ワードローブの管理、どうしてる?
「毎日のコーデに悩む」「買ったけど着ていない服がある」…そんな悩みの解決策は、日々の「ログ」にありました。Oggi専属読者モデル・オッジェンヌの大枝千鶴さん流「ワードローブ管理術」をご紹介!
教えてくれたのは…
▲Oggi専属読者モデル・オッジェンヌ 大枝千鶴さん(37歳・IT関連会社勤務)
同業界の営業職を経て、現在はフードデリバリー事業で執行役員として活躍する“エグゼクティブ派”オッジェンヌ。芯のある明快かつ論理的なコメントで編集部も一目置く、頼れる“ご意見番”的存在。
大枝さんのワードローブ管理語録
装いの記録がおしゃれの投資先を明確に教えてくれる
身につけたアイテムを、日々エクセルに記録。一定期間の記録をピボット集計すればアイテムの使用回数が瞬時に把握できます。購入金額を使用回数で割れば、コスパも丸わかり! 上手な買い物の道標になってくれるんです。
“自己の見える化”は精神安定剤
「なぜ毎日こんなに仕事に追われるんだろう…」と悩む人は、ワードローブだけでなく、毎日の仕事内容も記録してみると、忙しさの原因が見えてきます。そして原因がわかれば、気持ちが一気にラクになる!
貴重な朝のHPを服選びで削るなんてもったいない
「コーディネートが決められない」「今日着る服がわからない…」時間のない朝、そんなふうに悩んではいられない! 迷うくらいなら、記録したスタイリングを丸ごとコピーして着ればいい。数日間の装いを一気に準備しなければならない出張や旅行のときも役立ってくれます。
手持ち服が多くても効率のいいおしゃれはできる
旬のアイテムも積極的に投入するし、欲しいアイテムもたくさん。ときには「失敗した…」という買い物も。その失敗も含めてデータで可視化しながら、ムダのない心地よいワードローブをつくっていくのが楽しいんです。
大枝流 ワードローブ管理術を実践してみた!
「服はあるのに、何を着たらいいかわからない…」と悩む編集部員が大枝さんのワードローブ管理術を実践!
実践したのは…
▲Oggi副編集長・小森智子
ファッション誌の編集者として長年働いているが、毎朝コーディネートを考えるのが大の苦手。
ワードローブ管理術の手順
STEP1:日付やアイテムを書き込めるシンプルな表を作成
集計しやすいよう、トップス・ボトム・靴・バッグ・アクセサリーなど、アイテムで列分け。
STEP2:毎日のコーディネートをスキマ時間に記録
エクセルの代わりに、使い慣れているGoogleスプレッドシートを活用。
STEP3:ときどき集計して使用アイテムを振り返る
大枝さんは、エクセルのピボットテーブルでアイテムごとの使用回数を可視化。
ワードローブ管理振り返りトーク
◆コーディネートの傾向が分かるから、スタイリングに悩まなくなる
大枝:毎日記録してみてどうでしたか?
小森:すごくいい! 1ヵ月くらい記録をつけているうちに、自分が着る服、コーディネートの傾向がわかってきますよね。手持ち服の組み合わせ方がわかってくるから、朝スタイリングに悩むこともなくなりました。
大枝:記録データを参照して同じコーディネートをそのまま着るのもラクで便利なんですけど、こういうトップスにはこういうボトムって自然に覚えてくるんですよね。
小森:コーディネートに悩みすぎて、気づけば1時間経っていた… なんてこともあったので(苦笑)、すごい変化です。家を出てからコーディネートを後悔することもなくなった気がします。「なんでこの服着てきちゃったんだろう… 家に帰って着替えたい」ってソワソワすることも多かったので。
コーデを考えるのが苦手… ならば1枚でサマになるものを!
「難しいコーデを考えるのは自分に合わない… だから、ワンピースやオールインワンの出番が多め。“ガリャルダガランテ”のワンピースは色違いで購入。使えるとわかっているデザインだから休日用としてきれい色もGET」(小森)
◆おしゃれの傾向がわかることで買い物も上手になってきた
大枝:自分らしいおしゃれの傾向がわかってくると、そこから大きく外れる、自分の気持ちが落ち着かないアイテムには手が伸びなくなりますよね。
小森:気に入って買ったはずなのに、1ヵ月に1回しか着ていない! というアイテムがたくさんあるんだってわかりました。頻繁に使用しているアイテムも可視化されるから、「自分はこういうものを買えばいいんだな」って、これからの買い物も迷いがなくなります。
大枝:お金のかけどころがクリアになりますよね。
小森:最近、ちょっといいサンダルを購入したんです。値段は少し高かったけど、黒だから絶対履く! と躊躇なく買えました。今年中に50回は履きそうな気がする…(笑)。
ほとんどが黒…! 小物にも確かな傾向が
「小物で差し色を… というタイプではなく、靴やバッグも服と同様ベーシックカラーばかり。特に靴の色が顕著! 記録期間の大半が黒でした。そんな事実を知っているから、『もし新しく靴を買うなら黒!』と自信を持てるように」(小森)
◆記録方法はルールなし! 続けられるやりやすい方法で
大枝:おしゃれ迷子になっている人は、一度試してみてほしいんです。“エクセルで管理する”なんて、たいそうなことに聞こえるかもしれないですけど、時間も全然かからないので。表管理が苦手なら、着こなしを自撮りしていくだけでもいいと思います。
小森:大切なのは、毎日どんなアイテムを使って、どんな着こなしをしているのか意識する機会を持つこと。レコーディングダイエットみたいなものですね!
●この特集で使用した商品の価格はすべて、税込価格です。
2023年Oggi9月号「エクセルで完成! 大枝流ワードローブ管理術」より
撮影/谷口 巧(Pygmy Company/人物)、魚地武大(TENT/静物) ヘア&メイク/加藤志穂(PEACE MONKEY) 構成/旧井菜月
再構成/Oggi.jp編集部