「超低金利時代」と言われている昨今。だからと言って毎日の生活に変化があるわけでもないし。私たち女子の生活には関係のない話…と思っている人も多いかもしれませんね。でも「金利」に敏感になっておくと、トクすることもいっぱいあるんです。
私、元貧困女子ファイナンシャルプランナーの石川福美（いしかわふくみ）が、働く女性の立場から、お金のあれこれをお話しするこのコラム。今回は、金利の上下によってお金の貯め方は変わる、というお話です。「金利はお金のお給料」と言われる理由、確かめていきましょう。
銀行預金でOK？の理由1・銀行にお金を預けても増えない残念な時代
お金って本当はちゃんと働けるんです。もちろん、タンスの中に入れていたらサボって働きません(笑)。だからお給料はゼロ。1万円はいつまでも1万円のまま。つまり金利はゼロの状態です。
タンスにいる暇そうなお金にちょっと外に働きに行ってもらうことにします。たとえば、みなさんが普段、使っている普通預金に10万円を1年間預けてみましょう。ところが普通預金は驚くほど薄給！ 10万円が稼いできてくれたお金はわずか1円。思わずトホホ…となってしまいますよね。このときの金利はわずか0.001%でした。
気を取り直して定期預金に預けてみます。今度は、ちょっとはいい働き口のはず…。ところが10万円は1年たっても10円稼いできただけでした。金利は0.01%。普通預金よりいいとは言っても、残念ながらよく働いてくれたとは言えない数字です。
（※ちなみに少ない利息からさらに20%を税金として納税します…）
銀行預金でOK？の理由2・親世代との金利差は760倍！
ところで、みなさんはお父さんやお母さんから「お金は銀行に預けておきなさい！」と口を酸っぱくして言われた経験はありませんか？ 銀行に入れておけば、自動的にお金は増えていく。だからまとまったお金ができたらとりあえず定期預金へ入れなさい！ そうすれば安心だから！と言われて育った方も多いのではないでしょうか。
それもそのはず。日本にはかつて高金利の時代がありました。5%、6%は当たり前。1990年の金利は驚きの7.6%！ まさにOK！ バブリー！な状態だったわけです。
さて、景気よく100万円を10年間預けてみましょう。
1990年ならあれよあれよという間に、10年後には2,086,334円と2倍以上に。これが2016年の金利0.01%だと1,001,000円。たった1,000円のプラスです。
このように私たちの親世代は銀行預金がお金のいい働き口でした。残念ながら今は銀行に預けていてもお金はほとんど増えません。だからといって諦めてはいけません。銀行以外にもお金が働ける場所はたくさんあります。
頑張ってあなたが働いて稼いだお金です。もうひと働きしてもらうために、金利を意識して、いろいろな金融商品をチェックしてみることをおススメします。
初出：しごとなでしこ
ファイナンシャルプランナー 石川福美
貧困女子出身のアラサーファイナンシャルプランナー。定期的に開催している女性限定セミナーや、各メディアなどで、自身の経験からくる効率的な将来対策・万一のリスク対策の必要性について、多くの女性へ向け発信している。さまざまな金融商品を組合せることによって、“今の充実”と“将来の安心”のバランスを考えたライフプランニングを目指す。株式会社クレア・ライフ・パートナーズ所属。
