エディター・岡村佳代が出会った、あんな人やこんな人…。
私が身を置く業界は「クセあり人間」の宝庫です。「クセ」とはある意味「強めの個性」なので、クリエイティブな仕事には不可欠なのかもしれません。
第7回は、30代で既に大成功している、美容系クリニックを経営するAKIRA先生。
AKIRA先生は、知れば知るほどギャップのある人となりが魅力的な男性でした。
▲AKIRA先生(仮名)36歳/美容系クリニック経営
セレブ御用達の美容系クリニックを経営するドクター。憧れのEXILE AKIRAにかなり寄せたルックスに加えて、派手な高級時計をまといギラギラして見えるが、診療時間以外は研究や論文執筆に費やし研鑽を積み続ける努力の人。
ノイジーラグジュアリー先生
かなり前に『人は見た目が9割』というベストセラー本がありましたが、先日、必ずしもそうじゃないと思う出会いがありました。
都心の一等地で美容系クリニックを経営するAKIRA先生です! まだ30代なのに大成功しているためか、ルックスもファッションも華やか。
「クワイエットラグジュアリー」がひとつの洗練の象徴となっている今のムードとは対極の、「ノイジーラグジュアリー」を体現しています。
先生もそれは百も承知のようで、「ナースたちから〝特殊詐欺グループの元締めみたいですよ〟ってディスられています」と笑っていましたが、ナースさんたちの比喩はあまりにも的確です。
しかし! 何度か会っていろいろな話をしていくうちに、「絶対脱税とかしていそう」という第一印象はいい方に崩壊しました。
幼いころに父親が蒸発したこと。母親のためにも医師を志したこと。学費は奨学金で自分で払ったこと。美容外科医となった後も、もっと進歩して外見に悩む患者さんを救いたいから、飲みにいくより研究しているほうが楽しい…etc.。
ギラついた見た目や雰囲気とギャップがありすぎるー! お金大好きな悪い人だと思ってごめんなさい(涙)。
こんなに素敵でお金持ちなのにまだ独身の先生、お母さまとふたりで暮らしていると言うとだいたいドン引かれるとか。お母さまも大切にしてくれる、お金目当てじゃない素敵なお相手と巡り会えますように!
2024年Oggi7月号「クセあり人間観察ファイル」より
文/岡村佳代 イラスト/平松昭子
再構成/Oggi.jp編集部