「洗えたらいいのにな」と思うアイテムにも、もちろんありますとも、〝ガチで洗える服〟！ どれも洗うことをためらうおしゃれな見た目だけど本当に洗って平気かどうか試してみました！
暑くて汗をかいても無問題！ 夏アウターも洗えちゃうde賞
【LOUNIE（ルーニィ）のリネン混ブルゾン】
仕上がった製品に洗い加工をかけて、一度縮ませると生地が安定するので、その後は洗濯しても縮みにくくなる。そんな洗い加工による〝あえての〟縮みを計算した上で、綿密なパターンを引いているから美シルエットを維持できる。このひと手間が〝洗えなそうで洗えるアウター〟の秘密！
ブルゾン￥22,000（ルーニィ）
【実験レポート】
縮みもシワも気になる、麻×レーヨン素材でできたアウター。洗剤液にそっと沈めて、そっと持ち上げ…丁寧に押し洗い。
【洗濯上手になるPOINT】
「干す前に、服をバサバサッと大きく振りさばいて！ このひと手間で、洗濯後の大きなシワをぐっと減らすことができるんです（弦巻さん）」
【結果報告】
洗いづらい素材のアウターでも問題なし
縮みもシルエットの変化もなく、実験結果は大成功。「洗濯後はアイロン（スチームNG！）を」と言われていたけど、実験後のシワもさほど気にならず。NOアイロンも麻のナチュラル感が出ていい雰囲気！
華やかデザイン・カラーも普段どおりに洗える de賞
【Liesse（リエス）のサテンスカーチョ】
縦長のプリーツが入っているようだけど、実はギャザーを巧みに寄せてプリーツ風に〝見せている〟という粋なデザイン。生地段階でヴィンテージ加工をかけ、くたっとした風合いにしていることも型崩れを気にせずに手洗いできる大事なポイント。プリーツ〝風〟だからアイロンがけが不要で楽ちん！
スカーチョ￥18,000（Liesse）
【実験レポート】
ギャザーの流れを意識して洗ったけれど、濡れると見え方も変わるもの…。しなやかに揺れるプリーツデザイン、再現できる？
【洗濯上手になるPOINT】
「筒干しにすると、シルエットがくずれにくく、乾燥スピードもUP！ 乾きにくいウエストゴムのボトムは筒干しがおすすめ（弦巻さん）」
【結果報告】
プリーツ風ギャザー、光沢…すべてKEEP
最大の懸念だったプリーツ風の見え方は、乾けば自然と元どおりに。サテン地も、縮れて細かなシワが寄ったりせず、ピカピカと美しい光沢や落ち感も洗濯前のまま。鮮やかな色味も維持できて、ホッ。
思わず汗ばむお呼ばれの場も洗えるワンピースで安心de賞
【BARNEYS NEW YORK（バーニーズ ニューヨーク）のコクーンワンピース】
〝TRIPURE〟という特殊テクノロジー加工が、ウォッシャブル対応の丈夫さに加え、シワ防止や速乾性などの機能も叶えて。洗濯後のケアもしやすい。クリーニング代不要のコスパ最高お呼ばれ服！
ワンピース（共布ベルトつき） ￥29,000（バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター〈バーニーズ ニューヨーク〉）
【実験レポート】
キレイめワンピース＝クリーニングへ…という印象が強く、濡らすこと自体がすでに不安。優しく押し洗いしてみる。
【洗濯上手になるPOINT】
「洗濯まで時間があくなら、おしゃれ着用洗剤でつくった洗剤液を含んだタオル→固く絞った濡れタオルの順で汚れを叩き拭き。ニオイケアにも◎（弦巻さん）」
【結果報告】
アイロンいらずの回復力もうれしい
ストンと美しく落ちるシルエットが特徴のワンピース。干したそばからその形状がしっかり復活しひと安心！ シャリッとした素材感も変わらず、ヨレやシワもほぼなし。アイロンがけも省略できる。
【シルク混の繊細ブラウスも気兼ねなく洗えちゃうde賞】
DIESEL（ディーゼル）のシルク混ブラウス
初夏にさらりと着こなすのに最適なデザインブラウス。シルク混というと洗えなそうだけど、コットンとの配合バランスにこだわり、水洗いしても伸縮しづらく仕上げられている。洗えること優先でつい選ぶラフなコットンボーダーTシャツから、脱却できそう！
ブラウス￥21,000（ディーゼル ジャパン〈ディーゼル〉）
【実験レポート】
シワになりやすいコットンシルク素材。優しく押し洗いしすすいだ後は、少しでも早く広げて干して、シワを防ぎたい！
【洗濯上手になるPOINT】
「小さなシワは、服を手のひらではさむようにしながら優しく叩いて（弦巻さん）」シワを伸ばそうと引っ張るのは傷みの原因になってしまう。
【結果報告】
持ち味のハリ感もちゃ〜んと元どおり
くったりもせず、かといって大きく目立つようなシワもなく、コットンシルクならではのなめらかさや程よいハリといった風合いをちゃんと維持！ 白×濃色の柄物にありがちな、色滲みも見られず。
洗濯事情のプロがコメントしてくれました！
「花王」家事研究スペシャリスト／弦巻 和さん
消費者目線での暮らしの提案を行う。家庭洗濯のことならなんでもお任せあれ！
ボーケン品質評価機構 東京事業所 試験課 課長／権野弘久さん
服の品質表示に関わる試験業務を担う、繊維のプロ。消費者・メーカーの第三者機関として、衣類ケアの事故事例調査も行う。
2017年Oggi8月号「先に結論。洗える服は、洗っていい。〝洗える服〟を洗ってみました!」より。
【本誌掲載時スタッフ 撮影／諸田 梢 スタイリスト／城長さくら（kind） 構成／旧井菜月】
※この特集で紹介している洗濯、取り扱い方法はあくまで一例です。洗濯表示などを十分に確認した上、自己責任にて行うようにしてください。
初出：しごとなでしこ
