年齢を書くとき『才』と『歳』、どちらを使う?
年齢を示すとき、みなさんは「才」と「歳」のどちらを使っていますか? 果たして、これに正解はあるのでしょうか?
◆『歳』と書くのが正式
『歳』は年齢を数えるのに用いる数助詞であるほか、年月という意味も持ちます。
一方、『才』とは“生まれつきもっている知能の働き。才能”のこと。そのほかに、木材などの体積の単位や、織物の大きさを表す単位として使われることもあります。もともと『才』には年齢や年月に関する意味はないんですね。そのため、年齢は○歳と書くのが正式なのです。
◆どうして『才』とも書くの?
ご自身が年齢を書くとき、歳とせず、才と書くこともあるのではないでしょうか? どうして『才』を選ぶのでしょう?
そう、ズバリ画数が少なく簡単だから! ではないでしょうか。『才』は小学校低学年で習う漢字ということもあると思いますし、なんといっても『才』と書く方が時間も短く済みます。『才』は画数も少なく、『歳』と同じく『さい』と読み、かつ、体積等の数の単位として用いられていたその性質もあって、『歳』に代わって用いられることが広く浸透しました。
よく勘違いされるのですが、『才』が『歳』の簡略字だから使われている、というわけではないんですよ。
また、年齢を数えるときに○歳に代わって○才と書くことはあっても、歳末セールなど『歳』を用いる言葉を才末セールなどと『才』に置き換えるのはNG! 逆に天才を天歳と表記するなど、『才』を用いる言葉を『歳』に置き換えることもありません。
あくまで、年齢を数えるときの単位として、『歳』の代わりに『才』を使うことが認められているんですね。
いかがでしたか?
決して○才と書くのは間違いではありません。しかし、正式な文書等を作成する際には○歳と表記するのがいいですね!
言葉の意味/デジタル大辞泉
鶴田初芽
都内在住のOLライター。マナーインストラクターであり、実用マナー検定準一級や敬語力検定準一級など、ビジネスにおけるマナーや、マネーに関する資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、金融コンプライアンスオフィサー、マイナンバー保護オフィサー)などを保有。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!