大人気! 2.5次元俳優 鈴木拡樹さんってどんな人?
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1985年6月4日、大阪府生まれ。2007年にドラマ『風魔の小次郎』で俳優デビューして以来、ドラマ、舞台などで活躍。2008年に舞台『最遊記歌劇伝 –Go to the west-』で初主演(玄奘三蔵役)を務める。以降、『弱虫ペダル』『戦国BASARA VS Devil May Cry』『刀剣乱舞』など話題作に出演。8月24日に開幕舞台『煉獄に笑う』で主演を務めたほか、11月には劇団☆新感線の舞台『髑髏城の七人 season月』に出演予定。
■1:いつも応援してもらっているので、次は僕が「頑張ってください」ってお仕事してる方に返したい
――俳優デビューしてから10年。現在は2.5次元舞台を中心に活躍中ですが、鈴木さんが感じている演技の魅力は何だと思いますか?
鈴木:僕が一番最初に舞台を観劇したとき、ただただ「生の圧倒感」というものに惹かれたんです。もちろん、テレビや映画のお芝居も観てましたし、そこで感動したりもしていたんですけど、生の感動というのは舞台ならではというか。役者さんと一緒に共有してるような時間は、テレビではなかなか味わえないものだなと思ったのが魅力のひとつでした。なので、自分もそこは大切にしようと思って、役者の活動を続けています。
――これまでで一番印象に残っているお仕事や作品は何ですか?
鈴木:キレイ事とかではないんですけど、本当に全部が印象的で。舞台では僕、本編ももちろんですが、カーテンコールを大事にしてるんです。同じ作品でも1公演1公演、入ってるお客さんも違いますし、こちらのアプローチというか、完成した作品自体も、実は日々変わってくるんですよね。そうするとカーテンコールでいただく拍手も変わってきて……。僕たちが舞台からお客さんに向けてストーリーだったり表現だったりをお届けするのに対し、カーテンコールは唯一、お客さんが一番オープンな状態で僕たちに表現してくれるもの。その瞬間っていうのは、やっぱりどれも忘れられない思い出だなって思います。
――ファンの方から言われてうれしかった言葉は何ですか?
鈴木:「頑張ってください」ですね。それは、口で言われるというより、いただいた手紙に書いてくださってる方が多いんですけど。でも、実際にお目にかかったことのない方から「頑張ってください」と言われることって、なかなかないような気がするんです。この職業特有というか。だから、イベントとかで直接みなさんにお会いできるときには、逆に僕が「頑張ってください」って、お仕事してる方に返したいなと思ってるんです。
■2:ひとり焼き肉、ひとりお寿司、ひとり鍋…だいたい何でも1人で行けます
――舞台出演が続く鈴木さんですが、束の間のオフの日はどんなふうに過ごされていますか?
鈴木:僕、休み方がヘタクソなんですよ(笑)。現場でもよくそういう話になるんですけど、みんなはわりと旅行のプランを先に立てて、予約までしてから当日を迎えるらしくて。でも、僕はそういうの絶対しないですから(笑)。その日起きて、たぶんあと1、2時間でお腹が空いてくるだろうなって考えて。で、気になったお店に1人でふらっと行くこと多いです。誰か誘うにしても、やっぱり役者仲間だとみんなそれぞれ作品をやってるので時間が合わなかったりするし、それでも「空いてる?」って聞けばいんでしょうけど、そういう性格でもないので(笑)。もう、だいたい何でもひとりで行けますね。ひとり焼き肉、ひとりお寿司、ひとり鍋……最初はちょっと壁を感じてましたけど、今は全然。焼き肉はむしろ序の口で、ひとり鍋になってくると、ちょっと店員さんとの駆け引きが生まれます(笑)。でも、その壁を越えたらもう大丈夫(笑)。最近はそれが習慣化したというか、そんなふうに過ごすことで今日は休みだなぁって実感するようになりました。
――自分の性格を一言で表すと?
鈴木:人からよく言われるのが「不思議」なんですけど、自分では全然そんなことはないと思ってて。わりと単純だと思います。アウトドア派かどうか? 全然。基本インドアだと思いますね。外食しに行くのは、ただお腹が空くから食べに行ってるだけなので(笑)。それをアウトドアと言ってもらえるのであれば、毎日出てます(笑)。
――みんなが知らないご自身のギャップはどこだと思いますか?
鈴木:「不思議」にも通じることで、僕を知ってくださってる方によく言われるのが、家で宙に浮いてるんじゃないかって(笑)。そういう方にとっては意外じゃないかなと思うんですけど、宙には浮いてません(笑)。……これ、僕を初めて知ってくださる方にとっては、何言ってるんだろう?って感じですよね(笑)。
――先日閉幕した舞台『煉獄に笑う』(れんごくにわらう)も大盛況のうちの終了しました。稽古での思い出は?
鈴木:今作では、僕自身は共演したことがあるメンバーも多いんですけど、はじめましての方もいて。そういう方と会話しながら徐々に関係性を築いていくのは新鮮で楽しいなって思いました。その人がどういう性格なのかとか、どういうアプローチのお芝居をされるのかとか。とくに最近では主演もやらせていただくようになって、座組みの人間がどういう人かを知っていることもすごく大切だと思ってて。座組みって、一丸となってみなさんに作品をお届けするものなので、それぞれの魅力が光ることが、一番の強みになると思うんですよ。そう考えると、役者たちの個性を把握しておくことによっていいパスができるから、知らなきゃいけないなって思います。それに、知れば知るほど、みんな面白い人ばかりですからね。
――今作で鈴木さん演じた石田佐吉は羽柴秀吉(のちの豊臣秀吉)への忠誠心に厚い人物。そんな石田のように、鈴木さんが忠誠心を持つ存在はありますか?
鈴木:「殿のために命を落としてまで」っていうのは、今の時代背景的に難しいですけど、僕もわりとそっちのタイプだと思うんですよ。例えば、すごくかわいがってくれた先輩や、僕にこういう役をやらせてみたら面白いかもしれないとはじめに思ってくれた企画や制作のプロデューサーの方たちなどは、いつも大事に思っています。それは事務所に関しても同じです。昔から一緒にやってきたスタッフ、メンバーがいるので……。僕、そんなに欲が強い人間ではないんですけど、事務所が大きくなるために頑張っていかなきゃなっていう、協力体制というのは常に持っていますね。忠誠心というより、愛情とか責任感とか、そういうものはすごく感じています。
■3:圧倒的に包み込むような世界観を舞台で堪能してほしい
――最後に、2.5次元の魅力を教えてください!
鈴木:僕がこれまでいろいろ参加してきて、こういうのがあるから2.5次元は楽しいと思えるポイントは、原作では描かれなかった部分を表現できること。今回も唐々煙先生の漫画が原作で、先生が連載していた当時ももちろん100%の想いで描かれているんですが、もしかしたら数年経って思い返してみると、あのときこういうのを入れればよかったって……。そういうの、役者でも結構あるんですよ。あのときはこうしたけど、感情の表現をちょっと変えてみたいなとか。そんなふうに、後から気づいたことを表現できるのが2.5次元というか。原作ファンの方も知らない、実は先生が描きたかったかもしれないことを表現できるチャンスが、この舞台にはあるんですよね。それから、ドラマや映画はあんまり2.5次元とは言わないですけど、原作が漫画とかアニメという点では同じで。その場合は映像の力を駆使して、普通の人間ではできない身体表現を描いたりするのが魅力の一つだと思います。それが、舞台では、圧倒的に包み込むような世界観の作り方をするんですよ。なので、お客さんは空間全体、360度全部、その作品の中に入っていただくことが可能です。それは舞台でしか味わえないもの。僕が思う2.5次元の圧倒的な魅力は、そこだと思いますね。少しでも興味を持たれたら、ぜひ会場に足を運んでもらえたらと思います!
ファンの間では、役が憑依したような演技に定評がある鈴木さん。そんな鈴木さんの演技とともに、全身で作品を体感できる「2.5次元」から、ますます目が離せません!
舞台『煉獄に笑う』の公演DVDの発売が決定(9月17日までの限定予約)!
あの感動を再び! 舞台『煉獄に笑う』の限定予約版が発売になります。こちらは、大阪公演アフタートーク(全2回)(予定)を封入予定。受付は9月17日までですので、すぐにオンラインショップをチェックしてくださいね。
【詳細】
販売価格(税込):8,964円
発売日:2018年2月7日
予約期間:2017年8月25日〜2017年9月17日
【特典】
ボーナスディスク:
●アフタートーク集(予定)
●顔合せ風景(予定)
●稽古場風景(予定)
●舞台稽古風景(予定)
●百地丹波役(Wキャスト)吉野圭吾ver.ダイジェスト映像(予定)
※ゲネプロの模様を収録したものです。
※百地丹波役は角川裕明となります。
限定予約:スペシャルディスク(計3枚組)
●大阪公演アフタートーク(全2回)(予定)
大阪公演アフタートーク(全2回)が封入された限定予約版はなんと、スペシャルディスク(DVD1枚)付きです。
※東映ビデオオンラインショップでの予約受付終了後は、通常版のみの予約・販売になります。
予約ページはこちら
文/片貝久美子 写真/小嶋淑子
初出:しごとなでしこ