真似したい! お米マイスターが教える、美味しい“おにぎり”の作りかた
日本人なら、誰もが好むであろう“おにぎり”。
おうち時間が長くなることで、ランチ時に食べることが増えたかもしれません。
おにぎりは、具を変えるだけで色んな味が楽しめるものですが、めちゃくちゃおいしいお米なら、むしろ何も具を加えない、シンプルな塩おにぎりで味わいたいものですよね。
そんな激うまおにぎりについて、お米マイスター小池理雄さんに教えていただきました。これを機会に、おにぎりにすると美味しいお米と、美味しいおにぎりの作りかたをマスターしちゃいましょう!
おにぎりにすると美味しいお米って?
小池さんが教えてくれた、おにぎりにぴったりの美味しいお米とは、『星空舞』。鳥取県のお米で、2018年にデビューした、鳥取県農業試験場が開発した米の新品種です。
コシヒカリの子孫にあたる『ゆめそらら』を幾度もかけて交配したお米で、コシヒカリの弱点である暑さに強く、お米の病気にかかりにくい強いお米なんです。
鳥取県は、全域が美しい星空を観察できることから『星取県』と名乗っているのですが、その名の通り、見た目が透き通っていて、星のように輝くお米であることが、お米の名前の由来です。
炊きあがりには、ご飯のツヤが際立ち、弾むようなしっかりとした粒感もあり、でんぷんの甘味も感じられます。冷めても美味しいところが特徴です。
また星空米は、おにぎりの具材のうまみに負けないくらいのおコメ粒の美味しさがあり、具材のしょっぱさを中和できる力もありますので、漬物などの味の余韻を楽しみながら最後まで美味しく味わうことができるんですよ。
美味しいお米の炊きかたって?
◆1:お米は計量カップで計ること
お米を計る時には、計量カップをトントンと衝撃を与えて、隙間なくお米を詰めるのはよくありません。
計量カップで軽くすくったら、さっとすりきって測りましょう。
◆2:お米は軽く洗う

お米の洗い方は、昔はヌカが多くついていたため、しっかり指を立てて、何度も水を変えながら“研ぐ”のがよいとされていました。
しかし今は精米技術の性能がいいため、基本的なヌカはとれているので研ぐ必要はありません。
手を広げ、軽く野菜を洗うような感じで洗いましょう。このほうがうまみを損ないません。
ヌカの部分もうまみなので、米粒が割れないようにある程度残していいので、水が半透明くらいでも問題ありません。
ちなみに、お米を洗った後、ざる上げして放置すると、お米が乾燥して米粒が割れてしまうので、やめましょう。
◆3:冷たい水だと美味しくなる

水は冷たい水を使ってください。目安として10℃以下。温かい水を使った方が、浸透しそうなイメージがありますが、実は冷たい水で長時間浸けた方が、芯まで水が通るんです。
炊飯器に入れる前に、冷蔵庫で6時間以上浸けてから早炊きモードで炊くのが、イチ押しの炊き方です。お米の表面から甘味を感じられますよ。
時間がない時でも、夏は1時間、冬は2時間最低でも冷たい水に浸けたほうがいいです。
星空舞の場合は、米粒の粒立ちがよいので、水加減を若干少なめにして、少し固めに炊いたほうが美味しいですよ。
美味しいおにぎりの作りかた
おにぎりというと、直接手で握った方が美味しいイメージがありますが、ラップを使って握るのがおすすめです。
ラップを使った方が形が作りやすく、料理が苦手な人でも綺麗な三角おにぎりを作りやすいからです。
ご飯は炊きたてがベスト! 梅酢を使うのは、衛生的にもおすすめです。塩をつける際には表面だけでいいので、ラップを正方形に敷いたら、パラパラと振ってください。

ラップに、しゃもじ1杯分(100gほど)のお米を上にのせます。

ラップで成型し、三角になったら、中指と薬指を使って優しく握り、ラップの跡がつかないように、ラップを包み直してさらに握ったら完成です。
おにぎりのおいしさの決め手となる“ほぐれ感”をだすために、優しく握るのがポイントです。

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ぜひこちらを参考に、美味しいおにぎりを作ってみてくださいね!
【取材協力】
小池理雄さん
お米マイスター五つ星、小池精米店三代目店主。
【星空舞】
鳥取県アンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」やオンラインでも入手が可能。
TOP画像/(c)森ビル