マッチングアプリで出会った彼と、半年間デートを重ねた結果…
▲カナさん(仮名・化粧品会社勤務・29歳)
福岡県出身。地元の国立大学を卒業後、就職のために上京。念願だった商品開発部で研究を重ねる日々。社内恋愛の彼氏と2年前に破局して以来の恋の予感にときめく春。
▲りくクン(仮名・メディカルトレーナー・28歳)
大学でスポーツ科学を学び、理学療法士の資格を取得。卒業後は都内の整形外科病院に勤務しながら、アスリートのサポートもこなす。趣味は格闘技観戦で私服はやや輩風味。
現実を突きつける男と謎解釈の女の行く末は…?
彼からのメール、こっそり公開しちゃいます!
《好き?》《好きだから。》《好きだから?》《だから、好き。》――今回のメールのやりとりをひとりでアフレコして悶えております。春ですねぇ。ネタを提供してくれたカナさんは、有名コスメブランドの商品開発を行っている研究者。
「元カレと別れてから出会いがまったくなく、昨年初めてマッチングアプリに登録したんです」
そんなとき、すぐに出会ったのがりくクン。
「私、プロフィールの写真はちょっと盛っていたので(笑)、実際会ったらガッカリされちゃうかなと不安でしたが、『写真よりかわいいよ』と抱きしめてくれて。一緒に飲んで盛り上がって、そのまま自然にお泊まりしてしまいました」
それから不定期ながらもデートを重ね、かれこれ半年が経過。
「そろそろ、私たちちゃんとつきあっているのか確認したくて」、《もう、付き合お?》と斬り込んだカナさん。でしたが、まさかの《それは違う。》からの《正味きつい。》――いや、こっちのほうが正味きつい展開。
でもなあ、初対面で「写真よりかわいいよ」からの“ぎゅっ!”とか、そのままお泊まりとか…。りくクンは、本気の恋愛がしたくてマッチングアプリに登録したわけではない説が濃厚なように思えるけれど…。
「りくクンからの返事はさすがにショックでしたが、その後、また何事もなかったようにデートの誘いがきました。もしかしたら、本当はちゃんとつきあいたいけれど、何か私には言えない秘密があったり、恋愛に対して臆病とか、そんな感じなのかもしれません」
いや、言いにくいけれど、《それは違う。》キリッ!
2023年Oggi5月号「メール内男心連絡網」より
文/岡村佳代 イラスト/平松昭子
再構成/Oggi.jp編集部
岡村佳代(おかむら・かよ)
文筆家、ときどきメール内「男心」研究家。この連載を愛読してくださっている女子たちと、ここに晒されるとは知らず面白メールをしたためてきた男性たちのお陰でしぶとく続くこのコラム。ネタは→のアドレスまで、絶賛募集中です♡ oggi@shogakukan.co.jp