最近、恋バナしてますか?
アートとともに暮らす、とか、ハローサンシャイン、とか
このところ、やたらおしゃれなキーワードばっかりあげていたので、そろそろ忘れられているかもしれない。「素」の私という人間を。
いやもう、
だらだら→仕事→だらだら→飲み→寝る、を繰り返す平日。
そして週末は友達とだらだら過ごす。そんな反省な毎日が私の「素」。
ということで、週末はケイコさんと女二人のまったり2泊3日のフツー合宿。
そうです、でもこんなだらだらな女子合宿が私の癒しでもあるのです。
食材買って、家にこもって、色々食事を作って、あとはひたすら飲む。飲む。
そんな2日間。空いたワインのボトルが次々と並ぶ。
もちろん、そんな2人のおしゃべりのトピックスは…恋バナ!。
そりゃぁ女子たるもの、胸の奥がぎゅっと詰まるような、あのドキドキ感はいつでもいくつになっても味わいたいもの。
出会ったあの人の、ふとした仕草や物腰に
『あれっ?』と感じる、
これから始まる恋の予感。
そんな新しい恋の始まりについての恋バナは、
話す方も聞く方もキュンキュンするのだ!
と、言いたいところなんですが、現実はそんな甘くない…
ネタがなーい!
_| ̄|○
出て来るのは仕事の愚痴ばかり。
しごとなでしこの皆さんもそれに共感しませんか?
“このごろ全く出会いなんてない!”ということに。
ルーティンとは恐ろしいものだ。
何気ない日常がある、と言う幸せは、裏を返せば、新しいドキドキや出会いもそこにはない…と言う、目の前が真っ暗になるような悪夢でもあるのだ。
あかんあかん!
と、いうことで。
新しい出会い(いや必ずしも恋だけでなくてね、友達としても♪)でも見つけるか。
出会いを求めてやってきたのは…竹やぶの中
訪れたのは、千葉はいすみ市。
なぜここに来たかというと…私の友人の友人に会うため。
前情報としては、彼は陶芸家であり、大工。
そして古民家を改造中という。
今回の我々女子チームのベースから車で30分も行った所だったこともあり、
『古民家見てみたいですー』の私の軽いお願いに、すんなり快諾いただいたのだ。
そりゃ陶芸家であり大工だもの。無骨で腹にたまる土産がいいってもんだろう!(一人で納得)
ってことで、途中でみつけたおしゃれなパン屋で“ソーセージ入りバゲット”を購入。
竹やぶに囲まれた、広い敷地に車のわだちが誘うようについている。
草をかき分け、車で進むと…目的地到着。
でたー
古民家出現!
まだ春浅いというのにTシャツ一枚でむしろ汗ばんでる陶芸家、(いや大工か?)浜名さんが出迎える。
昔は原宿でお店を営んでいたという彼。
なんでも、昔の農家で長いこと放置してあったものを引き取って、自分の陶芸作品のギャラリー兼、撮影などのスタジオとして利用するため、自分で(!)改装中らしい。
友達の古ーい友達(それもクラブの遊び仲間だったらしい)なので、私とは初対面。なのに気さくに家を連れて回ってくださる。なんて優しいんだ!
まずは北向きの一番綺麗に光が入るスペースに早速の巨匠の作品。
素人目に見てもすばらしい。
“今は海外のお客様がとても多い”とのこと。
この迫力、この完成度。確かに頷ける。
そんな傍、古民家も自分で修復。
“朽ちた柱を取って、修復して、昭和のガラスを見つけて、枠も見つけてはめて使えるように”
そんなことを全て自分で行ってしまうなんてー
(絶対無理だ、私の周りのメンズだと)
今は土壁を修復中。
土壁に使っていた土と藁をそのまま丁寧にこそぎ落とし、土台を修復し、そしてまた塗り壁に仕上げる。
何も捨てないでとっておく。壁も板も柱も。朽ちてても絶対修復したら使えるし、むしろ今これだけの素材を見つけるのは、至難の技だから。素敵なアーティストの母娘が塗り壁のお手伝いをしていらした。
裏庭の奥はきれいな竹やぶ
ちいさなせせらぎもあって。
筍がそろそろ芽吹く時。次回は絶対、筍掘りにきますー
案内する道すがら、ビニールを見つけるとすぐに拾う浜名さん。
“農家だったからもう所構わずビニールとか捨ててるんだよね、前にすんでた人。僕はとにかく自然のものだけにここをしたいんだよね。”
そして自分の作品の失敗?作がそこここに。
これもまた、雰囲気よい!
ここにテント張ったり、夜にライト照らして音楽演奏したり、
なんかこれからの季節、集まってゆったりするのには天国のような場所だ!(遠いけどね)
“とにかく文明の利器トイレを設置したら、もう来週にはソフトオープンだな”と呟く浜名さん。
って…全然出来上がって住める感じじゃないじゃーん!!!
と思ったが、ここは住むというよりはギャラリー兼スタジオ。
だからこのままの朽ち果てた感じを活かしてすこしずつ修復しながら
外人さんなどにお貸しするそうだ。いや、ここは本当の日本の昭和初期の世界。
ところで、ずんずん先を行って案内してくれる浜名さんはちょっと土と埃の匂いがした。でもなんかこういう自活能力のある人が頼もしい。
全くだれかが良いことを言ったもんだ。“もしもの時に、パソコンだけやってても生き延びられないけど、農夫や漁師なら生きられる!”
本当に今、文明の利器に囲まれて過ごしていると災害時とかに我々は右往左往するハメになる。
やっぱり自分でそういう時も生き抜く能力をつけるのも大事だが、浜名さんみたいなサバイバル度の高い男子に惹かれるなー。
やっぱり女子はこういう事に“オス”としての尊敬を感じるんだよなー
なんかそう思い始めている女子が増えてる気がする今日この頃。
帰りの車の中で隣のケイコにそう呟くと
“あたちはできたらパソコンもサバイバルも両方できる人がいいー”だってさ。
#筍掘りに行かなきゃ
#浜名さんすみませんダシにして
#サバイバルとDIYが気になるこの頃
初出:しごとなでしこ
黒島美紀子 MKシンディケイツ代表
消費家・商業マーケティングコンサルタント
アパレル、セレクトショップ・百貨店を経て独立起業して早や10年余。
数々のお買い物の実践と失敗を繰り返し、ファッション、ビューティ、グルメ、ライフスタイルの動向を消費者目線で考察。
また、世界各地の商業スペースやブランドをチェック、
消費活動を通じたマーケティングを行い、企業と消費者を結ぶ。