カレンダーにある大安、友引、仏滅… ってなに?
年末が近づき、来年のカレンダーや手帳がたくさん出てくるようになりました。機能的なものから可愛いものまで幅広いラインナップで目移りしちゃいますよね。
新調したカレンダーや手帳を開いてみると、1日ごとに大安、友引、仏滅… などが書かれていたりしますが、これってなんでしょう? 説明できますか?
◆大安、友引、仏滅… などは六曜という
大安、友引、仏滅… などの記載は六曜(ろくよう)といいます。
六曜とは「暦注のうち、先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口の六種。古く中国で時刻の吉凶占いとされたが、日本に伝わり、明治6年(1873)の太陽暦採用後に新たに日の吉凶占いとして取り入れられ、現在も広く行われている」のこと。
よく耳にする大安、仏滅のほかに、友引、先負、先勝、赤口の6つで六曜なんですね。
◆六曜の意味を解説!
結婚式の日取りは大安が人気だったり、お葬式は友引を避けたりと日取りを決める際に気にされることが多い、六曜。みなさんもこれまで意識する機会があったしょうか。せっかくの機会なので、それぞれの意味を確認してみましょう!
大安
万事によいとされる日。旅行や結婚などの行事によい日とされる。
友引
なにごとをしても勝ち負けがないといわれる日。この日に葬式を出すと、他人の死をさそうといって避けられるケースが多い。
仏滅
万事に凶とする大悪日。お祝い事などの行事は避けられる傾向にあります。
先勝(せんしょう)
万事急ぐをよしとし、午前を吉、午後を凶とする日。せんかち、とも言います。
先負(せんぶ)
万事に平静を吉とし、午前は凶、午後は吉とする日。せんまけ、さきまけ、とも言います。
赤口(しゃっこう)
大凶の日だが、正午だけは吉とされる。しゃっく、とも。
六曜はその昔中国で時刻の吉凶を占ったものが日本に伝わり、日の吉凶を占うものに変化して、今に至ると考えられています。
◆六曜は機械的に割り振られている
カレンダーに記載されている六曜を見ていると、規則性があるようで、でもランダムにも見えると思います。実は六曜は旧暦に割り当てられているんですよ。旧暦の各月の1日は六曜が決まっており、そこから規則的に割り振られていきます。
具体的にみると、旧暦の1月と7月は先勝からスタート。2月と8月は友引から、3月と9月は先負から、4月と10月は仏滅から、5月と11月は大安から、6月と12月は赤口からスタートとなっています。
毎月決められている1日の六曜を月順に並べたものと同じ、先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口を1サイクルとして、各月の1日を起点として繰り返します。旧暦の1日にあたる日に、その月の1日の六曜にリセットされて、そこからサイクルを繰り返すのです。
つまり、先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口のサイクルが崩れた日が旧暦の1日にあたり、現在用いられている新暦の1日とはずれることからなんだか規則性がないように感じられるんですね。
◆寺社と六曜の関係は?
上記のように六曜は規則的に割り振られたもの、とわかると、日取りを決める際にもそこまで気を使わなくてもいいのかな? と思ってしまいますよね。一方で仏滅は仏が滅びると書くこともあり、寺社に参拝するなら避けた方が良い日のような気もします…。
しかし実は、寺社と六曜は関係がなく、特段気にすることはないんだそう。
思い立ったが吉日というように、参拝したい日にするのがよく、また弔事であっても友引だからと避けるのではなく、故人にまつわる方がより多く故人を偲ぶことができる日を選ぶ方が執り行う趣旨にも添いますね。
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いかがでしたか? 六曜の規則性などを知ると、そこまで気にしすぎなくても大丈夫と思えてきますよね。
もちろん、少し気になってしまうなという方は、六曜を踏まえて日程を調整したり、いくつか候補日があるならあえて仏滅を選ばないなど、参考にしてうまくつき合っていけたらいいですね。
言葉の意味/デジタル大辞泉
鶴田初芽
都内在住のOLライター。マナーインストラクターであり、実用マナー検定準一級や敬語力検定準一級など、ビジネスにおけるマナーや、マネーに関する資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、金融コンプライアンスオフィサー、マイナンバー保護オフィサー)などを保有。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!