革の鞄を長く使うための正しい保管方法って?
■:用意するもの
・鞄/革小物用ブラシ
・布(乾拭き用) ※ファスナーなどに引っかかる可能性があるため、パイル地は避けます。綿など天然素材で、革に傷を付けにくい柔らかいものがベスト。
・タオル
・新聞紙
・製品が包まれていた不織布の袋
■:保管の方法
【普段使いの保管】
毎日使う仕事用の鞄やお財布などは、休日に中身を出して休ませてあげましょう!
1.ブラシで汚れを落とす
保管する前に、まずはブラシを使って汚れを落とします。全体をサッとなでるように優しくかけましょう。時間が許せば、柔らかい布で乾拭きするのもおすすめ。
2.柔らかい布や丸めた新聞紙を入れる
湿気取りと型崩れ防止のため、鞄の中にタオルなどの柔らかい布や丸めた新聞紙を入れます。中でも新聞紙は、適度に湿気を吸いインクの匂いによる虫よけ作用もあるためおすすめ。ただしインクが内装にうつる心配があるため、タオルなど布でくるんでから入れると安心。
【長期の保管】
シーズン終わりなどに長期で保管する際も、ここまでは同様。さらに袋に入れて保管します。
1.ブラシで汚れを落とす
上記同様
2.柔らかい布や丸めた新聞紙を入れる
上記同様
3.袋に入れて保管する
クローゼットの中でほこりや他の素材とくっつくことを避けるため、製品が包まれていた不織布の袋に入れて保管しましょう!
ーQ:製品が包まれていた不織布の袋をなくしてしまった! そんなときは?
ーA:不織布じゃなくても大丈夫です。ポイントとしては、 ホコリが中に入らないけど通気が良い、革を傷つけない柔らかさ、色移りをしない繊維の生地の3点です。ビニール袋は通気性が悪いうえに、塗料や塗膜などに反応して変質・癒着の原因に。使用しないようにしましょう。
ーQ:保管する際、吊るしていいの? 正しい置き方は?
ーA:革が伸びるので、あまりおすすめはしません。ハンドルや肩ベルトが革でない場合でも、根革(本体との接合部)に負担が掛かるので、避けた方が良いと思います。
正しい置き方は「型崩れ」が起きないよう縦置きに。また、置く場所は、革の日焼けと劣化につながる直射日光の当たらない場所がベスト。さらに、通気性の良いところを選びましょう!
どこに置いたとしても、袋に入れ続けると湿気がこもる場合があるので、時々袋から出して風通しの良い日陰でリフレッシュを。そして、革が良い状態を保てているかどうか確認しましょう!
ーQ:防虫剤や乾燥剤は革の鞄と一緒に入れていいの?
ーA:防虫剤は革に触れたままにすると、革が変質を起こします。同じ袋に入れないように気をつけましょう! また、乾燥剤の中でもゼリー状になるものは、万が一、革に触れた場合、革が硬化・収縮するので注意が必要。使用しないことをおすすめします。
時をともにするほど愛着が増すレザーアイテム
今回、革の鞄の保管方法について教えていただいた土屋鞄製造所は、使い込んでゆくほど味わいが増す革素材と、鞄職人の確かな手仕事で仕立てる、上質なレザーアイテムを仕立てています。
▲ディアリオ 2wayトート/70,000円(税込)
「ディアリオ 2wayトート」の「Diario(ディアリオ)」はイタリア語で「日記」の意味。日記のように、傷や汚れも味わいの1ページとして自分らしさと愛着を深めてゆくレザーアイテムになって欲しい――そんな想いをこめた、こだわりのシリーズ。
使うほどにどんどん色艶を増してゆくオイルをたっぷり含んだ味わい深い風合いのナチュラルレザーで、シンプルなデザインは、その素朴な表情を素直に引き立てます。
革製品は、上手に使えば時をともにするほど魅力的になっていく頼もしい相棒。正しいメンテナンスをして、長く大切に使っていきましょう!
初出:しごとなでしこ