【スタイリストが解説】ライナーコートとは?
季節の変わり目や旅先アウターとしても重宝するライナーコート。そのメリットや着こなしのコツを、スタイリスト・城長さくらさんに聞きました。
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そもそも「ライナー」とは?
「ライナーとは取り外し可能な裏地のこと。薄くて軽いキルティングや暖かいウール、ボア素材などが使われています」(スタイリスト・城長さくらさん 以下「」同)
ロングシーズン楽しめるライナー付きコート
「取り外しできる裏地(ライナー)が付いたコートのことを『ライナーコート』と呼びます。ライナーコートのメリットは、ロングシーズン楽しめること。春や秋はライナーを取り外し、薄手のコートとして。冬になったらライナーを取り付けて暖かいコートに。 気温や天気に合わせて調節できるのは、うれしいポイントですよね」
ライナーを単体で着ることも!
「さまざまな着回しができるように、ライナ一枚でも着られるようデザインされたものもあります」
ライナーコートとキルティングコートは同じ?
「ライナーコートはライナー付きのコートのことなので、正確には違います。ただし、薄手のキルティングコートをライナーコートと呼んでいるブランドも。それは、ライナーにキルティングがよく使われているから。『ライナーのようなコート』という意味で、そのように呼んでいるのではないでしょうか?
デザイン的にもライナーとキルティングコートはよく似ています。キルティングコートとは、表地と裏地の間に中綿を入れ、その中綿がずれないように全体にステッチを施したコートのこと。ライナーにも同じ仕様のものがありますが、ライナーはコートのインナー的存在なので、一般的に中綿が少ない薄手タイプが多め。一方、キルティングコートはアウターとして1枚で着るものなので、中綿が少ない薄手のものから、たっぷり詰まったやや厚手のものまでさまざまです」
ライナーコートのメリット
続いて、ライナーコートを選ぶ3つのメリットについて見ていきましょう。
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1.春、秋、冬3シーズン着られる
「ライナーを付けたり外したりすることで温度調整ができるため、3シーズン活躍します」
2.暖かい!
「ライナーを取り付けることで保温効果が高まります。ボア付きのライナーなどもあり、防寒着としてもおすすめ」
3.着回し力が高い
「ライナーを単体で着れるタイプだと、①ライナー付き ②ライナーなし ③ライナーのみと3WAYで着ることができます。ライナーを単体で着る場合、元のコートとはデザインや色が違うため、ガラリと印象が変わり、着こなしの幅も広がります」
【最新】ライナーコートの着こなしポイント
いろいろな種類のライナーコートがある中、どんなデザインを選び、どうコーディネートに取り入れればいいのか、スタイリストが解説します。
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POINT1|カジュアルコートで取り入れる
「モッズコートやミリタリーコートといったカジュアルアウターには、ライナー付きデザインが豊富。ライナーを外すことでシルエットがすっきりし、きれいめに着られることもあるので、シーンに合わせてアレンジしてみてくださいね」
POINT2|トレンチコートもライナー付きが便利
「定番のトレンチコートもライナー付きを選ぶことで、春と秋だけでなく初冬まで着回せます。着る時期が限られているコートほど、ライナー付きを選ぶとロングシーズン楽しめて、コスパもよくなりますよ」
POINT3|ライナー単体でも活用
「ライナー単体でも着れるようなデザイン性の高いコートなら、着こなしの幅がグッと広がります。ライナーはほぼノーカラーなので、タートルネックニットやボウタイブラウスといった襟元にデザインのあるトップスを入れて、レイヤードを楽しむのも素敵」
最後に
ウールやボアといった厚手のライナーが付いたコートは冬でも活躍。ライナー単体でも着られるタイプなら、外ではコートとセットで、車内や室内ではライナー一枚で着るといった使い方もできます。一日の中でも、場所や時間によって気温が変わるので、上手くコーディネートに取り入れていきたいですね!
監修者:スタイリスト 城長さくら
スタイリスト・望月律子氏に師事し、独立。シンプルなアイテムを色やシルエットの組み合わせでおしゃれに味つけするスタイリングで人気上昇中! 現在は『Oggi』などの女性誌や広告、カタログなどで活躍の場を広げている。Instagram(@shiroosa)では日々のスタイリングを公開中。おしゃれのヒントが詰まった投稿はどれも見逃せない。