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LIFESTYLE

2017.10.28

機内の行動でまるわかり!【グッとくる男】と【がっくりする男】の違い

国内外各地を駆け巡りマーケティングを行う黒島美紀子さんによるコラム連載。数々のお買い物の実践と失敗を繰り返してきた彼女が、ファッション、ビューティ、グルメ、ライフスタイルの動向を消費者目線で考察します。

誰もが素の自分をさらけだす、「飛行機」という不思議な空間

消費家クロシマ、今回はちょいと仕事で福岡に行っておりました。
行き帰りはもちろん飛行機で。

ところで…飛行機ってすごく不思議な空間だ

福岡だと1時間半くらいかかるわけだが、そのほんの短い時間の中で、見ず知らずの通りすがりの男(ま、男だけではないけれど)が、私の前で「素」の自分をさらけだすのだから。

ちょっと動いたらすぐ肩も触れ合ってしまいそうな、ぎゅうぎゅうの密着空間。

にも関わらず、離陸のサイン音と共に、人はぐっと自分の世界に入っていく。それも自分の家にいるかのようなくつろぎぶり。

こんな密着した隣に見ず知らずの通りすがりの女がいるっていうのに。

別に観察したいわけでもないのだが、目に入れたくなくても目に入ってきてしまう。そこから私の妄想がどんどんひろがる。

機内
(C)Shutterstock.com

さてさて。

席につくと、私はキャビンアテンダントにブランケットを必ず頼むようにしている。上空に上がると機内はぐっと温度が下がるからだ。
暖かい空気に包まれてウトウトするのが好きだから、ブランケットは必需品。

機内 ブランケット
(C)Shutterstock.com

観察しているとブランケットを頼む人は女性以外、ほとんど見かけない。ビジネスマンはスーツ着てるからかな。

でも今回は違った。
隣にいた40才くらいのビジネスマンが「僕にもブランケットをください」と頼んだ。ふーん珍しい。

ビジネスバッグを足元に置き、おもむろにジャケットを脱いで、きちんとたたむ。そして膝の上にたたんだブランケットを置いて、彼のネスティングは終了した。

ふっと我に帰ると、離陸の瞬間も覚えていないのに、既に飲み物のサービスが私の席の遥が前に移動している。いつのまにか30分くらいウトウトしてしまったようだ。

と、何気なくお隣に目をやると、くだんのビジネスマンも、おやすみ中だった。
それも姿勢はまっすぐのまま、ブランケットを上まで引き上げ、腕だけだしている。その両手はお腹の上できちんと組まれ、スヤスヤと夢の世界へ。

機内 寝る
(C)Shutterstock.com

その寝相がなんかお行儀の行き届いた小学生みたいで、私は思わず微笑んでしまった。

こういう無防備な姿を見ると、母のような彼女のような気持ちになって、守ってあげたくなるようであり、守られたくなるようであり。

全くの他人にも関わらず、『この人なら自分を預けてもいいかも』くらいまで、勝手に妄想が広がるのだった。(す、すみませんっ勝手すぎ)

1

同じような気持ちになったのは数年前のアメリカへの旅のとき。

普段は威勢よく、ガシガシ頑張ってるビジネスマンの彼だが、朝食のテーブルで、アサイーボウルを抱え、大きなスプーンでひたすらモグモグ。

アサイー
(C)Shutterstock.com

それも、最後まで、クチャクチャやらずに、きちんと口を結んだまま、モグモグモグモグモグモグ

男の人は、結構口開けてご飯を食べる人が多いが、実は女子はそれが嫌いな人は多いと思う。
音で幻滅するっていうのかな…。

よく、男は『そんな行儀ひとつでうるさい』って言うけど、食事の時の音は結構本能に直結していて、耳を塞ぎたくなる。少なくとも私はどうしても嫌なのだ。

なんていうのかな、単なる真面目できちんとした男がいい、というわけではなく、ふとした瞬間に見せる無防備だけど、しつけの行き届いた少年のような、そんな本質が見えちゃった時、その男に私の心は(いや、女の心は)ぐらっと揺らぐ

そんな事を考えながら、頼み直したコーヒーを片手に機内でぼうっとしていた私。

と、私の視界の隅の方で、何かが私をイライラさせ続けている。そんなに近くないところで、でもつづけさまに私の神経を圧迫するものがある。

なんなんだ?

目を上げて見回すと…
あったー! これだ。

斜め前のこれまたビジネスマン(こちらは50くらいかな)。

彼がパソコンを広げ、なにやら美しいモノクロ画像をいじっているのだが…その足がずーっと、小刻みに揺れていたのだ!

機内でパソコン
(C)Shutterstock.com

そーです。貧乏ゆすり(>人<;)

紺のジャケットにグレーのスラックス、いわゆる都会派ジャケパンスタイル。

見ていた(いや、修正してた?)画像はモノクロの風景写真。
オシャレ感満載なのに…うわー貧乏ゆすり、マヂ勘弁して~っ!

巷ではこの頃貧乏ゆすりは血流を良くするという理由から、「健康によい」動作として見直されているらしい。

しかし、あかーんアカンアカン!

その小刻みな揺れは近ければ振動まで伝わり、これくらい離れていてもその絶え間ない上下運動は人の神経をイラつかせるのだ!

人間の意識を超えた、無意識下での行動だが、こっちはもう、女子の気持ちをかなりげんなりさせる…

(そういえば電車の中で隣に座った男がずっと貧乏ゆすりをするのに耐えられず、にっこり彼に微笑みながら手で彼の腿を押してやめさせた、なんて猛者女子もいたなー)

こんな短いひと時の機内。
何気ない無意識の行動が人の気持ちのアップ&ダウンを左右する

普段から心も気も遣って頑張っているビジネスマンたち。
不詳クロシマ、心から尊敬、応援するのである。

ひとときの安らぎ空間、機内では自分らしく無防備でいてほしいけど、やっぱりだからこそ、最後まで素敵でいてほしい。

なんて見ず知らずの人たちにわがまま放題思いたい放題の女子目線を馳せた1時間半だった。

さてさて。

ひと仕事終えての帰りの空港。ゆっくりロビーで搭乗を待ってたら…

いたーっ!
そうです!またもや偶然、貧乏ゆすりビジネスマンがおるやないかっ!

近くに座りませんように…天を仰ぐ消費家クロシマだった。(>人<;)
#きっと男子は男子で女のこーゆー許せるとこ許せないとこたくさんあるに違いあるまい
#人の振り見て我が振り見直せだわ…

初出:しごとなでしこ

黒島美紀子 MKシンディケイツ代表

消費家・商業マーケティングコンサルタント
アパレル、セレクトショップ・百貨店を経て独立起業して早や10年余。数々のお買い物の実践と失敗を繰り返し、ファッション、ビューティ、グルメ、ライフスタイルの動向を消費者目線で考察。また、世界各地の商業スペースやブランドをチェック、消費活動を通じたマーケティングを行い、企業と消費者を結ぶ。


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Oggi5月号46ページに掲載しているアルアバイルのライトベージュのジャケットの値段に誤りがありました。正しくは¥49,500になります。
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