たとえばトレンドをこれみよがしに着ている人。ベーシックが無難にまとまりすぎている人…どっちも素敵じゃありません。今どきのシンプル美人は、流行をさりげなく見せるための絶妙な「足し引きバランス」を心得なくては! その極意をエディター三尋木奈保が探ります。
「04:甘すぎない」
優しげでフェミニンなのに、ちゃんと大人っぽいのはなぜ?
〝甘育ち〟さんのこれからの課題は、「かわいい」を「大人の甘さ」にどう変換するか。甘すぎないきれいめバランスを考えたい。ブラウス¥23,000(FUN Inc.〈 THE IRON〉) スカート¥56,000(ビームス ハウス ウィメン 銀座〈マディソンブルー〉) バッグ¥19,000(ロウェル シングス ルミネ新宿店〈ポップコーン〉) 靴¥27,000(ファビオ ルスコーニ 六本木店〈ファビオルスコーニ〉) ピアス¥13,000(NOJESS) モチーフをつなげたブレスレット¥29,000・ビーズ状の2重バングル¥48,000・リング¥30,000(ココシュニック) ベアトップ/スタイリスト私物
素材感、スカート丈、肌見せで一歩大人の「あか抜けた甘さ」を計算して
「甘すぎない」ってこういうこと!
30歳になったら、今までのフェミニンも大人バージョンに更新しましょう。とはいえ無理して甘さを排除しなくていいんです。持ち味の女らしさはキープした上で、「あか抜けた甘さ」を目ざしたい。アイテム自体をいきなり替えなくても、素材感やスカート丈の微差で洗練度アップは十分可能!
Check1
ブラウスはとろみ素材を、スカートはひざ下丈を。王道の組み合わせも微差の更新で大人仕様に
ふんわりブラウスはコットンからとろみ素材へ、Aラインスカートはひざ上丈からひざ下丈へ――この切り替えだけで、甘さがかなり洗練されます。ネイビー×白と、コントラストの効いた寒色配色なのも大人見えのポイント。スカートはギャザーよりもタックのほうが今旬です。
Check2
胸元の肌見せディテールに注目。ワンポイントの辛さで印象がぐっとあか抜ける!
近寄ってみるとこのブラウス、胸元にスリットが。ぱっと見の服の組み合わせはフェミニンだけど、ディテールが1か所だけ辛め。このさじ加減が「あか抜けた甘さ」の本懐。
Check3
スウィートだけど程よく主張のあるジュエリー使いを考える
大ぶりのバングルをいきなり効かせるのではなく、あくまで華奢ジュエリーの範囲内でワザを魅せて、フェミニンスタイルの「丁寧な感じのよさ」を生かしたい。モチーフの異なるブレスレットとバングルを重ねて、ピンクシェルのリングをひとつ…繊細でこだわりのある手元バランスが完成。
Check4
ブラウスが大人めだからピアスは王道の甘デザインでかわいげを盛っておく
ピアスはひと粒パールでもいいけれど、ここでもうひと押し。ブラウスがネイビーのとろみ素材で大人めだから、花モチーフのピアスでかわいげをトッピング。大人が、あえての甘さを楽しんでいる――そんなふうに見えたら成功! 甘ピアスも揺れるデザインなら今っぽい。
Check5
つま先がシャープなら、カットワークのフェミニンパンプス も子供にならない
靴&バッグも甘さがトゥーマッチにならないよう気を配って。カットワークパンプスはポインテッドトウですっきりと。ピンクのバッグはリングハンドルでモダンさを加えて。
解説:エディター/三尋木奈保
シンプルベーシックを得意とする人気エディター。奇をてらわない、それでいて細部までこだわりのある着こなし提案に多くのファンが。コラボアイテムも発売するたび大好評。
●この特集で使用した商品の価格はすべて、本体(税抜)価格です。
2017年Oggi10月号「思わず二度見! 素敵なシンプルって“◯◯すぎない”ことなんです」より。
撮影/倉本ゴリ(Pygmy Company/人物)、坂根綾子(静物) スタイリスト/渡辺智佳 ヘア&メーク/笹本恭平(ilumini.) モデル/小林サラ 構成/三尋木奈保
再構成/Oggi.jp編集部
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