塩野瑛久が“シースルー”に挑戦
さまざまな役を演じ分けることから、“カメレオン俳優”とも呼ばれる、塩野瑛久さんの連載。 毎回テーマを設けて魅せるファッションはもちろん、Oggiの読者世代でもある塩野さんが等身大に語るインタビューにもご注目ください!
【 Theme#8 シースルー】
――今月は、ジメジメした残暑を吹き飛ばすような涼しげなアイテム・シースルーに挑戦していただきました。以前から透け感のあるアイテムが気になっているとおっしゃっていましたが、今回着用してみていかがでしたか?
そうなんです。以前の連載でも気になるアイテムとしてあげたのですが、透け感のあるものが着てみたかったんですよ。今回、テーマの候補に挙げてくださったので、せっかくだから着たいなと選びました。晩夏には、通気性とか涼しさ、快適さがほしいので今日みたいなスタイリングはぴったり。買うとしたら、長袖で目が細かくて日に照らされて透けるようなものがいいかなと思います。
――今回は半袖のポロニットでしたが、もし私服で取り入れるならどんなアイテムを選びますか?
シャツとか羽織りものがいいですね。実は今日私服で着てきたパーカも透け感のあるニット素材で、羽織りたいけど涼しくしたいときにチョイスしたい一品。今回の撮影で着たトップスはグレーの色みがいいなと思いました。シースルーというとカジュアルな印象になりがちですが、レイヤードスタイルで色合わせもシックだったので、ラフすぎずちょうどよかったです。ちょっと挑戦的なファッションでしたが、それがまた「自分でも選ばなくはないかも」という絶妙なライン。ゆるっとしていて着心地もストレスフリーでしたし、普段着では着る機会は少ないけど、撮影だったらこういうのを着たい!という僕のツボがちゃんと押さえられています。
――まだまだ暑いですが、少しずつ秋物も出てきていますよね。これから秋に向けて、気になっているファッションを教えてください。
チェックシャツ。チェックは荒目のものがいいです。羽織ものとして使いやすいオーバーシルエットのものがほしいなと思っています。紫っぽいチェックを最近見かけて、かわいいなと気になっているので今年は手に入れたいです。とはいえ、“ファッションは巡り合わせ”なので、いい出合いがあればぜひ買いたいです。
――秋のファッションのマストアイテムはありますか?
秋こそ、色をうまく取り入れたいです。ベージュ、ブラウン、カーキなどのアースカラーが好きなので、アースカラーが充実している秋こそ色合わせを楽しみたいなと思っています。
――ファッションはシルエット重視派の塩野さんですが、この秋の気分は?
少し前までは、足元は細身でトップスは大きくというシルエットが好きで、きれいめな要素がマストだったんです。でも、今年に入ってからは、「きれいめに着なくてもいいかな」というマインドに至りました。今はカジュアルで楽チンなアメカジスタイルがすごく気になっています。アメカジをさらに崩した感じで、オーバーサイズのアイテムをルーズに合わせるスタイルにも挑戦してみたい!
――ふだん実践しているスタイルアップ術があれば教えてください。
ウエストのサイズが合うものがなかなか見つからないのもありますが、パンツ選びはすごく慎重です。僕個人の話になりますが、裾に向かって細くなるテーパードパンツってあるじゃないですか?あれは断固反対派なんです!(笑)。脚の長い方が着てこそ映えるものだと思っていて、少しでも脚を長く見せたいときはストレートもしくはちょっとフレアなデザインのパンツが自分には似合うかなと思っています。そして、着幅はピタッとしすぎず、ダボっとしすぎず。この点にこだわってボトム選びをすると、めちゃくちゃスタイルアップできます。
――ちょっとした選びのポイントで見え方が変わりますよね。
僕の場合、結局辿り着くのはレディースなんですが、そのレディースのパンツのシルエットも色々セレクトポイントがあります。女性の体のラインに合わせてつくられているので、腰はきゅっとしているけどヒップはゆとりを持たせているデザインが多いと思うんです。その中でもなるべく男性でもきれいに着られるものを吟味。ハイウエストのほうがスタイルアップして見えるし、股上はなるべく詰まっているものがいい。もちろん試着は必須! そうじゃないと買えないです。試着まで突破して、これだというものを見つけたら迷わず買います。でもこれからはこういう考えを取っ払っていきたい。むしろ腰位置が低いものや、ダボっとしているものを着たいと思っているんです。とはいえ、僕は物持ちがいいので、今までのものも大切に着る予定ですよ(笑)。
撮影/谷口 巧(PygmyCompany/スチール)、名児耶 洋(ムービー) スタイリスト/YAMAMAOTO TAKASHI(style³) ヘア&メイク/礒野亜加梨 構成/佐々木怜菜、岡野亜紀子
【撮影現場ビハインド♡ 〝しおらしい〟取材メモ】
スタジオのベランダを使って撮影した今回。夕方とはいえ、気温は高く蒸し暑い中での撮影でしたが、撮影が始まると涼しげでアンニュイな表情を決めていく塩野さん。ヘア&メイクもやりたいイメージを自ら提案するだけあって、髪型やメイクの雰囲気を活かした表情のつくり方は、さすがのひと言に尽きます。
帰り際、忘れ物がないか確認する塩野さんと以前の連載撮影時に“履いてきた靴をスタジオに置いて帰ってしまった話”に…(笑)。「あれってなんで忘れて帰っちゃったんでしたっけ?(笑)」とニコニコ話す塩野さんになんだか癒されました。
Profile
俳優 塩野瑛久
しおの・あきひさ/1995年1月3日生まれ。東京都出身。どんな難役も演じ分けることから“カメレオン俳優”と呼ばれる実力派俳優で、話題作に多数出演。2024年大河ドラマ『光る君へ』で一条天皇を熱演中。10月には、ドラマ『無能の鷹』、連続ドラマW『ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』、映画『チャチャ』、映画『八犬伝』の放送・公開が控えている。ファッション好きとしても知られ、センスのよさから数々のファッションイベントに呼ばれる今、まさに旬の人。2024年1月より、Oggi.jpでファッション連載をスタート!
公式Instagram @akihisa_shiono_official