皆様、こんにちは。『一般社団法人 女性のための快適住まいづくり研究会』代表の小島ひろ美です。
前回のコラムでは「マンションを購入する女性が増えている理由」についてお話させていただきました。今回は「マンションは、欲しいけど給与は少ないし・・・何から始めたら?」という方のためにマンション購入の近道について役立つ情報をお話させていただきます。
まず、どのような女性がマンション購入を実現しているのでしょうか?
私が代表を務める「女性のための快適住まいづくり研究会」で実際にマンションを購入された会員にアンケートを実施したところ、マンションを購入された方の中には派遣社員や契約社員などの非正規社員として働いている方が多くいました。
アルバイトとして働きお母様のパート収入と合わせてローンを申込み、マンションを購入している方もいます。
「貯金もないし、新築は諦めて中古で我慢しよう」と思っている人が多いようです。
しかし、いつも私は「貯金のない人ほど、新築マンションを買いなさい」と言っています。その大きな理由は、次の3つです。
1つ目の理由は、“中古マンションは購入時に余計な費用がかかる”
中古マンションは購入する時、不動産会社に仲介手数料として、売買価格の3%+6万円に消費税を足したお金がかかります。
2,500万円の中古物件の場合、消費税(8%)込みで87万4,800円となります。
これに対して新築マンションなら、仲介手数料は必要ありません。新築の場合、諸費用は売買価格の5%程度で、しかもマンションが完成する1ヵ月前までに支払えばよく、その間に貯金もできます。
それに対して中古は仲介手数料も含めて売買価格の10%程度かかり、契約と同時に半分、残りは引き渡し時になります。つまり諸費用分の現金が、今ない人は中古が買いづらいのです。
2つ目の理由は、“住宅ローンの審査は、新築が有利”
住宅ローンの審査では、購入する物件の資産価値も査定されます。今は、都心・駅近などの新築物件では資産価値も高いので、本人の収入がそれなりにあれば100%のローンを組むことも可能。
中古物件では建物が古くなっている分、担保評価が下がるので、100%のローンは組みにくい場合もあります。
3つ目の理由は、“中古マンションはリフォーム費用が掛かる”
中古物件は、床や壁に傷や汚れなどがあるので貼り替えや専門業者によるクリーニングが必要。また、キッチン・トイレ・洗面化粧室・バスルームを最新の仕様設備にしようとすれば合計500万~1,000万円のお金が掛かる可能性があります。
リフォームも合わせると新築より安いわけではなくなってしまうかもしれません。
今なら、賃貸の敷金・礼金・手数料合わせて貯金が100万円ある人でしたら、新築マンションが買えるかも!? ですので、貯金の少ない人こそ過去最低の住宅ローン金利の今、現金の支払いが少なくてすむ新築マンションを買うべきだと思います。
第3回のテーマは「マンションの“買い時”とは」。近日公開!
初出:しごとなでしこ
小島ひろ美 一般社団法人 女性のための快適住まいづくり研究会 代表
1957年福岡県生まれ。関西学院大学商学部卒 ライフスタイル・コーディネーター、宅地建物取引士、相続診断士 。26歳の時にマンション購入で苦労した経験をいかし、“女性がマンション購入の夢を実現できる世の中にしたいと”と1991年に研究会を設立。以降、「女性のためのかしこいマンション購入術講座」で、今までに8万人以上の女性たちに700回以上の講演を行いながら、25年間に渡り女性のマンション購入を応援し、第一線で活躍中。著書「シングル女性の㊕マンション選び」(講談社)、「元気になる!幸せマンション購入術」(アスコム)、他多数。
http://www.kaiteki.gr.jp/