モードを民主化した天才デザイナーのカラフルな人生に初めて初密着したドキュメンタリー
なんと! 御年98歳となるピエール・カルダン氏。自身が創設したファッションブランド“ピエール・カルダン”は、2020年に70周年を迎えます。当時のファッション界がブルジョワを相手にしたオートクチュール(高級仕立て服)主流だったことに対して、カルダン氏はデパートで気軽に買えるプレタポルテ(既製服)に業界で初本格参入。先鋭的な視点で当時のファッション界をリードしてきました。そんなモードを民主化した天才ファッションデザイナー、ピエール・カルダンの波乱万丈な人生に迫ったドキュメンタリーです。
今回は映画『ライフ・イズ・カラフル! 未来をデザインする男 ピエール・カルダン』のPRを担当している本谷智子さんに、見どころをうかがっていきます!
◆時代を感じさせない感性と生き方。ピエール・カルダン氏の本邦初公開の記録映像も満載!
「“ピエール・カルダン”を代表する未来的なコスモコール・ルック、当時のファッション界に君臨していた有名ファッションデザイナー、そして彼の功績を語る豪華な顔ぶれはどれも華やかで見応えたっぷりです。この映画はファッション好きはもちろんですが、カルダンの生き方も見どころなので、働く女性にとっても刺激の多い内容だと思います。第二次世界大戦や高度成長期など、世界がめまぐるしく変化していった時代に、革新的に新しいことに挑戦してきた姿勢はすごい! のひと言です」(本谷さん)
世界110ヶ国でライセンスビジネスを展開する“ピエール・カルダン”は、ファッション後進国だった日本や冷戦時代のソビエト連邦、中南米にも進出してファッションの楽しさを広め、まだ人民服を着ていた中国にも初参入し、万里の長城でのファッションショーも実現しています。本谷さんの言う通り、すべてにおいて時代を先取りしていたカルダン氏の感性は今見ても時代を感じさせることはなく、90代となった今も現役でブランドの采配をふるっていることにも驚きです!
◆仕事を心の底から楽しんでいるカルダン氏。働くすべての人に見てほしい哲学が刺さる!
若かりしカルダン氏が「私の目標は一般の人の服をつくることだ」と宣言したその意志は、今なお衰えることなく継続している。常に新しいことに取り組み、本質をとらえた考えに基づくカルダン氏の行動は、当たりまえが当たりまえではなくなった今だからこそ心に響くし、働く30代女性にとって多くの学びがあります。
「なんと言っても、カルダン氏は仕事を心の底から楽しんでいるところが魅力的だと思います。クリエイティブな才能とビジネスマンとしての手腕をもち合わせた人物で、一見そのふたつの才能はぶつかり合いそうに思いますが、うまくバランスをとり、自分のやりたいことと、巨大なカルダン帝国を経営していくことを優れた感覚で継続してきました。
仕事に対して勤勉で真面目に取り組むと同時に、楽しむことも忘れてはいけないと教えてくれます。人を楽しませる前に、まずは自分が楽しむことが98歳になった今でもエネルギッシュでいられる秘訣なのかなとも思いました。人生100年時代のお手本となるような生き方だと思います!」(本谷さん)
どんな小説よりもドラマチックでカラフルなカルダン氏の人生! ジャン=ポール・ゴルチエ、シャロン・ストーン、ナオミ・キャンベル、森英恵、高田賢三ら豪華ゲストたちの証言や秘蔵映像と共に、輝かしい実績、そしてポジティブでクリエイティブなその人柄に触れることができます。
【Information】
『ライフ・イズ・カラフル! 未来をデザインする男 ピエール・カルダン』
監督:P.デビッド・エバーソール&トッド・ヒューズ
出演:ピエール・カルダン、ジャン=ポール・ゴルチエ、フィリップ・スタルク、ナオミ・キャンベル、シャロン・スローン、ジャン=ミシェル・ジャール、アリス・クーパーほか。ほか。
Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか、全国劇場で絶賛上映中!
配給:アルバトロス・フィルム
TOP画像/(c)House of Cardin – The Ebersole Hughes Company
取材・文/宮田典子(HATSU)