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WORK

2018.11.12

何度、壁にぶつかっても…デザイナー【木野田千晴さん】お仕事インタビュー

デザイナー 木野田千晴さんにインタビュー。日本のインテリア界を牽引する三井デザインテック(株)のデザイナー、またデザインセミナーの講師としても活躍する彼女に、モチベーションや原動力を伺った。

【木野田千晴】さんインタビュー

木野田千晴さん

木野田さんが担当した、三井不動産とグループ会社が入るビル『銀座6丁目-SQUARE』の『カフェ囲kakoi』で。

今よりもっともっと多くの人々を、デザインの力で幸せに

自分の好きなことを仕事にしている人、そしてそれを仕事とした後も「好き」でい続けている人はいったいどれくらいいるのだろうか? 好きなことを仕事にできたとしても、仕事にしたことによって「好き」という純粋な気持ちをもち続けられなくなることも多い。だからこそ仕事を愛し、楽しんでいる人は、内面から発光するような強い輝きを放っているのだろう。

日本のインテリア界を牽引してきた三井デザインテック(株)のデザイナー・木野田さんは、そんな稀有な輝きを纏った女性だ。「寝ても覚めてもデザインのことを考えているかもしれません(笑)」――プライベートで楽しんでいる趣味は? と問いかけたら、そんな答えが返ってきた。

デザイナー・木野田さん

壁紙や床材といった素材のひとつひとつを選ぶのも、デザイナーとしての重要な仕事であり、センスの見せどころのひとつ。

デザインするのは豊かな時間

物心ついたときから、お人形遊びよりも、お人形が暮らす家やツリーハウスのような本格的な秘密基地をつくって遊ぶほうが好きだったという木野田さん。長じるにつれ自然と「建築家」という自分の将来の姿を思い描き、大学、そして大学院に進み建築を学んだ。現在、「デザイナー」という肩書きが名刺に印刷されている木野田さんだが、一級建築士の資格をもつ建築家だ。

「日本では建築とインテリアの職能の領域は比較的線引きされているのですが、海外では建築・インテリアからプロダクトまで幅広くデザインする建築家が多いんですね。そのことを大学院生時代にしばらくの間旅したヨーロッパで知り、私も職能を限定せずデザインを行っていきたいと思うようになりました」(木野田千晴さん)

ゼネコンや設計事務所など、就職先の選択肢はいくつもあるなかで、業界内でも異彩を放つ、幅広い領域の空間デザインを行っている三井デザインテック(株)に魅力を感じ入社を決めた。

「現在の私の仕事は、ホテル、商業施設、オフィス、マンションなど、みなさまが生活するさまざまな領域の空間をデザインすることです。『デザイン』とひと言で言っても、目に見える意匠をご提案するだけではなく、その空間で過ごす『豊かな時間』をデザインします。もう少し具体的に言うと、たとえば、吹き抜けの開放的なロビー、座り心地の良い家具、優しい間接照明の光、香りの演出――そして例えば、輝く夜景や静寂な自然など、その場所にしかない環境、そして心温まるサービスなど、五感で感じるあらゆる要素を空間に落とし込み、人々に愛されるような空間を創造しています」

「人々に愛される空間」―― そう、デザインする空間のユーザーに、良い空間だと思ってもらえることこそが、木野田さんが日々のひとつひとつの仕事で目ざすゴールだ。

「やはり実際のユーザー様からのお声がいちばんうれしいですし、この仕事の大きな喜びです。最近ではホテルやオフィスでご自宅のような寛ぎを求められたり、マンションなどではホテルのようなお出迎えを求められることも多いのですが、幅広い領域のデザインを同時進行で手掛けているから生まれる、クロスオーバーなデザインアイデアで期待を超えた提案が生まれることも醍醐味のひとつですね」

また、木野田さんは現役真っ只中のデザイナーでありながら、会社の研究機関であるデザインラボラトリーにも属している。毎年4月にイタリアのミラノで開催されている、世界最大規模のインテリア・デザインの見本市「ミラノサローネ」へ赴き、トレンドをキャッチして分析。ファッションやプロダクトなど、デザインに関するさまざまなコンテンツを盛り込みながら、日本の空間デザインのトレンドをリードするデザインセミナーの講師として日本全国を飛び回っている。

デザイントレンドセミナー

全国7都市で開催している『デザイントレンドセミナー』。この日は『東京ウィメンズプラザ』で、多くの参加者の前で登壇。

打ち合わせ

講演の後は東京本社で、チーム内のデザイナーたちと現在進行中のプロジェクトについて打ち合わせ。

知性と才能、そして美貌と、天に二物も三物も与えられ、日本のデザイン界を牽引していくことを期待されている木野田さん。しかしこれまでには、何度デザインを提案しても実現に至らない案件が続くなど、何回も壁にぶち当たってきた。

「だけどそのたびに、落ち込んでいる時間があったら、前を向いて歩き続けなきゃって。どんな壁にぶつかっても、つくり続けないと始まらないと学びました」

その前向きなモチベーション、原動力となっているものはなんなのだろうか?

「とにかく美しいものが好きで、美しいデザインを具現化できるこの仕事が性に合っていると思っています。日々の生活の中で美しさを感じた瞬間が、原動力になっているのかもしれません」

好きこそものの上手なれ――このことわざは真理だと、木野田さんの笑顔が教えてくれた。

Oggi10月号「仕事を楽しむ、自分を楽しむ」より
撮影/洞澤佐智子(CROSSOVER) デザイン/スズキのデザイン 構成/岡村佳代
再構成/Oggi.jp編集部

木野田千晴さん

1986年、福岡県生まれ。2005年、広島大学工学部建築学科入学。2009年、同大学を卒業後、首都大学東京大学院都市環境科学研究科建築学域に進学。在院中、欧州31都市を巡り建築やインテリアへの造詣を深める。また、広島平和記念卒業設計賞受賞、新建築吉岡育英会修士奨学生選出など学生時代から頭角を現す。2011年、同大学院修士課程修了。同年、三井デザインテック(株)に入社。入社後、賃貸マンションのブランディングや女性目線のインテリア企画を手掛けた後、ホテル、商業施設、オフィス、施設共用部など多彩な領域の空間をデザインする。一級建築士


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