日差しが気になる季節がやってきた
すがすがしい青空が広がり、新緑がまぶしい季節がやってきました。ただ、日差しが強く紫外線が気になるという方も多いのではないでしょうか。
初夏の紫外線がどのくらい強いのか、気をつけたい天気や時間帯について解説します!
紫外線は今どのくらい強い?
上の表は、東京の一日で最大のUVインデックス(紫外線の影響度合い示す指標)を平均した月ごとのグラフです。
UVインデックスは世界共通の指標で、衛星を使って上空のオゾンの量や日照時間などから解析しています。一年で紫外線が最も強まるのは皆さんのイメージ通り7,8月ですが、なんと5月の紫外線は、残暑が厳しい9月よりも強いのです。
ところが、こちらはあくまで月ごとの平均値。2021年の5月は、日によっては「非常に強い」レベルの8に達している日も。
では、具体的にどんな対策をとればよいのでしょうか。
UVインデックスに応じた対策
UVインデックスに応じた対策は上記の通りで、対策が必要になるのは「中程度」の3以上です。
8以上になると外出は控えることが推奨されていて、肌の露出が少ない長袖シャツ、日焼け止め、帽子を利用するなど、念入りな対策が必要です。
またWHO(世界保健機関)の指針によると、日焼け止めは屋外で過ごす時間を延ばすために使うためのものではなく、あくまでやむを得ず屋外で過ごす際に肌を保護するものとして使うべきとされていす。
紫外線に特に気をつけたい天気や時間帯は?
晴れた日はもちろん紫外線が強まりますが、特に気をつけたいのは雨上がりの翌日です。というのも、空にちりやほこりなどのエアロゾル(空気中に漂う微粒子)があると、このエアロゾルが紫外線を吸収・散乱するため、地表に届く紫外線量は少なくなります。ところが雨上がりでエアロゾルが少なく空気が澄んでいると、紫外線は強いまま降り注ぐことになるのです。
また、太陽高度が高くなるときも要注意です。雲の広がり具合など他の条件が同じ場合、紫外線量は一年の中では夏至のころ、一日の中では正午頃に最大となります。夏の午前10時~午後2時の紫外線量は一日のおよそ70%を占めています。ランチタイムや油断しがちな梅雨の晴れ間の紫外線には特に気をつけましょう。
【参考】
・気象庁
紫外線のデータ集
UVインデックスとは
・環境省
紫外線環境保健マニュアル2020
・WHO
Global solar UV index-A practical guide-2002
TOP画像/(c)Shutterstock.com
気象予報士 太田絢子
気象予報士、防災士。中学生のころから気象に興味をもち、大学在学中に気象予報士試験に合格。卒業後は損害保険会社に就職し、交通事故や自然災害に遭った人へのサービス業務に従事。自然災害が多発するなかで、犠牲者をゼロにしたいと思うようになり、気象キャスターへ転身。現在は地元名古屋のCBCテレビ「チャント!」などに出演中。趣味はモーニング巡り、季節の箸置き集め。