広告代理店勤務 S子さん(26歳)の場合
S子さんDATA
職歴:現在の会社に就職して4年目。広告の企画・営業を担当。
手取り給与:約29万円
住まい:都内でひとり住まい
預金総額
普通預金(給与口座):約0万円
普通預金(引き落とし用):約1万円
郵便貯金:約200万円
TOTAL:約201万円
S子さんの通帳は、こんな感じ!
1|給料
毎年数千円ずつ昇給してきたけれど、20~30時間の残業代も含まれていることを考えれば、もう少し欲しいのが本音…。足りないときは、副業のライター業でお小遣い稼ぎもする。
2|現金を移動
月末のもろもろ引き落とし後、給料前にこの口座残高がゼロになるよう計算して引き出し。クレジット引き落とし用口座に現金を移す。買い物はほとんどカードで、現金はほぼ使わない。
3|ローン返済
社会人になるときに始めた全身脱毛のローン(月12,800円)、家電一式を買いそろえたときのローン(月7,600円)。どちらも、もうすぐ完済予定。美容代、美容健康家電にはお金を使うほう。
残高ゼロでも、「楽しいこと」が最優先!
「丸井、ルミネ、ヒカリエ、楽天…。買い物場所ごとに、それぞれのクレジットカードを使い分け、特典を活用してます。お茶も食事も、コスメも服も、全部カード払いで月15〜20万円。こちらの通帳と別の口座から払っていますが、すべて引き落とされた後は、残高がほぼゼロ。こちらの通帳もローンを払って、月末にはゼロ。きれいさっぱり使い切って(笑)、また給料日からスタートします」
貯金はしたいけど物欲は抑えられないし、足りなければ副業でカバーしようというのがS子さんの考え。それにいざとなったら、ゆうちょの200万円もある。
「そしてSNSの世界では、現実の自分よりさらに充実してるもうひとりの私がいる。楽しいことが最優先。そうやっているうちに見えてくる目標が、きっと本当にやりたいことだと思うから!」
西山美紀さんが指南! マネーセンスを磨くアドバイス
当たり前をやめると、真の欲求が見えてくる
クレジットカードを何枚ももっているのに、毎月残高ほぼぴったりで支出を抑えているのはS子さんの素晴しい能力! 来る30代で貯蓄力があれば今後の可能性が広がるので、月1〜3万円(できれば手取りの1割以上)を先取りで確実に貯めましょう。今すぐ、財形貯蓄か銀行の自動積立定期預金に申し込みを。
貯金が少ないので掛け捨ての安い医療保険に入っておくとベター。おめでた婚も増えているし、万一の入院等の不安をカバーできます。できれば、人生でローンを組むのは住宅ローンのみが◎。「欲しいものは貯めてから買う」を原則に。
実はお金を使えないときこそ、自分の欲求が明るみに出ます。まず1週間、当たり前だと思っている出費をやめてみて。「これだけは削りたくない、大事にしたい」がよりハッキリしてくるはずです。
2019年Oggi6月号「お金に困らない女になる!」より
文/南 ゆかり、西山美紀 デザイン/マミアナグラフィックス 構成/宮田典子(HATSU)
再構成/Oggi.jp編集部
TOP画像/(c)Shutterstock.com
西山美紀(にしやま・みき)
コラムニスト・ファイナンシャルプランナ Profileー。All About貯蓄ガイド担当。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎リンケージ)。
南 ゆかり(みなみ・ゆかり)
フリーエディター・ライター。
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