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LIFESTYLE

2016.10.23

「そうだ、外国人いこう!」国際結婚の理想と現実1|新・香港ガイド

香港在住のスーれいなさんが「香港の今」を伝えてくれる連載です。前回の記事はこちら

アジア系アメリカ人の夫と結婚、香港に行くまでのお話

私の夫はアジア系のアメリカ人です。香港に移り住む前に、東京で出会いました。 名前も欧米の名前で、わかりやすくいうと、ケイン・コスギさんのような感じです(彼ほどカッコよくはありませんが)。仮にスティーブとしましょう。スティーブは見た目はアジア人ですが、アメリカ生まれアメリカ育ちで、日本には留学をきっかけに10年ほど住んでいました。

01

(写真/ダンナさんの実家はロサンゼルスです)

よく、「どこで出会ったの?」とか、「国際結婚って、どう?」聞かれるので、主人と会ったきっかけ、理想と現実をお話ししたいと思います。香港とは全然関係ないですが(笑)、国際結婚を考えている方や、外国人とお付き合いされている方の参考になれば幸いです。

「そうだ、外国人いこう」

スティーブと出会った時、私は31歳でした。甘いはずのサーティワンにもかかわらず、出版社で働いていたので、実際の生活は激務を極め、若手ADのように会社でイスを2つくっつけて寝ることもしばしば。

毎週のように、もはやサークル活動のようにしていた飲み会も、28歳くらいからサーっとものすごい引き潮で誘いがなくなり、「私はこのまま、一生仕事だけで、一生一人なのではないか?」とういう漠然とした不安に襲われました。

その時ちょうど合コンや婚活の取材をしていて、個人的にも興味津々で資料のために本を読んでいたときに、こんな一節が目に飛び込んで来たんです。

「今まで恋愛対象でなかった人を見直してみましょう」。

なるほどー! これには膝を打ちました。つまりは、出会いは母体を増やせば広がるってことだよね!?と。自分に置き換えてみると、対象じゃなかった人…つまり、年下や外国人とかかぁ、と気付きました。それまでは「結婚は日本人とするものだ」と勝手に考えていましたが、いわゆる固定観念ってやつですね。フランスはワインと同じで、年齢を重ねるほど女性もステキと思われてるらしいし、いいかもね!と、それ以降、視野を広げて生活することを心がけてみたところ…。

運命のお誘いメールが

その日は土曜日。早朝集合で撮影を終えて、これから帰ろうかなーとしていた午後3時くらいでした。帰国子女の友人、I子ちゃんからメールがあり、「ハロー、今日7時から友人の家でホームパーティがあるんだけど行かない?」とお誘いが。当時、〝人の誘いは断らない〟ことを信条としていたので、「行く行く♪」と音速で返事。そのあと6時半くらいにI子ちゃんと待ち合わせをしたときに、I子ちゃんがこう言っていました。「実は誘ってた友達にドタキャンされちゃったの! 来てくれてよかった~」。つまり私は予定されていない、単なるピンチヒッターだったわけです。と言うと、みんな「わ~、それって運命だね♥♥♥」と言ってくれるのですが、当事者としては、運命感はZERO〜♪でした。

ホームパーティのお家に着くと、ホストの人が迎えてくれました。それがスティーブです。

彼の第一印象は「わー! 普通のおじさんだ!」です。

というのも、出版、ファッション業界にいるおじさんは、皆見た目も若く、おしゃれにも気を使っています。前の会社の男性編集長は、透明のジェルネイルをしていました。なので、おしゃれに無頓着なスティーブ(少し毛は薄め)は、私の目にはたいそう新鮮に映りました。さらに当日の彼の服装は1000回くらい洗濯してそうな、着倒した、もとい、いい味の出たポロシャツ。too much オシャレな男性ばかり見ていたので、その「オシャレに興味ない感」は好印象でした。結婚してわかったのですが、彼にとってはそのくたびれたポロシャツが勝負服だったらしいです…。

後日、スティーブからメールが来ました。「ハイ! この間は来てくれてどうもありがとう! また遊ぼうね!」。このとき、一瞬、私はなぜスティーブが私の連絡先がわかったのかを全然わからなかったのですが、どうやら私が名刺を渡していたようでした。

外国人のパーリーは、勝手にピンポンなしで入ってきて、勝手に出て行くようなフリースタイル。当日は多分総計25人くらいいたはずです。仕事終わりで名刺を持っていた私は、きっと、ここぞとばかりに、手裏剣のようにまき散らしていたことでしょう(笑)。で、そのまき散らした人たちの中にスティーブもいたのです。

そして、スティーブからの最初のメールに「もちろん! また遊びましょう♪」と音速で返事をしたことから、毎週彼が誘ってくれるようになりました。

外国人の「付き合う」ってどこから?

彼と話をしていて、いい意味で驚いたのが、女性に対する考え方の違いでした。「私なんてもう若くはないから」といった発言をすると、スティーブが「何言ってるの? 女性は30代からが、ずっと魅力的じゃない! 30代は仕事もできるし、経験も賢さもあって、20代よりずっといいよ!」と。「アメリカにはDelayed Gratification(※ごほうびを得るために、目先の欲求を自己管理する能力の意味)という言葉があってね、勉強や仕事をがんばってきたんだから、恋愛は今からでいいし、大人だからずっと今の方が素敵だよ」。スティーブにそう言われて、「女房と畳は新しい方が良い」ということわざがある国で生きてきた私は、アメリカの風を感じました(笑)。

余談ですが、外国人の人と仲良くしてると言うと、「外国人てどこから付き合った感じになるの?」と聞かれることもしばしば、でした。いろいろ答えはあるかもしれませんが、私は結局、国や人種は関係なく、「自分がどうしたいか?」だと思っています。もちろん外国人のほうがスキンシップも多いし、曖昧そうな気がしないわけでもないですが、聞きたかったら本人に聞けばいいし、日本人でも「付き合おう」とはっきり言ってくれる人とそうでない人がいると思うので、そこは変わらないかと。

私自身は、次付き合う人と結婚したいと思っていたので、スティーブにいちばん最初に宣言しました。「あなたにとって、私は若いかもしれないけれど、日本社会での私は若くないと思っています。結婚もしたいと思っているので、真剣ではないなら他に行ってください」と。仲良くなった人を今失うのは、怖いし、辛いけど、それは短期的な話で、長期的に見たら、長く付き合って別れる方が痛手。結果が出ないなら、今去ってくれる方がずっといいと思ったんです。

で、宣言した結果…。「いいえ、真剣に考えております」とのお返事だったので、晴れて結果にコミットする付き合いとなりました!

「そうだ、外国人いこう!」国際結婚の理想と現実2 につづく

初出:しごとなでしこ

スーれいな 香港在住エディター

モード系、コンサバ系のファッション誌の編集を経て、フリーエディターとして活躍中。国際結婚を機に香港に移住し、現地で地元フリーペーパーに執筆や、日本の女性誌のライター、翻訳を行う。只今、ノマド海外ライフを送りながら、二歳の娘の育児に奮闘する日々。


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