20万年前、女性が妊娠しやすいかどうかの判断材料は「ウエストのくびれ」だった
男性たちがボン・キュッ・ボン(胸がボンッと大きくて、ウエストがキュッとくびれて、ヒップがボンッと大きい)の女性に色めき立つ理由は「進化心理学」(※)で説明することができます。
◆進化心理学とは…
人間はほかの生物と同様に、環境に適応できるように進化を遂げてきたため、人間の心理についても生物として生きるために適応の歴史を繰り返してきたと考えられる。進化心理学とはそれをロジカルに追求し、私たちの行動や心の動きの理由の説明をつけようとする学問のこと。
人類の歴史を紐解くと、私たちの祖先がホモ・サピエンスとなってから20万年と言われています。
20万年前、医学の「い」さえ生まれていなかった時代、女性が妊娠しやすいかどうかの判断材料はウエストのくびれでした。
妊娠中の女性はもちろん妊娠を望めないわけで、妊娠中かどうかはお腹が大きくなってウエストのくびれがなくなっていることで判断した、というわけです。
それが現代に至り、女性のひとつの美の基準になっているーーー進化心理学ではこのように考えられます。
船曳先生の著書『あなたも知らない女のカラダー希望を叶える性の話』(講談社/¥1200)では、男女の性器の仕組みから、生理がなぜ起こるのか、妊娠や出産までの仕組みをいったものを、イラストを用いながら誰でもわかりやすく解説しています。こちらもぜひチェックしてくださいね。
初出:しごとなでしこ
教えてくれたのは…産婦人科専門医・生殖医療専門医 船曳美也子さん
1960年神戸生まれ。1983年神戸大学文学部心理学科卒業後、医師を志し、1991年兵庫医科大学医学部を卒業。兵庫医科大学病院、西宮市立中央病院、パルモア病院を経て、大阪・東京で展開する医療法人オーク会にて不妊治療を専門に診察にあたっている。自らも体外受精を行い、43歳で初めて妊娠、出産という経験をもつ。2013年、「婚活」「妊活」など女性の人生の描き方を提案する著書『女性の人生ゲームで勝つ方法』(主婦の友社)を出版。2014年、健康な女性の凍結卵子による妊娠に成功。現在、著書『あなたも知らない女のカラダー希望を叶える性の話』(講談社/¥1200)が好評発売中。