〈地中海沿岸の旅〉
近頃日本でも流行りつつある、ナルギレ。日本ではシーシャを呼ばれることが多いのだけど、本場こちらではナルギレと呼ばれる、水パイプ。
薄暗い店内で顔をしかめつつ、ぶっファーしている客多い日本と違って、こちらは健康的に明るくぶっファー。
マシンもマシンでいろいろある。やたら水をいれる箇所が大きいタイプや全体的に巨大「おれ吸ってるぞ―!」アピールがものすごそうなタイプはお金持ち高級リソートのプールサイドで見たもの。
やはり金持ち同士マシンの大きさで見栄を張り合うため?にしてもプールサイドでナルギレ。その感覚が羨ましいと思うわ。
町中のカフェでもチャイ(お茶)とぶっファーありだし・・・
すげぇ煙じゃん!と行ってみたら、しかしこれは豪快に火を吹くなにかのパファーマンスだった。これはこれで面白いのでしばし鑑賞。地中海ビーチフロントのメンズパフォーマンスショーだが、これをこのエリアで行うのに相応しいのかどうかは、正直微妙。
魚市場&フードコート後のクラブでもぶっファー可能。
「日本人も初めてだが、ナルギレをやる日本人もいるのか!?」と出てきたクラブ店員から大歓待だ。
「どうだ!」
凄い感をアピイールする店員に負けじと吹かすも、
やはり本場の奴らには叶わないわ。
こんな奴らもオレも好みのフレーバーは「アップル!」と気が合う。
ナルギレに合うドリンクは当然ラク。
調子に乗って飲んでいたら意外に高いじゃん(一本約2000円位~)。
「しかしうちのはただのアップルじゃないぞ!ここを見てくれ」
と自慢気にアピールする箇所を見ると、ほほー氷入り!
このタイプは初めて。口の中にひんやり感とアップル感が融け合うの感覚が新鮮。
「さらにここも!」と本物アップルのスライスを飾り付け、本物感アピール。
まぁたしかにこんなことをしてナルギレをやる奴はいないと思うけど、これもライバル店に差をつけるための差別化ってやつか。
ナルギレをやる者同士、ぶっファー感が高いつまり煙をどれだけ多く含んで吐き出すか。その量によって「こいつのほうが上」みたいな感覚がある。
「まぁ日本人にしては立派だ」
と慰められ最後は記念写真、はいポーズ。
いつかまた会おうぜぃ!
〈地中海沿岸の旅はつづきます〉
協力/Turkish Airlines
撮影/中島正男
初出:しごとなでしこ
山下マヌー Manoue Yamashita
雑誌編集者を経て旅行コラムニスト/作家に。渡航回数300回超、著作56冊超!!
Travel columnist&writer after a magazine editor.
Over 300 times to foreign travel, and over 50 books of the copyright so that work.