言葉とは、歴史である。
突然ですが、どうしてケチのことをケチと言うかご存じですか?
…… そう言われると、うっと言葉に詰まらないでしょうか。
ケチって漢字でどう書くっけ? え、そもそも日本語?
当たり前のように使っているのに、本質的な意味を聞かれると答えられない。
だから、言葉は歴史。「人の営みの歴史そのもの」なのです。
…… そう語るのは、言葉の起源や歴史をキュートなおネコさまの(たまに他の生きものたちも)写真とともに紹介する書籍、『この日本語、どこからきたニャン? 語源図鑑』の著者でもある、猫野シモベさん。
何気なく使っている言葉も、その起源をたどると「え、そんな意味だったの!?」と驚くものも!
そこで、本書より気になるあの言葉の起源や歴史を解説! 書籍より一部引用・再編集してお届けします。
時代の中で生まれたナウな言葉、「すっぽかす」

▲画像/書籍より
意味:すべきことを放置する、約束を破る
用例「青年は、昨晩のデートをすっぽかされたのだった」
「約束をすっぽかしてしまった……」
何度かやったことがある。実は最近もあった。ほんと、その節はすみませんでした。
そんな、社会人がやってはいけない「すっぽかす」。
「すっぽかす」自体は19世紀後半頃から見られる、比較的あたらしい言葉である。
「約束を破る」という意味だが、語源は「ほかす」にあると考えられている。
ほかすは主に関西で使われる方言で、「捨てる」などの意味で使われている。
子どもの頃、「それほかしといて」と言われて、意味がわからずぽかんとした記憶がある。
この「ほかす」の語源をさらにたどると、「放下(ほうか)」が由来とされている。「放り捨てる」という意味だ。
ほうかほうか。
***
TOP画像/(c)Adobe Stock

『この日本語、どこからきたニャン? 語源図鑑』(猫野シモベ/サンクチュアリ出版)
ニャるほど!言葉って人間の歴史だったのか!
「やばい」「あざとい」「めちゃくちゃ」「お疲れ」「ピンキリ」…… などなど普段なにげなく使っている言葉の語源が、かわいい猫の写真といっしょに、癒されながらまるわかり!
日本語の奥深さを味わいつくせる1冊です。
詳細はこちら