【目次】
・「口だけ」の意味とは?
・「口だけ」の慣用表現
・「口だけ女」「口だけ男」の人の特徴
・「口だけ」の人との付き合い方
・最後に
「口だけ」の意味とは?
「口だけ」とは、学校や職場、家庭などにおいて、口では偉そうなことを言っておきながら、実際には何もしない人のことをいいます。「口だけ」というのは、単に行動力がないのとは少し違います。言うことは一丁前なのに、行動が全く伴わない。そのギャップが周りに白い目でみられる原因なのです。
「口だけ」の慣用表現
1:口だけが達者
物言いは立派で一人前なのに、行動がさっぱり伴わない人に「あなたは本当に口だけは達者なんだから」と言います。あんまり立派な物言いだと、言われた人は信じてしまいますよね。たとえば「今度、僕が直してあげよう」と、直し方やその後のメンテナンスまで、自信満々に言われたのに、待てど暮らせど直しになんかきてくれない…。そんな時に使います。
2:口自慢の仕事下手
しゃべるのはとっても上手なのに、仕事がまったくはかどらないことを指していう言葉です。「私の上司は、口自慢の仕事下手だから」と言えば、その上司は口ばかりで、事実上の仕事は部下がどうにかしているということが想像できますね。
3:口だけ番長
慣用表現ではないのですが、「口だけ番長」という言い方があります。本来、番長とはグループを率いる人のことですが、口だけはリーダーぶって偉そうなのに、まったく行動が伴わない人をなじって「口だけ番長」と言ったりします。
ちなみに、「口だけ」という言い方は、本来はありません。辞書では「口先」です。「口先」には、口の先端という意味のほかに、本心ではない、うわべだけの言葉という意味があるのです。おそらくは、この「口先」が、日常で使っているうちに「口ばかり」などと混同されて、「口だけ」になったのかと思いますが、正しい言葉も合わせておさえておくといいですね!
「口だけ女」「口だけ男」の人の特徴
「口だけ」の人は、男性にも女性にも同じようにいます。そんな「口だけ女」「口だけ男」の特徴を挙げてみますね。
1:計画性がまったくない
「口だけ女」「口だけ男」は、実行に移す気がそもそもありませんから、計画など立てません。計画性など持ち合わせていないのです。何をたずねても、お願いしても、「いいよ、いいよ」「わかった!」と二つ返事で引き受けてくれるのですが、いつできるかなんて、全く考えようともしないのです。
2:自分はすごいと思っている
「口だけ女」「口だけ男」には根拠のない自信があります。なぜか、「俺はすごいから」「私はできるから」と思っているので、人に何かを頼まれると、「オッケー!」と簡単に引き受けてしまうのです。
普通なら、やれもしないことを引き受けてしまうと「しまった!」と焦るのですが、「口だけ女」「口だけ男」は、その後の実行についてはノータッチなので、放置されるだけ。信じるほうがバカを見るのです。
3:八方美人
「口だけ女」「口だけ男」は、みんなに良い顔をしたい人が多いです。好かれたいがために、なんでも「わかった!」「いいね、それなら、〜したほうがもっと良くなるんじゃないかな」「知り合いにできる人がいるから、頼んでおくよ!」などと、相手がうれしいと思う返事をするのです。行動力はありませんが、どうすれば相手が喜ぶのかを本能的にわかるのが、「口だけ女」「口だけ男」の特徴です。
「口だけ」の人との付き合い方
「口だけ女」「口だけ男」が周囲にいると、そうでない人は困ってしまいますよね。一人前の意見を言うわけですから、無視をするわけにはいきませんし、「どうせあなたは口だけだから」なんて、トラブルになる前から言ってしまうのも大人気ないと言われそうです。「口だけ女」「口だけ男」との上手な付き合い方を知っておきましょう。
1:おだてて聞き流す
「口だけ女」「口だけ男」が何か言っても、真面目に取り合っていては、後で大変なことになるのは目に見えています。でも、その場で否定するのは逆効果。躍起になって反論され、言い負かされる可能性のほうが大きいでしょう。
ならば、これ以上「口先」の話をしないでいてもらうために、「わ〜、すごくいいアイデアですね!」などとおだてておいて、話を前に進めましょう。「口だけ女」「口だけ男」の意見を、無視しない程度に聞き流すというバランスが大事です。
2:指示を出す
相談すると「口だけ女」「口だけ男」は、「え〜っとそれなら、こうしたらいいんじゃないですか?」と、どんどん喋り始めます。実現されるなら聞く価値もありますが、ほとんどの場合実現はしません。であれば、聞くだけ無駄です。
「口だけ女」「口だけ男」と接する場合には、相談ではなく、指示にしましょう。「何日までにこれをしてくれる?」と期日を区切って指示をすれば、渋々でもやると思いますよ。
3:受け止める
職場にいる「口だけ男」なら、聞き流したり無視したりもありかもしれませんが、もし恋人だったら、悩みは深刻ですよね。ひどいときには、会話がすべて、結局はウソということにもなりかねません。
もし、あなたが彼を愛しているのなら、「口だけ男」であることを個性として受け止めなければなりません。「あ〜、また調子のいいことを言ってるな」と、おおらかに見てあげればいいのです。
とはいえ、きちんと決めないといけないこともありますよね。そんな時は、彼に任せっぱなしにするのではなく、あなたが主導権を持って着実に進めていきましょう。
注意したいのは、彼を変えようとしないこと。無理強いしても、人は早々変わりません。彼自身が変わりたいと思うことが大切。そのためには、何か機会を見つけて「あなたのそういうところに、少し困っているの」と優しく切り出してみるのもいいかもしれません。
4:誘導する
子どものしつけでよく行われるやり方ですが、良い行動をとったときに褒める、というやり方があります。彼が「口だけ男」だとしても、な〜んにもしないわけではないですよね。しぶしぶでも仕事もしているでしょうし、いやいやでもデートプランを考えてくれたりもするでしょう。そんなときに、ちょっと大げさに褒めるのです。
「わ〜、あなたの選んでくれたお店、すてきね」とか、「私の好み、すごくわかってくれてる!」などのように、ちょっとしたことを大きく褒めましょう。
「口だけ男」は、基本的には人に喜ばれたい人なので、相手が喜んでいるのをみると、どんどん調子に乗っていきます。
最後に
「口だけ女」「口だけ男」って、周囲にいると本当に迷惑ですよね。でも、何でもかんでも「実行実行!」と押し進めていく人ばかりだと、それはそれで疲れてしまいます。「口だけ女」「口だけ男」と目くじらを立てるのではなく、「あ〜あ、また始まったね」と、寛容に見てあげるくらいの余裕を持ちたいものですね。
TOP画像/(c)Shutterstock.com