顔をこちらに向ける。「大好きなのは知ってるから、ゆっくり寝かせてよ〜」と言いたげだ。来週の日曜日も晴れるといいな。ね、ヤン。
今回みんなのペットになってくれたのは……
柴犬 ヤンくん Instagramアカウント:@yankun_yankun
13年間撮り続けた30,000枚以上の画像から著者自ら厳選し、レイアウトしたフォトブック「I am yan」発売中。ヤン図鑑、ハマヤン散歩、ヤン友抱っこ……ヤンくんファンはもちろん、柴犬好き必見の1冊です。また柴犬ヤンくんのLINEスタンプ発売中。第1弾&第2弾、どちらも要チェック!
初出:しごとなでしこ
中島香菜
歯科や眼科をはじめとした医療系記事を数多く執筆するフリーランスライター。医師へのインタビュー実績が豊富で、訪問した歯科医院の数は100軒近くに上る。また、美容系記事も精力的に執筆。中でもメイクアップを得意としており、毎シーズン新作はくまなくチェックしている。日本化粧品検定1級取得。