たとえばトレンドをこれみよがしに着ている人。ベーシックが無難にまとまりすぎている人…どっちも素敵じゃありません。今どきのシンプル美人は、流行をさりげなく見せるための絶妙な「足し引きバランス」を心得なくては! その極意をエディター三尋木奈保が探ります。
「03:カジュアルすぎない」
力が抜けているけどご近所風じゃない…。さりげなく洗練して見えるのはなぜ?
休日スタイルは、カジュアルすぎない大人のこなれ感を目ざしたい。ちょっと辛口なのが今旬。ニット¥28,000(八木通商〈ルトロワ〉) パンツ¥15,800(ホリデイ〈HOLIDAY×Dickies〉) ストール¥13,000(アルアバイル〈マニプリ〉) バッグ¥169,000(J&M デヴィッドソン 青山店〈J&M デヴィッドソン〉) 靴¥46,000(ビームス ハウス ウィメン 銀座〈ペリーコ〉) 時計¥640,000(ブライトリング・ジャパン〈ブライトリング〉) サングラス¥24,000(ミラリ ジャパン〈レイバン〉) ピアス¥13,000(ココシュニック オンキッチュ有楽町マルイ店〈ココシュニック オンキッチュ〉) リング(P.102)[中指]d¥40,000・[薬指]¥18,000(ココシュニック)
「ゆるカジ」は卒業! ドライなかっこよさを緻密にトッピング
「カジュアルすぎない」ってこういうこと!
今の時代、休日カジュアルもきれいめ&辛口が信条です。「こなれているけどカジュアルすぎない」を狙うには、全体のシルエットを以前よりもすっきり整えて、ドライなかっこよさを差し込んでいくのがポイント。ゆるシャツ×ボーイフレンドデニムは賞味期限切れと心得て。
Check1
今年はデニムの代わりにチノパンを。一瞬で「旬をわかってる人」になる!
休日カジュアル=デニム一択では、おしゃれの幅は広がりません。今年なら、ブームがきているチノパンにぜひトライを。これだけで「旬の感じ」が急上昇。もともとトラッドなアイテムだから合わせやすく、デニムよりきれいめなカジュアルが簡単に手に入ります。
▲センタープレス入りがはきやすい。
Check2
ドライなカーキニットはざっくり編み&ノースリーブで抜け感を出して
チノパンのベージュを大人っぽく引き立てるカーキのニット。これがハイゲージだとカジュアル感が妙に抑えられてしまうから、ざっくり編みで適度なラフ感をプラスして。さらに柄ストールを〝アフガン巻き〟してきれいめなインパクトを重ねると、着こなしに深みが。
Check3
ポインテッドのフラット靴で「気張ってないけど、ちゃんとおしゃれ」を主張する
足元はスニーカーよりフラット靴が気分。大事なのはポインテッドトウを選択すること。小さな面積だけれど、カジュアルを大人っぽくする役割は大きい。マットゴールドなら、「着こなしになじみつつ印象を締める」という唯一無二の効果もあり。一足あると絶対重宝します。
Check4
大ぶり時計と極細リング。カジュアルのときこそ効く、緻密な手元レイヤード
休日カジュアルにメンズライクな時計…は、おしゃれな人の定番テクニック。さらにその先をいくのが、極細のリングを合わせるレイヤード。大胆さと繊細さを交互に効かせた手元は、かなり上級のおしゃれ感。リングは線に見えるくらいの思いきった細さなのが大事です。
Check5
最後にレザーの白バッグできれいめな迫力を加えて
ベージュ×カーキと、服の色合わせはマニッシュ感が強いから、最後に白バッグでクリーンな印象を加えると、「カジュアルすぎない」バランスはコンプリート。小ぶりじゃなくて大きめなのが、大人カジュアルに必要な要素…「リッチな迫力」につながります。
解説:エディター/三尋木奈保
シンプルベーシックを得意とする人気エディター。奇をてらわない、それでいて細部までこだわりのある着こなし提案に多くのファンが。コラボアイテムも発売するたび大好評。
●この特集で使用した商品の価格はすべて、本体(税抜)価格です。
2017年Oggi10月号「思わず二度見! 素敵なシンプルって“◯◯すぎない”ことなんです」より。
撮影/倉本ゴリ(Pygmy Company/人物)、坂根綾子(静物) スタイリスト/渡辺智佳 ヘア&メーク/笹本恭平(ilumini.) モデル/小林サラ 構成/三尋木奈保
再構成/Oggi.jp編集部