甘い清涼飲料水が「ペットボトル症候群」を招く!?
スポーツの秋。涼しい気温の日は、運動をする人が多いはず。そんなとき、気をつけなければいけないのが「ペットボトル症候群」。
ペットボトル症候群とは、糖分が含まれている甘い清涼飲料水を大量に摂取することで血液中のブドウ糖やケトン体と呼ばれる成分が異常に高くなり、意識レベル低下、倦怠感、嘔気などの症状を引き起こす病気です。正式名称は「ソフトドリンク(清涼飲料水)ケトーシス」。
【ペットボトル症候群の主な症状】
✔︎飲み物をたくさん飲んでいるのに、のどが渇く
✔︎トイレに行く回数が増える
✔︎倦怠感があり、ボーッとする
✔︎嘔気
✔︎意識障害(重傷になった場合)など
秋の水分補給にはミネラル入り「むぎ茶」!
ペットボトル症候群にならないために、水分補給は「むぎ茶」が良いとのこと。その理由を河村循環器病クリニック 河村剛史先生に聞きました。
「健康的に体を動かす方には、無糖でミネラルが補給でき、血液改善効果もあるミネラル入りむぎ茶がお薦めです。”無糖のスポーツドリンク“と言えるでしょう。
また、アスリートの水分補給にもむぎ茶は最適です。ミネラル入りむぎ茶がもつ血液改善効果によって血液がサラサラになり、筋肉への血液量・酵素輸送量が増えることで、持久性運動能力の向上が期待できます。血液の上昇を抑えるため、ムダなエネルギーを消費せずにすむのもアスリートにとってはメリットです。
アスリートには、日常的に体調を整えるためのコンディショニング飲料として、ミネラル入りむぎ茶を継続飲用するのをお薦めしています。ミネラル入りむぎ茶を用いた水分補給においては、水分とミネラルの補給は一気に行っても血液中に吸収された時にしか効果がありませんので、少しずつ飲む点滴飲みが効果的です」
秋は「かくれ脱水」にも要注意!
秋から冬にかけて発生する「かくれ脱水」。涼しくなってきたことで、体内から水分が失われていることに気づくことができずに発症することが多い疾患です。
原因は、夏の後で涼しくなってきたと感じるために室内の温度調整を怠ってしまうことと、水分補給をこまめにする習慣が身につかず、水分が足りなくなってしまうこと。秋は、特に自分が汗をかいていることを感じにくいため、水分を奪われた体に空気の乾燥が重なって、便秘や肌荒れ、疲れが抜けきれない、といった「秋バテ」のような体調不良を招きやすくなります。
運動中、トイレの回数が増えたり、嘔気や嘔吐などの体調不良があったりしたら、それって「ペットボトル症候群」かも。飲み物をむぎ茶に変えて、ペットボトル症候群にならないために注意しましょう。
また、秋になりやすい「かくれ脱水」を防ぐためにも、こまめに水分補給を!
初出:しごとなでしこ
教えてくれたのは…河村循環器病クリニック 河村剛史先生
河村循環器病クリニック院長。日本循環器学会認定 循環器専門医/心臓血管外科名誉専門医。日本医師会認定 健康スポーツ医/産業医/健康スポーツ関連施設連絡協議会会長。