世代、性別を超えて多くの人に支持される“アンリ・ルルー”
フランスで数多くの権威ある賞を受賞し続けている“アンリ・ルルー”。シックな「ルルー・ブラウン」と呼ばれる茶色にオレンジを効かせた小箱に詰められたショコラに心踊る女性も多いはず。
“アンリ・ルルー”といえば、塩キャラメルも有名だけれども、その基本はやっぱりチョコレート。2007年に日本にブランドが上陸して以来、“アンリ・ルルー”のチョコレートファンは増え続けている。その理由は、“アンリ・ルルー”のショコラが放つ、純粋で凝縮された“旨味”にあるように思う。
“アンリ・ルルー”が発信するショコラもキャラメルも、ひとつ口に入れると必ずもうひとつ食べたくなる。もちろんしっかり甘いし、ひとつでも満足度は高いのだけれど、それでも「もうひとつ食べたい」という衝動にかられる…それはやっぱり純粋に美味しいから。フランス生まれなのに、くせが強くなく旨味が濃い、というのが日本人の舌に合う。故に、“アンリ・ルルー”は、世代、性別を問わず日本でもファンが多い。
“アンリ・ルルー”2018バレンタイン新作チョコレート
さて、今年の“アンリ・ルルー”バレンタインチョコレートを食べてみたので、その詳細を報告!
まずはボンボン・ショコラ。
今年は“開花”(かいか)をテーマに、さまざまな香りを加えてさらに奥行きをだした、上品な4種の味わい。
▲左上/ピスタチア、右上/アイレイ、左下/ラプサン、右下/リマ
◆ピスタチア
口に入れ噛んでみるとザラっとした細かな舌触りがあって、ショコラしては新鮮な食感を楽しめる。一方でしっとり口どけもよく、ほんのりとピスタチオの香りが鼻から抜けて奥深い味わい。
断面の鮮やかなグリーン、ザラザラとした新鮮な食感、ナッツをブレンドしたプラリネの香り、ミルクチョコレートの品のある甘さなど、口にするごとに新たな発見があって、次のひと口を食べるのが楽しい。
◆アイレイ
4つのなかで最も薄く、パキッとしたコーティングの存在感が一番感じられるショコラ。
固めな表面とは別に中はしっとり、そして舌の上でサッと溶ける。それと同時に口の中に広がる強いモルトの香り。そうこのショコラはその名の通り、ウイスキーの聖地として名高いスコットランド・アイラ島のシングルモルトウイスキーをチョコレートに封じ込めたもの。とはいえ総じて味わいは軽やか。
4種のボンボン・ショコラの中でもっとも香りのインパクトが大きい。スイーツとしては独特、でも嫌な感じはしない、口に入れるとすぐに溶けてしまう、ミステリアスな雰囲気を放っている!
◆ラプサン
4つの中でビジュアル(断面/二層構造)、食感、味わいなど総合的に一番印象に残っているショコラ。
マジパンとガナッシュの二重構造もインパクト大、さらにショコラなのにスモーキーさを感じる味わいが斬新!! 香り付けにラプサンスーチョンという国原産の紅茶を使用している。この紅茶が薬草的な独特な香りで(茶葉のみを香った感想)、かつガナッシュとのバランスが絶妙! 惹きつけられる味とはまさにこのこと。
またしっとりとしたショコラに、弾力も感じられるマジパンを取り入れ、見た目だけでない食感の二重構造が面白い。
◆リマ
ファーストインプインプレッションはみずみずしい感じの、フルーティな味。その後、程良いショコラの甘さの後にほんのり香りの余韻が続く。4つの中で一番まろやかで柔らかくチョコレートの味をダイレクトに舌の上で堪能することができ、個人的に一番好みの味。
フルーティさの正体を尋ねると、他の3つは香り付けをして香りを出しているのに対し、リマだけ希少種と呼ばれるカカオ豆由来の香りを引き出しているのが関係しているとのこと。数種類のカカオ豆を掛けあわせているので、重層的な味わいを楽しめるまさに旨味が詰まった一品。
『サロン・デュ・ショコラ2018』の東京会場でのみ食べられる極ウマのソフトクリームスイーツ
◆フォンダン・キャラメル・C.B.S.グラッセ
滑らかな口どけの塩バターソフトクリームの下に、焼きたてのフォンダンショコラが。
こちらはイートインのみのメニューで、「フォンダン・キャラメルC.B.S.ブラッセ」(ソフトクリーム付)は東京会場のみ。ソフトクリームがのっていない「フォンダン・キャラメルC.B.S.」400円(税別)は東京会場のほか、名古屋栄三越・ジェイアール京都伊勢丹・岩田屋本店の3会場でも発売されるそう。
ソフトクリーム部分はとにかく塩、キャラメル、バターのそれぞれが主張し、とても濃厚ながら、冷たさが手伝ってサッパリとした後味。
下部の焼き立てのショコラの部分は、木のスプーンで表面を触るとサクッサクッと心地のよい音が。さらにいざ中までスプーンを入れるとキャラメルがゆっくり流れでてくる仕組み。表面はサクサク、中のショコラはしっとり、フォンダンはとろーり、さらに冷たいソフトクリームが口の中でしっかり混ざり合ったときの幸せ感ハンパない。
サイズも、適度な小ささで、完食後「あ、もう食べきってしまった」という淋しい感じに。そう、この「また食べたい」と思わせる絶妙さこそ、“アンリ・ルルー”マジック!
バレンタインなので、男性への贈り物にショコラを買う人も多いかもしれないけれど、“アンリ・ルルー”に行ったら、自分用のショコラを、そしてフォンダン・キャラメル・C.B.S. グラッセを食べることをお忘れなく!