【目次】
・「大安」とはどんな日?
・「大安」の日におすすめの行事は?
・そもそも六曜とは?
・「大安」以外にも開運日とされている日は?
・最後に
知っているようで、知らない「六曜」。当たり前のように、慶び事は「大安」をわざわざ選んで行われますが、どうしてでしょうか? その理由まで詳しく説明できる人は少ないですよね。私たちの生活に溶け込んでいるけれども、なんだかよく分かっていない「六曜」について、これから一緒に見ていきましょう。
「大安」とはどんな日?
「大安」に入籍しよう。「大安」だから、引っ越しの予定。この様な「ゲン担ぎ」を聞かれたことはないでしょうか? 日本人の中には、この「大安」にこだわって物事を進める日を決める人がいます。
では、その「大安」というのは、どのような日なのでしょうか? 一緒にチェックしましょう。
読み方
「大安(たいあん)」。音読みです。「だいあん」と読む人もいますよ。
その意味を解説
「大安」は「六曜」の一つで、その中でも「大吉日」な日と言われています。何を行うにしても一番良い日。何においても「大吉」で必ず成功すると認識されている「日」のこと。
「大安」の日におすすめの行事は?
どんなことにも「良い日」なのですが、特に「慶事」が好まれます。結婚式場の予約はこの日に集中していて、取りにくいとよく聞きますよね。他にも、開店、引っ越し、地鎮祭、入学試験の願書の送付などなど、皆さんは「上手くいってほしいこと」を「大安」の日に行う傾向があります。
面白いところでは、この日に「宝くじ」を購入するという人もいるようです。「物事が上手くいく日」なので、「宝くじ」も当たるのでしょうか。買ってみないと分かりませんね。
最初に「慶事」が好まれると説明しましたが、「葬儀」を「大安」に行っても問題はありません。
そもそも六曜とは?
「大安」を「六曜」の一つと最初に述べましたが、そもそも「六曜」とは何なのでしょうか?
意味
読み方は、「ろくよう」で「六輝(ろっき)」とも言います。歴日の注で、種類は、先勝(せんしょう)、友引(ともびき)、先負(せんぶ)、仏滅(ぶつめつ)、大安(たいあん)、赤口(しゃっく)があります。
それぞれの日の特徴は以下の通りです。
・先勝 急ぐは吉。午前は吉。午後は凶。
・友引 友を引く日。祝い事は良い。葬式などの凶事を忌む。朝夕は吉。正午は凶などある。
・先負 何事も控えめ。平静にする日。午前は凶。午後は吉。
・仏滅 万事凶。葬儀や法事をしてもよい。安いのであえてこの日に結婚式をする人も。
・大安 万事大吉。特に婚礼をするとよい。
・赤口 凶。特に祝い事をしてはいけない。火や刃物に気を付ける。正午が吉。朝と夕が凶。
歴史
この「六曜」はいつ頃から使われるようになったのでしょうか。歴史を紐解いてみましょう。
日本には、中国から伝わってきました。14世紀のことです。伝わってきた当初は、大安、留連(りゅうれん)、速喜(そくき)、赤口、将吉(しょうきつ)、空亡(くうぼう)と言っていたようですね。
その後、名称や順番は何度かの変化を遂げます。現在の形に落ち着いたのは、天保(てんぽう)(1830~1844)のころのようです。一般に使用されるようになったのもこの辺りから。現在に至っても、気にする人が沢山いるのが「六曜」ですね。
日取りの決め方は?
では、日取りはどのように決めていくのでしょう。
旧暦の1月1日は必ず「先勝」、2日は「友引」、3日は「先負」のように順に割り当てていきます。月が替わって、2月1日は「友引」から始まり、「先負」と続く。他もすべて同じように月の1日に割り当てる「六曜」が決まっていますよ。
それゆえに「六曜」は迷信と捉えられている側面もあるようで、現代ではまったく気にしない人もいます。
「大安」以外にも開運日とされている日は?
「大安」以外にも「開運日」とされている日がいくつかあります。宝くじ売り場の前に、「本日は○○日」と幕がかけてあるのをご覧になったことはありませんか? 「六曜」自体を知らない人がいる一方で、「開運日」を気にして自分の行動まで変えてしまう人がいるのは、面白いですね。
一粒万倍日
「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)」と読みます。「万倍日」と呼ぶこともあるよう。「一粒のモミが万倍にも実る稲穂になる」というめでたい日を指し示していて、何を始めてもよい日とされています。
特に、開店、種まき、出金、仕事始めなどは吉です。反対に、何事も増えるという意味があるため、借金や借り物は絶対にしてはいけない日といわれています。
天赦日
「天赦日(てんしゃにち)」という日は、百神が天に会合する日。天が全てのものを許す日。すべてにおいて吉となす日です。四季によって日が変わるのが特徴。
天恩日
「天恩日(てんおんにち)」、慶事を行うには吉とされる日。凶事は忌む日です。
母倉日
「母倉日(ぼそうにち)」は、すべてにおいて吉とされる日。特に動作、婚姻に良いと言われています。
寅の日
「寅の日(とらのひ)」。十二支を日にちで割り当てた時に、十二日ごとにやってくる一日のこと。吉日になります。
昔は、この寅の日に婚礼などを避ける習慣があったそうです。なぜなら、「寅は日に千里進むが、千里戻る」と言われていたことが理由で、出戻りすることを忌むためでした。反対に、寅は無事に行って帰ってくることから、「寅の日」は旅行に出かけるのに好まれる日です。
寅はその金色の柄から中国では金運の象徴であり、邪気を払う神聖な動物とあがめられていました。そのため「寅の日」は、金運アップの吉日の中でももっとも金と縁のある日、「金運招来日」と言われています。
この日を選んで、宝くじを購入する人やお財布を新調する人が多いようですよ。
最後に
「大安」と「吉日」について、色々な角度からご紹介しました。「大安」が良いのはもちろんのこと、「吉日」と言われる日がこんなに沢山あるとはびっくりですね。普通に毎日を過ごしていたら、「今日は大安かぁ」などと意識することはあまりないと思いますが、結婚にまつわる行事や家を買ったりする時にはやっぱり気になるもの。
「大安」の他にも吉日はたくさん存在していますたので、良い日を選んで、運気をアップさせたいですね。
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