シミは種類を見極めることが跡に残さない近道
「やっかいなシミ抜きも、シミ(=汚れ)への理解を深めれば、対処が簡単になるはずです。種類別に対処したら即洗濯するのがカギ。厳密には生地や染色によってアプローチが変わるので、困ったらすぐプロに相談して」(はやしクリーニング 林 一成さん)
ちなみに…応急処置法は?
「外食時に汚れをつけてしまった際の応急措置として避けたいのがおしぼりで汚れを落とそうとすること。多くの飲食店のおしぼりは、専門業者が塩素系漂白剤を使用し殺菌・消毒を行ってくり返し使用されているもの。色柄の洋服は脱色する場合があるのでオススメしません。乾いたティッシュで汚れを叩き、うつしとるのが正解」
シミは4つに分類されることを知ろう
油を含んだ汚れ【油溶性のシミ】
対処法→クレンジングオイルや食器用中性洗剤などで汚れを流す
※歯ブラシなどで叩いてシミに浸透させると◎。除菌タイプの台所洗剤は色落ちする可能性が高いので注意
Ex.
・オリーブオイル
・ナンプラー
・チョコレート
・リップグロス
・ファンデーション など
水に溶ける汚れ【水溶性のシミ】
対処法→水で汚れを流す
※ただし、水だけで落ちにくい汚れには、洗濯用液体洗剤又は食器用中性洗剤で、油溶性のシミと同様の対処を
Ex.
・コーヒー(ブラック)
・酒類(レモンサワー、
ワイン、日本酒、ビール)
・コールドプレストジュース
など
上記の2つにそれぞれの【色素】が加わると…
対処法→「油溶性」「水溶性」汚れへの対処を施したのち、色素汚れが残っているようであれば酸素系漂白剤で漂白。シミが落ちたら洗濯へ。
※シルクなどの高級生地、家庭洗濯不可の水洗いに適さないレーヨンなどの生地の場合は、クリーニング専門店を利用するのがベター
水溶性と油溶性の混合系Ex.
・しょうゆ
・焼き肉のたれ
・カフェラテ(ミルク入りのコーヒー)
・抹茶アイスクリーム
・カレー・ラーメンの汁
・パスタソース など
溶けない汚れ【不溶性】のシミ
対処法→泥汚れの種類によっては、生地から揉み出すことで落とすことができるものも
※基本的に家庭で落とすことができない汚れが多いので、クリーニング店のシミ抜きサービスを利用するのがおすすめ。
Ex.
泥、墨汁など
2017年12月号「必要なのはジェニックで洗える服!」より。
本誌掲載時スタッフ:撮影/蓮見 徹 スタイリスト/兵藤千尋 構成/村上花名(本誌) トップ画像/(c)Shutterstock.com
再構成:Oggi.jp編集部