美人の友達がいることをアピールする女性心理は男性に理解されない
かつてこの「しごとなでしこ」上で、美人の女友達との2ショットを自慢するLINEアイコンの心理についてご紹介しました。
この心理、女性にとってはごくごく当たり前のことだったりするのですが、男性にとっては「なんで?」と思うことが多いのだとか。
アイコンに限らず、こんな場面、セリフに遭遇することはありませんか?
「私の友達って美人ばっかりなんだよね」(だから何?)
「美人以外、友達にしたくない」(お前はどうなんだ?)
「合コン? いいよ。私の友達美人ばっかりだから期待しててね」(は、はい。聞いてないけどラッキー)
そうなんです。聞かれてもないのに美人の友達がいることを執拗にアピールする女性の存在は、男性にとっては謎でしかありません。そしてその手の女性は世の中とても多いもの。
実はかつての私もそうでした。
聞かれてもいないのに、「私の友達は美人だ」と自慢しまくっていたのです。そう、<自慢>と心のどこかで認識していたのです。
女同士ならわかりますよね。美人の友達が多くいることは、女性の社会においてはある種の<勝ち>なのです(自分はブスでも)。
しかし男性で「俺の友達はイケメンばっか」と自慢する人はあまりいませんね。この違いはなんなのでしょうか。
それは女性と男性の性差に他なりません。
男女間ではコミュニティに属するという行為に対する価値や意義が異なる
かつて人類は、狩猟に出かけた男性の留守を守り、そこで女性だけのコミュニティを作っていました。
よく言われていることですが、女性の<コミュニティを形成する能力>は男性と比べて高いものがあります。
それは死活問題だったからでしょう。
しかも上位コミュニティに属していれば、それだけ集団の中で価値を持てたのだと推察されます。
しかし男性は自分の能力が全て。どんなコミュニティに属そうが、影響をあまり受けないのです。
中学時代のこんなエピソードを思い出しました。
入学式の日に一目惚れをした男子がいたのですが、その後、その男子が見た目とは裏腹にイケてないグループに所属したことがわかり、一気に恋心が冷めたということがありました。
またクラスの中のイケてないグループに属していた女子が、実は密かに男子には人気があることがわかり、クラスの女子が男子に対し、見る目がないと怒りをぶつけたという出来事。
今思うと非常にくだらない話なのですが、このことは男と女の違いを端的に表していると思うのです。
つまりは女性にとっては、<どんなグループに属するか、ということもその人自身の能力であり魅力>として捉えるのに対し、男性にとっては<どんなグループに属そうが、その人個人の魅力には何も影響を与えない>ということ。
だから女性がどんなに美人の友達がいようが、男性にとってはただその事実を捉えるだけで、「美人グループに属すなんて魅力的な人だ」とは微塵も思わないのです。
もちろん美人の友達を求める女性はそんな狙いで美人を求めているわけではないのですが、潜在意識の中には必ずあると私は思うのです。
そのことに気づいてから、なんだか美人な友達がいる自慢をすることがとても惨めな気がして、ここ数年は一切自慢しなくなりました。
しかし思うのです。女は美人が好きな生き物だと。ひょっとしたら男性以上に美人が好きなのです。しかも雰囲気美人とかではなく、ガチ美人。
このことにはまだ謎が隠されていそうなので、引き続き美女好き女について考察を続けていきたいと思います。
初出:しごとなでしこ
吉田奈美 writer
女性誌を中心に、タレントインタビュー、恋愛企画、読み物企画、旅企画、料理企画などを担当。著書に『恋愛saiban傍聴記』(主婦の友社)も話題に。