モヤモヤした気持ちに応える「キャリア本」4選
常に悩みが尽きない働く私たち。「正解」ではなく、「選択肢」をくれるような4冊に、力をもらって!

『神様からひと言』 著/荻原 浩 光文社文庫 ¥755(右上)
中途入社した食品会社で、早々にトラブルを起こしてクレーム処理専門の〝お客様相談室〟へ異動になった佐倉凉平が、奮闘しながらも成長するお仕事小説。「私にしかできない… そう思って仕事を優先していた時期に出合った本です。凉平の先輩が会社を〝おでん鍋〟にたとえたのは目から鱗で、会社や仕事に対する向き合い方を変えるきっかけに。組織に縛られてストレスMAXな人へおすすめです」(未来屋書店碑文谷店・福原さん)
『明日も出勤する娘へ』 著/ユ・インギョン 訳/吉原育子 サンマーク出版 ¥1,540(左上)
韓国で30年以上、京キョン郷ヒャン新聞の記者として活躍してきた著者が、社会人になった娘、そして働くすべての女性たちへエールを送るエッセイ。「〝女性が働いて生きていくために知っておいてほしいこと〟のすべてが書かれた一冊。仕事への向き合い方や、職場の人間関係に悩むときにページを開くと、毎回新しい気づきがあります。肩の力を抜きながら、でも仕事に邁進したい働く私たちのためのバイブルです」(ジュンク堂書店池袋本店・市川さん)
『タクジョ!』 著/小野寺史宜 実業之日本社文庫 ¥814(右下)
運転が大好きな高間夏子は、女性運転手の比率がわずか3%のタクシー業界に大学新卒で飛び込む。同僚やお客さんとの交流を通じて、成長する姿を描いた小説。「主人公の夏子は常に仕事に対して真剣で、お客様や会社の人間関係においても誠心誠意向き合っています。そんな彼女のひたむきな姿を読むと、私自身も仕事への活力が湧いてきます」(紀伊國屋書店イトーヨーカドー木場店・宮澤さん)
『虎のたましい人魚の涙』 著/くどうれいん 講談社文庫 ¥682(左下)
歌人でもある著者らしい言葉選びのセンス、そしてリズムが心地いいエッセイ集。生活の中で出会う人々との交流や食にまつわる記憶など、日常に潜む心の機微をつづる。「人気作家のくどうれいんさんが、会社員と作家を両立していたころの作品。仕事に恋愛に人生に、泣きたくなる夜を越えようとする人へ。転んでも立ち上がり、自分らしく進み続ける著者の姿に、弱気な気持ちを奮い立たせてもらえます」(BUNKITSU TOKYO・牧野さん)
「自分軸」を取り戻せる本4選
周囲からの見えないプレッシャーで息苦しくなっている人へ…。他人軸の呪縛を解いてくれる本で心をゆるめて。

『たぶん私たち一生最強』 著/小林早代子 新潮社 ¥1,760(上)
高校の同級生だった独身女性の4人組。ある日、飲み屋での笑い話から〝一生一緒に暮らす家族〟でいようとなり、ルームシェアを始めることに。それぞれが直面するリアルな女性の生き方を赤裸々かつポップに描いた一冊。「結婚や出産、キャリアなど人生の選択に向き合いながら、自分たちなりの幸せを選び取る姿に心を打たれます。世間体ではなく、自分の本音に耳を傾けたくなったときにおすすめの作品」(BUNKITSU TOKYO・牧野さん)
『嫌いなら呼ぶなよ』 著/綿矢りさ 河出文庫 ¥770(下)
ホームパーティに誘われた霜月が過去の過ち(不倫)を理由に、妻の友人たちから容赦ないバッシングを受ける表題作ほか、現代人の自意識や狂気を鋭いユーモアを交えて描いた4編収録の短編集。「SNSに疲れた私たちに、ショック療法とも呼ぶべき〝綿矢りさ〟を! 人の心の闇をのぞき見すると案外スカッとするものです。自分では声に出して言えないぶん、ブラックな小説でモヤモヤをかっ飛ばしましょう」(紀伊國屋書店イトーヨーカドー木場店・宮澤さん)

『へこたれてなんかいられない』 著/ジェーン・スー 中央公論新社 ¥1,760
仕事、親の介護、自分の健康、友人関係… 50代の著者のリアルな日常をつづったエッセイ集。世間の枠にとらわれず、ポンコツな自分も受け入れて、マイペースにサバイブするヒントが満載。「気軽に読めるのにどれも深い! 仕事、大人になってからの人づきあい、体の不調など、年齢と共に変わっていくいろいろな状況にも『だれかに合わせて自分を曲げたり下げたりする必要なんかないんだ』という気持ちにさせてくれます」(くまざわ書店西新井店・塩さん)

『「美しい」のものさし』 著/AYANA 双葉社 ¥1,650
美容の最前線にいるビューティライターである著者が、〝美しさとは何か?〟という問いに対して独自の視点で語ったエッセイ集。自分自身の心地よさを見つけ出すためのヒントに出合える。「美容だけでなく、暮らしや趣味、日々の選択まで、〝自分が好きか〟をものさしにする大切さを教えてくれます。中でも、〝自分を見つめる鏡を持ち続ける〟という考えが心に残りました。他人の基準ではなく、自分の好きで選ぶ自由と心地よさを思い出させてくれる一冊です」(BUNKITSU TOKYO・牧野さん)
Book Column
休眠読者層のニーズにも見事にハマった! 文芸誌『GOAT』の快進撃
¥510という価格、こだわりの装丁、読み切り形式で新たな読者層を獲得している『GOAT』。「スマホで情報を入手できる中、プロの書き手が時間をかけてつくる本に価値を見出す読者が多くいると感じて、書店員としてうれしいです」(くまざわ書店西新井店・塩さん)
2026年Oggi9月号「働く私たちのための読書ナビ!」より
撮影/よねくらりょう 構成/宮田典子
再構成/Oggi.jp編集部
Oggi編集部
「Oggi」は1992年(平成4年)8月、「グローバルキャリアのライフスタイル・ファッション誌」として小学館より創刊。現在は、ファッション・美容からビジネス&ライフスタイルテーマまで、ワーキングウーマンの役に立つあらゆるトピックを扱う。ファッションのテイストはシンプルなアイテムをベースにした、仕事の場にふさわしい知性と品格のあるスタイルが提案が得意。WEBメディアでも、アラサー世代のキャリアアップや仕事での自己実現、おしゃれ、美容、知識、健康、結婚と幅広いテーマを取材し、「今日(=Oggi)」をよりおしゃれに美しく輝くための、リアルで質の高いコンテンツを発信中。
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