目次Contents
大明日の意味とは?
大明日は「だいみょうにち」と読みます。七箇の善日(ななこのぜんにち)と呼ばれる暦注の1つで、太陽が隅々まで明るく照らしてくれて、すべての物事がうまくいく吉日で、特に縁起がよい大吉日です。
大明日は吉日のなかでも比較的頻繁に訪れますから、他の吉日と重なることが多く、より縁起のよい日になるといわれます。建築、移転、旅行などにはとてもよいとされています。
大明日の由来とは?
大明日の由来は、中国の旧暦・太陰太陽暦で使われていた「大明暦」からきていると言われています。中国で使われなくなった後も暦に「大みやう」として残ったといわれ、現在は歴注の「大明日」となって伝えられてきたといいます。
大明日以外の七箇の善日とは?
大明日は「七箇の善日(ななこのぜんにち)」と呼ばれる暦注下段の1つです。七箇の善日には、次のような7つの吉日があります。
◆天赦日(てんしゃにち・てんしゃび)
天赦日(てんしゃにち・てんしゃび)は、日本の暦で最高とされる大吉日です。1年に5~6回ほどしかありませんが、七箇の善日の中で最も縁起のいい日です。
「天が万物の罪を赦す」という文字の通り、この日はあらゆる障害が取り除かれ何をやってもうまく行く日といわれ、新しく物事を始めるのに最良の吉日とされています。
また、吉日が重なると天赦日の効果は倍になり、凶日が重なると半減されるという言い伝えもありますが、いずれも天赦日の効果には敵わないという最強の日というわけです。
◆母倉日(ぼそうにち)
母倉日(ぼそうにち)は、「母が子を育てるように、天が人を慈しむ日」とされています。さまざまな慶事を行うのによい日とされて、特に結婚式や引越しにおすすめです。多いときで月に10回以上訪れることもあり、他の吉日と重なることもよくあります。
◆鬼宿日(きしゅくび)
鬼宿日(きしゅくび)は、「鬼が宿にこもり出歩かないので、鬼に邪魔されず何事もうまくいく吉日」とされています。
◆月徳日(つきとくにち・がっとくにち)
月徳日(つきとくにち・がっとくにち)は、「その月の福徳を受けられる」とされる吉日です。万事に対して吉とされる日ですが、中でも引越しや建築、リフォームといった土に関わることと相性がよいとされています。月に3〜4回と少ないものの、万事に吉であるため、どんな行事・慶事とも合わせやすいです。
◆天恩日(てんおんにち・てんおんび)
天恩日(てんおんにち・てんおんび)は「天の恩恵をすべての人が受ける日」、つまり「すべての人が天の恩恵を受けることで福が訪れる」とされる吉日です。この日も万事に対して縁起が良く、さまざまな慶事におすすめできます。
天恩日は大明日ほど多くはないものの、一度くると5日間続きます。そのため他の吉日と重なることも多く、慶事の日程も合わせやすいです。
◆神吉日(かみよしにち・かみよしび)
神吉日(かみよしにち・かみよしび)は「神よし」という読み方の通り、神社でお参りをしたり、神事をしたりするのに最適な日です。大明日よりも回数が多く、神吉日は1年の半分以上あります。神徳を受けられる日でもあり、他の吉日と重なる日を探すのがおすすめです。
大明日と六曜の関係とは?
大明日や七箇の善日と併せて意識したいのが、暦注の「六曜」です。大安や仏滅などは日頃から馴染みのある暦ですね。その種類と意味を簡単にご紹介します。
◆六曜の種類と意味
大安:六曜の中では最高の吉日ですが、特に悪いことがない日、つまり1日中が吉という日です。
友引:結婚式の日としては良く、葬式をするのは特にNGとされています。朝は吉・昼は凶・夕方は吉です。11時〜13時が凶、他が吉の日。「共引き」が変化したものと言われる
先勝:「先んずれば即ち勝つ」の意味の通り、なるべく先まわりして行動すると良い日とされており、午前中が吉、午後は凶となります。
先負:「先んずれば即ち負ける」意味で、午前中が凶で午後が小吉。先勝は午前中が吉と言われているので先負は午後が吉だと思われがちですが、先負の午後は小吉程度で特に良い時間というわけではありません。
赤口:この日は全てが消滅する日と言われ、「大凶」とも言える日ですが、11時〜13時までは吉、他は凶の日。「赤」が血や火を連想させるので、縁起が悪いとされる
仏滅:「仏も滅びる」の意味で1日中、悪い日だと思われがちですが、この日は仏事や葬儀、別れたい人と縁を切るのには良い日と言われています。悪縁を切り、改めて人生をスタートしたいときなどには適しています。
関連記事▶︎知っておきたい! 大安・友引・仏滅などの六曜の決め方や意味〈冠婚葬祭マナー〉
◆仏滅と重なる場合
大明日は回数が多いため、凶日と重なる日も多くなります。特に大明日は建築・移転・旅行と相性が良い吉日ですが、大明日と凶日が重なった場合はどうすればいいのでしょうか。
大明日の場合だけでなく吉日と凶日が重なった場合、大きく分けて3つの考え方があります。「吉のパワーが強いので凶は無くなり吉日になる」「凶のパワーが強く、吉が弱まり凶日になる」「吉日と凶日のパワーが相殺される」の3つですが、他の凶日と被ってしまうとやはり縁起の良さや吉日としてのパワーが弱まってしまうといわれています。
大明日は回数が多いので、どうしてもその日でなければならない事情がなければ凶日と重ならない日を探すのがおすすめです。
◆大安と重なる場合
吉日が重なる日は、縁起の良さがさらに強まるといわれています。また、重なった日の意味合いが、一方の吉日に付加されるとも考えられています。
ちなみに眞子さまと小室圭さんが婚姻届を提出した2021年10月26日は「大明日、大安、神吉日」の3つの吉日が重なった最高の日でした。さらに全方位が吉となる縁起も良い日である「天一天上」でもあり、結婚する日としてはこの上なく適した日といえます。
大明日におすすめの過ごし方とは?
大明日におすすめするのは、慶事や移動を伴う行動です。
具体的にはどのような行動がよいのか紹介します。
◆移転・引越し・旅行
「移動」を伴う行動は大明日にはおすすめの行動です。旅行はこの日に出発すると安全な旅ができるといわれています。また納車もおすすめです。
◆建築・リフォーム
大明日は、建築関係のことにとてもよいとされる日です。建築工事の開始や地鎮祭、上棟式、不動産の売買契約などは大明日に行うとよいことです。
◆結婚式・入籍など慶事全般
結婚式や入籍などのお祝い事も大明日におすすめです。特に、結婚に最適とされる母倉日と重なる日は最高です。
2023年の大明日はいつ?
◆2023年の大明日一覧
大明日に重なる七箇の善日や六曜も併せて紹介します。
2023年1月
1日(日)
大明日|先負|神吉日
2日(月)
仏滅|神吉日|母倉日
3日(火)
大安|神吉日|母倉日
11日(水)
先勝|神吉日|母倉日
12日(木)
友引|神吉日|母倉日|月徳日
13日(金)
先負
14日(土)
仏滅|神吉日
15日(日)
大安|神吉日
19日(木)
先負|神吉日
21日(土)
大安|天恩日|神吉日
24日(火)
先負|天恩日|神吉日|母倉日
26日(木)
大安|神吉日
29日(日)
友引
2023年2月
3日(金)
先勝
6日(月)
仏滅
13日(月)
大安
15日(水)
先勝
16日(木)
友引|神吉日
17日(金)
先負|神吉日|月徳日
18日(土)
仏滅|神吉日
20日(月)
友引|天恩日|神吉日
21日(火)
先負|天恩日
22日(水)
仏滅|天恩日|神吉日|母倉日
27日(月)
先負|月徳日
2023年3月
1日(水)
大安、神吉日
2日(木)
赤口、神吉日
3日(金)
先勝|鬼宿日|神吉日
4日(土)
友引|神吉日
12日(日)
仏滅、神吉日
13日(月)
大安|神吉日
14日(火)
赤口
15日(水)
先勝|神吉日
16日(木)
友引|神吉日
20日(月)
赤口|神吉日
22日(水)
友引|天恩日|神吉日
25日(土)
大安|天恩日|神吉日
27日(月)
先勝|神吉日|月徳日
30日(木)
仏滅|母倉日
2023年4月
4日(火)
先負
7日(金)
赤口
14日(金)
先勝|月徳日
16日(日)
先負
17日(月)
仏滅|神吉日|母倉日
18日(火)
大安|神吉日|母倉日
19日(水)
赤口|神吉日
21日(金)
仏滅|天恩日|神吉日
22日(土)
大安|天恩日
23日(日)
赤口|天恩日|神吉日
28日(金)
大安|鬼宿日
30日(日)
先勝|神吉日|母倉日
2023年5月
1日(月)
友引|神吉日
2日(火)
先負|神吉日
3日(水)
仏滅|神吉日
11日(木)
赤口|神吉日
12日(金)
先勝|神吉日|月徳日
13日(土)
友引
14日(日)
先負|神吉日
15日(月)
仏滅|神吉日
19日(金)
友引|神吉日
21日(日)
大安|天恩日|神吉日|母倉日
24日(水)
友引|天恩日|神吉日
26日(金)
仏滅|鬼宿日|神吉日
29日(月)
先勝
2023年6月
3日(土)
赤口
6日(火)
先負
13日(火)
仏滅|母倉日
15日(木)
赤口
16日(金)
先勝|神吉日
17日(土)
友引|神吉日|月徳日
18日(日)
大安|神吉日
20日(火)
先勝|天恩日|神吉日
21日(水)
友引|天恩日
22日(木)
先負|天恩日|神吉日
27日(火)
友引|月徳日
29日(木)
仏滅|神吉日
30日(金)
大安|神吉日
2023年7月
1日(土)
赤口|神吉日
2日(日)
先勝|神吉日
10日(月)
先負|神吉日|母倉日
11日(火)
仏滅|神吉日|母倉日
12日(水)
大安
13日(木)
赤口|神吉日
14日(金)
先勝|神吉日
18日(火)
赤口|神吉日
20日(木)
友引|天恩日|神吉日
23日(日)
大安|天恩日|神吉日|母倉日
25日(火)
先勝|神吉日|月徳日
28日(金)
仏滅
2023年8月
2日(水)
先負
5日(土)
赤口
12日(土)
先勝|月徳日
14日(月)
先負|母倉日
15日(火)
仏滅|神吉日
16日(水)
先勝|神吉日
17日(木)
友引|神吉日|母倉日
19日(土)
仏滅|天恩日|神吉日
20日(日)
大安|天恩日|母倉日
21日(月)
赤口|天恩日|神吉日
26日(土)
大安|母倉日
28日(月)
先勝|神吉日
29日(火)
友引|神吉日|母倉日
30日(水)
先負|神吉日
31日(木)
仏滅|神吉日
2023年9月
8日(金)
赤口|神吉日
9日(土)
先勝|神吉日|月徳日
10日(日)
友引|母倉日
11日(月)
先負|神吉日
12日(火)
仏滅|神吉日
16日(土)
先負|神吉日|母倉日
18日(月)
大安|天恩日|神吉日
21日(木)
友引|天恩日|神吉日
23日(土)
仏滅|神吉日
26日(火)
先勝
2023年10月
1日(日)
赤口|母倉日
4日(水)
先負|母倉日
11日(水)
仏滅
13日(金)
赤口|鬼宿日
14日(土)
先勝|神吉日|母倉日
15日(日)
先負|神吉日|母倉日|月徳日
16日(月)
仏滅|神吉日
18日(水)
赤口|天恩日|神吉日
19日(木)
先勝|天恩日
20日(金)
友引|天恩日|神吉日
25日(水)
先勝|月徳日
27日(金)
先負|神吉日|母倉日
28日(土)
仏滅|神吉日
29日(日)
大安|神吉日
30日(月)
赤口|神吉日
2023年11月
7日(火)
友引|神吉日|母倉日
8日(水)
先負|神吉日
9日(木)
仏滅
10日(金)
大安|鬼宿日|神吉日|母倉日
11日(土)
赤口|神吉日|母倉日
15日(水)
赤口|神吉日
17日(金)
友引|天恩日|神吉日
20日(月)
大安|天恩日|神吉日
22日(水)
先勝|神吉日|母倉日|月徳日
25日(土)
仏滅
30日(木)
先負
2023年12月
3日(日)
赤口
10日(日)
先勝|月徳日
12日(火)
先負
13日(水)
大安|神吉日
14日(木)
赤口|神吉日
15日(金)
先勝|神吉日
17日(日)
先負|天恩日|神吉日|母倉日
18日(月)
仏滅|天恩日
19日(火)
大安|天恩日|神吉日
24日(日)
仏滅
26日(火)
赤口|神吉日
27日(水)
先勝|神吉日
28日(木)
友引|神吉日|母倉日
29日(金)
先負|神吉日|母倉日
最後に
大明日は「天地が開け、万物が太陽の光に隅々まで照らされる」とされる吉日です。お祝い事全般におすすめの縁起のよい日で、特「移動に関連すること」と相性がよいとされています。
比較的多く訪れる吉日なので、他の吉日や六曜との組み合わせで縁起の良い日を探して、すてきな吉日を迎えたいですね。
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