渡邉美保子さんってどんな人?
九州の北西部に広がり、世界有数の漁場として知られる玄界灘に面した、外津湾(ほかわづわん)。そこで養殖される高級ブランド鯛の「穂州(ほしゅう)鯛」は、ふるさと納税の返礼品でも上位にランキングされるほど人気。
天然ものにも劣らないモチモチの食感と甘みが特徴で、地元の料理人もその味を評価している。
今回ご紹介するのは、そんな穂州鯛の養殖・加工を手掛ける「渡邉水産」の社長、渡邉美保子さん。
渡邉水産の社長になった理由は?
玄海町で生まれ育った渡邉さん。20歳でお見合いし養殖業を営む夫と結婚するも、13年前に交通事故で夫を亡くす。
周囲からは「女の人には無理だから辞めた方がいい」と反対されたが、「旦那が残してくれた水産業をしたかった」と、跡を継いだ。
そして夫の名前「穂州」を付けたブランド鯛「穂州鯛」の養殖を始め、お取り寄せで人気を集めるまでに。一度は玄海町を離れた4人の娘も地元に戻り、母と一緒に家業を盛り立てる。
渡邉美保子さんの「7つのルール」
さて、そんな彼女が「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…?
■1. 手間をかけて高く売る
手間をかけて育てることで、付加価値をつけて高く売るのが彼女のスタイル。後継者がおらず低迷する水産業だが、やり方次第で利益を出せるということを後世に示していきたいという。
■2. 毎月魚の健康診断をする
鯛の病気により、廃業に追い込まれた経験もある彼女。二度と同じ悲劇を繰り返さないためにも、月に1度の魚の健康診断を欠かさない。
■3. 毎日「魚籃観音菩薩」に手を合わせる
海の仕事を始めて37年になる彼女の日課が、「魚籃観音菩薩(ぎょらんかんのんぼさつ)」に祈りを捧げること。大切な命をもらっているということに感謝したいという想いから。
■4. 長女の意見は素直に聞く
夫が亡くなった後、仕事を手伝うために帰ってきてくれた長女。仕事をするうえでは親も子もなく、また自分の足りない部分を補ってくれるので、素直に意見を聞く。
■5. おしゃれは娘の真似をする
洋服選びしかり、化粧しかり、おしゃれはとにかく娘の真似をすると決めている彼女。娘と同じデザインの服を買うこともあるのだとか。
■6. 義理の息子には口出ししない
魚の管理を義理の息子に任せている。その上でのルールは、口出しをしないこと。余計なことは言わないほうが、自分で考え責任感も生まれるという思いから。
■7. 年に1回 町の子どもに解体ショーを見せる
どんなに忙しくても毎年欠かさず行っているのが、町の子どもたちに解体ショーを見せること。この町が誇る豊かな海の魅力を知ってもらい、一人でも多くの子に地元に残ってもらうのが願い。
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次回の「7ルール」の放送は、1月19日(火)よる11時00分~。太陽と海に囲まれた伊豆半島で農業に生き、日本中にファンがいる「甘みと酸味のバランスが絶妙な“幸せみかん”」を作り続ける、おさだ農園3代目・長田きみえさん。
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