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【スタイリストが解説】ダブルフェイスとは？
シンプルに着こなしたり、裏地を見せて配色を楽しんだり。いろいろな着こなしを楽しめるダブルフェイス生地。生地の特徴やリバーシブル生地との違い、コーディネートのコツなどをスタイリスト・城長さくらさんに聞きました。
ダブルフェイスってどんな生地？
「二枚の生地を貼り合わせたり縫い合わせたりして、一枚の生地にしたものをダブルフェイスと呼びます」（スタイリスト・城長さくらさん 以下「」同）
リバーシブルとの違いは？
「リバーシブルは、表と裏、どちらを表にしても着られるお洋服を指すことが、ファッションの世界では多いです。色や素材が違ったり、デザインも違ったりして、パタンナーさんやデザイナーさんの遊び心や緻密さが活きるアイテムが多いですね。
一方、ダブルフェイスは二枚の生地を接着して、一枚に仕立てて作られた生地のこと。服の状態と生地の状態について表す言葉なので、使われる意図がいささか違いますね。ちなみにダブルフェイスの生地の裏と裏を貼り合わせ、両面を表にして着られる、リバーシブル仕様のアウターなども出ています」
リバーコートとダブルフェイスコートの違いは？
「リバーコートとは、二枚の布を一枚に縫い立てた『リバー仕立て』のコートのことで、ダブルフェイスコートとほぼ同じ意味。リバー仕立てのリバーはリバーシブルの略で、両面着られるように縫い立てているものが多い傾向にあります。ブランドによって呼び方はまちまちですが、同じようなコートを指すことが多いようです。どちらも裏地がないため、軽くてやわらかいのが魅力です」
ダブルフェイス生地のメリット
アウターやジャケットに用いられることが多いダブルフェイス生地ですが、洋服になったとき、どのようなメリットがあるのでしょうか？
1.暖かい
「生地を二枚貼り合わせているので、一枚仕立てのコートより暖かく感じられます」
2.表情が豊か
「同じ形のコートでも、貼り合わせる生地によって表情が変わります。表裏で色や素材が異なる場合もあり、コーディネートに奥行きを出すことができますよ」
3.配色効果でこなれて見え
「表裏で色が違う場合、襟や袖口を折り返すことで配色を楽しめます。配色部分がアクセントになり、シンプルコーデにサッとはおるだけでこなれた印象に！」
どんなアイテムがある？
コート以外にもさまざまなアイテムに使われているダブルフェイス生地。その一例をご紹介します。
【コート】
上質なウールを使ったダブルフェイスコート。単色タイプと表裏でカラーが異なるタイプがあり、着こなしの幅を広げてくれる。
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【ジャケット】
表面は滑らかな素材、裏面は適度なハリ感をもたせたダブルフェイス仕様のジャケット。薄手なのでカーディガン感覚で楽にはおれる。
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【カットソー】
適度な肉感のあるダブルフェイス素材。二枚生地を重ねているため、体のラインを拾いにくく大人にも着こなしやすい。
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【パンツ】
滑らかな表地とサラッとした肌触りの裏地。二種類の生地を使用することで美しさと快適さを両立したコンフォートパンツ。ストレッチ性もあり、はき心地も◎！
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【ストール】
チャコールグレー×オレンジの両面使えるバイカラーデザイン。地味になりがちな冬の着こなしを華やかに彩ってくれる。
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【最新】ダブルフェイスコートを着こなすポイント
秋冬シーズンに活躍するダブルフェイスコートを、大人っぽくお洒落に着こなすコツをスタイリストが解説します。
POINT1|表裏を同色系でまとめてワントーンコーデに
「裏表のカラーを同系色やトーンの近い色にしておくと、袖口を折り返したり、裏側の色がチラ見えしてもコーディネートがまとまりやすくなります。ワントーンコーデにも挑戦しやすくなりますよ！」
POINT2|レイヤードを楽しむ
「コートの中では薄手な仕上がりになっているものが多いので、その場合、インナーダウンを仕込んだり、ニットやシャツをレイヤードしたりと、インナーを存分に楽しむことができます」
POINT3|カジュアル服を合わせてこなれ感を出す
「ダブルフェイスコートというと、生地が滑らかで上品な印象があります。デザインもチャスターコートやノーカラーコート、ガウンコートなどきれいめタイプが主流。通勤にも使いやすいので、平日はきれいめパンツやロングスカートを合わせることが多いのではないでしょうか？ だからこそ、休日には思いきってスウェットのセットアップやデニムといったカジュアルなアイテムを合わせてみてください。リラクシーなスタイルにサッときれいめコートをはおる、一見アンバランスな装いもこなれ感が出て素敵ですよ」
ダブルフェイスコートのおすすめコーデを厳選
上品な風合いを生かしたきれいめコーデに使われることが多いですが、実はカジュアルスタイルにもおすすめ。通勤、休日どちらにも活躍するダブルフェイスコートのおすすめスタイルをご紹介します。
ニュアンスコートを引き立てるシンプルスタイル
カシミアと同等の繊細なウール繊維を、薄く二重に織り上げたコート。ジャージーのような味のある表面感で、一歩抜きん出たラフなニュアンスが手に入る。合わせはシンプルなタートルニット×白パンツとシンプルに徹しつつ、コートの袖口を折り返してポイントに。
2WAYで楽しめるリバーシブル仕様の映えコート
大胆なチェック柄とベーシックな単色、どちらを表にしても着られるリバーシブル仕様。オーバーサイズなシルエットも相まって、纏うだけで存在感を発揮。コートの下は、リブニットの半袖トップス×フレアデニムで今っぽく。保温性がありながら軽やかなので、秋口から冬本番までロングランで活躍。
襟＆袖口の配色でセットアップにリズムをつけて
小真面目なセットアップの上にあえてカジュアル感のあるコートをはおり、こなれた雰囲気に。コートの袖口をひと折りしてラフさを加えて。
きれいめコート×デニムの大人カジュアル
程よい抜け感と女っぽさ、どちらも叶えてくれるダブルフェイスのグレーコート。すっきりした印象のノーカラーに、きれい色ボウタイブラウスで華やかさをプラス。デニムパンツ×黒パンプスでカジュアルながら洗練された雰囲気に。
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ノーカラー×ハイネックの立体感のある着こなし
高品質なウールをたっぷり使ったダブルフェイス仕立てで、薄手ながらしなやかさとハリのある素材感が特徴。太めのアームホールが旬のバサッとシルエットをつくってくれる。ざっくりニットで暖を取りつつ、カラーパンツで華やぎを！
最後に
表裏で異なるテイストを楽しめたり、襟や袖口の配色をコーディネートのポイントにしたり。アレンジが効くため、コーディネートの幅をグッと広げてくれるダブルフェイスコート。コートだけでなく、バイカラーストールのような小物でアクセントをつけるのも素敵ですね。
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監修者：スタイリスト 城長さくら
スタイリスト・望月律子氏に師事し、独立。シンプルなアイテムを色やシルエットの組み合わせでおしゃれに味つけするスタイリングで人気上昇中！ 現在は『Oggi』などの女性誌や広告、カタログなどで活躍の場を広げている。Instagram（@shiroosa）では日々のスタイリングを公開中。おしゃれのヒントが詰まった投稿はどれも見逃せない。
