果物は、少し冷やすと甘みが強くなる!
みなさんは、果物を食べる際、常温で食べていますか? それとも冷やして食べていますか? 果物によって保存方法を分けているという人も多いと思いますが、実は、少し冷やすことで甘みが強くなるんです。
果物の甘味物質である果糖、ブドウ糖は、甘みの弱いα型と甘みの強いβ型という2つの化学構造をもちます。そしてこれらは、温度の変化によって量が変動します。
低温では、α型が減りβ型が増えます。一方、高温では、α型が増え、β型が減ります。よって、低温の場合は甘みが増し、高温では酸味が強くなるというわけです。
また、冷やすことで生じる果物の清涼感は甘みを際立たせ、口腔内で温めることで香りも広がります。
ただし、一つ注意が。南国系の果物などは冷やしすぎると低体温症を起こすので、食べる1時間前くらいに冷蔵庫へ。
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