今日から実践!「おやすみ前の3・6・9」で免疫力アップ
11月に入って朝夕の冷え込みが厳しくなり、空気も一段と乾燥してきました。生活する上での適正湿度は40%〜60%と言われており、風邪やインフルエンザなどのウィルスは湿度40%を切ると活発になるそう。
特に、11月〜3月までの冬の期間は平均湿度が50%以下になりウィルスが活発になりやすい時期なので、十分な注意が必要です。また、夜寝ている間は日中に比べて乾燥が進み、ウィルスが繁殖しやすい環境になるため、寝る前のひと工夫が重要。
そこで、今回、イシハラクリニック副院長石原新菜先生に、免疫力をたかめる対策「おやすみ前の3・6・9」を教えてもらいました。
■3とは?:「3・3・3 入浴法」で体温アップ
体温が1度あがると、免疫力は一時的に5〜6倍になるとも言われており、石原先生も体を温めることを勧めています。そんな石原先生が推奨している、体温や基礎代謝を高める入浴法が「3・3・3入浴法」。
この時、肩まで浸かることで、体重の約10倍の水圧がかかり、胸郭や肺が圧迫されて心臓に戻る血流が増え、全身の巡りが良くなります。この入浴法は、ウォーキング1時間、ランニング30分の消費カロリー約300kcalに相当するといい、ダイエット効果も期待できます。
【3・3・3 入浴法のやり方】
1.42℃の熱めのお湯に3分肩まで浸かる
2.湯船から出て3分で体を洗う
3.最後に3分お湯に入る
■6とは?:部屋の湿度は「60%」に
部屋の湿度を高めておくことも、感染症予防に効果的です。石原先生のおすすめは、加湿器や濡れタオルを活用して部屋の湿度を50%〜60%くらいに保つこと。
特に、インフルエンザは気温が低く乾燥する、湿度40%以下の環境を好むため、ご注意を。
■9とは?:「90秒」ホット野菜ジュースで体を温める
にんじんにはβ-カロテンが豊富に含まれており、β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や鼓膜を健康に保つのに役立ちます。
さらに、にんじんは水分が少なく、陽性食材であり体温を温める効果があるという点もあり、にんじんが豊富に含まれている野菜ジュースは手軽にビタミンAを摂取できるドリンクなのです。また、ホットにすることで寒い季節でも体を冷やさずに済みます。
【90秒ホット野菜ジュースの作り方】
■:材料
野菜ジュース…200ml
ショウガ…ひとかけ
■:作り方
1.カップに野菜ジュースを注ぎ、すりおろしたショウガをひとかけ加え、混ぜ合わせる。
2.カップをレンジに入れ、500Wで90秒温める。
✔︎石原先生おすすめワンポイント
石原先生のおすすめは普通のショウガではなく、蒸しショウガ。ショウガが体を温めるというのはよく言われていますが実は、ショウガは生の状態よりも熱を加えた方がより温め効果が高まります。
しかし、蒸すことでショウガのジンゲロールという成分がショウガオールに変化し、体を温める成分が10倍に増えるのです。
年末に連れて特に忙しくなる時期。そういう時に限って、体調を崩しがちになるもの。毎日元気に働くためにも「おやすみ前の3・6・9」で免疫力をアップさせましょう!
初出:しごとなでしこ
教えてくれたのは…イシハラクリニック副院長 石原新菜先生
帝京大学医学部卒業、同大学院で2年間の研修医を経て、現在父、石原結實先生のクリニックで主に漢方医学、自然療法、食事療法、種々の病気の治療にあたっている。クリニックでの診療の他、わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。日本内科学会会員。日本東洋医学会会員。