ここのカレーを食べておけば間違いない! マニア厳選の【神田カレーグランプリ2017】注目4店
今年も神田カレーグランプリ決定戦の季節がやってまいりました!
このイベントは、カレーを出す飲食店が400店以上もある日本一のカレー激戦区神田エリアのカレーイベントです。11月4日、5日の2日間、小川広場において、神田カレーグランプリ決定戦予選ファン投票で勝ち抜いた上位20店舗が様々なカレーを提供します。
もちろん食べやすいサイズと値段になっているので女性でも安心。ひとつ食べれば投票券が1枚もらえ、参加者は自分が食べた中で美味しかったお店に投票するシステムです。その投票数が最も多かったお店がグランプリに選ばれるというわけです。
僕もここ数年参加しているイベントなんですが、正直に言うと毎年どうにも納得のいかない結果になるんですよ。まず、チェーン店が強いんです。
事前に下調べしてくる方は少数派だと思うので、聞いたことある店名のお店に行きがちということがひとつ。そしてやはり数をさばくためには人海戦術が必要ですからね。人も提供数もしっかり用意できるお店が強いということもわかります。最終的には食べたお店に投票するということになるので、そういう意味でも名前があり、人も数も用意できるお店が強いのは仕方のないことかもしれません。
そんなこんなで、グランプリ取ったお店が必ずしも一番美味しいわけではないという結果にまとまりがちなのがここ数年の流れでして…
そこで今回は、神田カレーマイスターでもある僕が、ここのカレーを食べておけば間違いないというお店をご紹介しましょう。20店舗の中から厳選に厳選を重ね、たった4店舗の紹介です。
カレーを食べるのみならず、トークショーやライヴなどもあるイベントなので、一日中いれば4つくらい簡単に食べられちゃいますから!
■1:昨年のマイスター賞受賞店「べっぴん舎」
神田カレーグランプリ受賞店が必ずしも一番美味しいわけではないというのは先程書いたとおりなのですが、マイスター賞を受賞したお店は確実にトップクラスの美味しさなんです。何故なら神田のカレーに詳しい神田カレーマイスターのみの人気投票で決まる賞ですから。
こちらべっぴん舎は昨年オープンしたとほぼ同時にカレーグランプリ初参加。そして瞬く間にマイスター賞を取るまでになった信頼の人気店。今回のグランプリ決定戦で出すカレーは「赤ワインで煮込んだスペアリブカレー」だそうです。
キターー!\(^o^)/
何しろこれ、お店の裏メニューの中でも特に人気の高いスペアリブカレーをグランプリ決定戦用にアレンジしたメニューなんです。これで勝負をかけるわけですね。これならグランプリ狙えますよ!
写真で紹介しているのはその裏メニューの方なんですが、これに近いカレーが廉価でいただけるなら、その為だけにこのイベント参加して損の無いレベルです。これは必食です!
■2:今年のマイスター賞最有力候補「桃の実」
今年初参加の桃の実。本郷三丁目の人気店の姉妹店が水道橋にオープンしたのがまさに今年。本店よりもわかりやすいスタイルのカレーは、神田のカレー好きにも既に受け入れられています。
グランプリで出すカレーは「グリルした国産チキンのカレーと野菜サブジのセット」。サブジというのはわかりやすくいえば野菜のカレー炒め煮。つまりこれもカレーです。こちらのチキンカレーは爽やかな味で、インド的手法で作ったカレーでありながら日本米との相性も抜群。写真はお店で提供しているチキンカレーとサブジのセットなのですが、これに近いものに仕上がるのではないかと期待しております。
そして、こちらのお店、個人的に今年のマイスター賞を取るのではないかと予想しているお店でもあります! 本イベントでどのように盛り上がるのか、楽しみなお店なので、こちらもマストです。お店も素敵なのでここで食べて気に入ったら是非お店にも行ってみてくださいね。
■3:インドカレーならこちら「シリバラジ」
カレーライスが続いたので次はインドカレーをご紹介。神田エリアはカレーライスが多いので、本イベントではインドカレーを出すお店は少な目なのですが、その中でどれかひとつ選ぶとしたらやはりこちらでしょう。本格的な南インド料理のお店で、アーユルヴェーダに基づいた美と健康の料理を目指しているんだとか。
インドカレーといえばバターチキンやチーズナンなどが人気ありますが、それは北インドの料理であり、これらはカロリーも高くて太りやすいんです。それに対して南インドのカレーは太りにくいので、このような食べ比べイベントでも安心です。胃もたれしなどころか胃の調子が良くなったりするので、そういう意味でもおすすめです。
今回提供予定なのは「南インドのチキンカレー(ドーサorライス)」。ドーサというのは写真にあるような南インドのクレープ的な料理。通常は中身にカレー味の具が入っていたり、入ってなくてもサンバルという野菜カレーにつけて食べるのですが、今回はチキンカレーにつけるスタイルでいただけるそうです。ライスも選べますがここはドーサで是非!
■4:2年連続ギリギリ入賞ならずな無冠の王者「カリガリ」
最後にご紹介するのは無冠の王者カリガリ。神田カレーグランプリでは、グランプリ、2位、3位、そしてその他の賞を受賞したお店が表彰されるのですが、カリガリは初参加の一昨年、2回目参加の去年ともにギリギリランクインできなかったという本当に惜しい存在。
今回こそと勝負をかけるのは「絶対自信のチキン南蛮カレー」。マスターにお話うかがったところ、ポイントは「はっきり言うと美味しすぎないこと」だそうです。カリガリのカレーはどれも個性的で尖ったカレーで美味しいのですが、老若男女が参加するグランプリにおいては過去の結果を見るに決定的な支持を得るに至りませんでした。
今回は様々な方に受けるカレーを目指して、甘味と苦味と酸味のバランスにこだわっているとのこと。作るにあたって甘味のカレーソースと苦味のカレーソース2種類を作って現場でブレンドするという手の込みよう。チキン南蛮も通常のように揚げたものを南蛮酢に浸す形ではなく、鶏肉自体を一晩南蛮酢に漬け込んでから揚げることにより、酸味の程度も程良く、肉も柔らかくさせて仕上げることに成功したそうです。聞いただけで何と美味しそうなことか\(^o^)/
苦味や酸味と聞くと、それって美味しいの? と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、インドカレーでもビンダルーという酸味のきいた美味しいカレーもありますし、カレーの隠し味の定番として苦味のコーヒーを入れるのは誰しも知るところ。つまり、美味しいカレーの為の苦味と酸味と甘味なんですね。
どんな味になるかは実際食べてみて判断してください。そして、尖ったカレーが好きな方は、実際お店に行ってその尖り具合を一度に楽しめる、写真のアキバ盛りを食べてみると良いですよ。
以上、どこがグランプリを取ってもおかしくない、美味しくて個性のあるお店だけを紹介しました。
もちろんグランプリ参加店は全て美味しいんですよ。でもね、特に個性もなく、普通に美味しいくらいのレベルのお店も入っているのが正直なところ。
ここ数年はそういうお店が宣伝も兼ねて企業力で受賞するような雰囲気も強くなってきてしまっているので、個人的にはそろそろチェーン店ではない個人店で面白いお店にグランプリを取って欲しいという思いもあり、応援したいお店をご紹介しました。
もちろんチェーン店の味をここで確かめるも良し。個性的なカレーを楽しむも良し。楽しみ方は人それぞれですから、気楽に自由に楽しんでいただきたいイベントです。
最後に蛇足なんですが、僕の本業って実は音楽なんです。アイドルのプロデュースや指導、制作なんかも行っておりまして。その僕が曲を書いたり振付したりしているグループも、今回の神田カレーグランプリのライブステージに出演させてもらいます\(^o^)/ CRAYONSと奥野未悠の2組。そちらの応援もよろしかったら是非!
初出:しごとなでしこ
AKINO LEE カレーおじさん\(^o^)/
ヴォーカリスト、パフォーマーとして自身の活動の他、様々なアイドルの作詞作曲振付プロデュースを担当。ヴォイストレーナーとして後進の育成にも力を注いでいる。音楽ライターとしても各種雑誌、ムック本などで執筆を担当。また、カレーおじさん\(^o^)/としても知られ、年間平均900食以上のカレーを食べてきた経験と知識を活かしてTVや雑誌など各種メディアにおいてカレーについて語っている。
http://www.akinolee.tokyo/